|
カテゴリ:小池真理子
出版社: 集英社 (2002/10) 短編女王の短編セレクション。 表題はとっても素敵な一編ですね。「ひるの幻 よるの夢」に入っていたやつですね。 他のははじめてでした。 ●夢のかたみ たまたま雇い入れた家政婦が、かつての不倫相手の息子と婚約したことが分かった。 妊娠もしており、その子が生まれるとなると、亡くなったあの人の血を受け継いだ孫になる。 決して打ち明けられない、なんともいえない因縁だった・・・。 ●チルチルの丘 数年ぶりにかつての愛人に会う。 やけを起こし道路に飛び出した私を追いかけてきた彼は、バイクに轢かれて入院。見舞いにも行かず、そのまま別れる結果となって依頼の出会いだった。 最後に握手をして別れようとすると彼は手袋をしており・・・。 ●路地裏の家 真佐子が小学校4年の時に近所に嫁いできた「マキちゃん」。 暇になるとよく遊んでもらっていた。 いつものように縁側に行くとマキちゃんの姿がなかったので、金魚に餌をあげるとその金魚が死んでしまった。いつも餌が入っている缶ではなかったのだ。 そして、その缶から出した粉を夫の飲み物に入れているところを目撃してしまい・・・。 ●ディオリッシモ 貧血を起こし少し休んだ後に電車に乗ったのだが、そこには26年前の子供の頃の景色が広がっていた。 ●約束 「あと10年、あと10年経って、もしも僕らのそれぞれのつれあいが亡くなっていたとしたら、その時こそ、僕はあなたと一緒になる。そう約束したいのです」 60歳になった彼らの運命は、たった一人の編集社のアルバイトのせいで・・・。 巻末エッセイ 遠い日の情景 夢のかたみ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[小池真理子] カテゴリの最新記事
|
|