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カテゴリ:横山秀夫
出版社: 新潮社 (2009/8/28) 文庫になりましたね。 横山さんの短編はほんといいですねえ。 ●看守眼 定期発行される県警の機関紙の編集を務める山名悦子26歳。 県警を定年退職する警察官47名の原稿をチェックすると、一人分足らないことに気付いた。 38年間の勤務の内、実に29年を留置場の看守として過ごした近藤という警察官のものだった。 締め切りに間に合わない為、急いで自宅へ向かう。 だが、本人は不在。妻によると未解決事件である主婦失踪事件の犯人を勝手に捜査しているらしい。 刑事になりたかったのになれなかった反動なのか。 近藤だけが知っている真相は、失踪した妻の夫の方にあったのである・・・。 ●自伝 大企業の会長の自伝の仕事を手にした只野だったが、思わぬ方向へ話しが進んだ。 「わしは人を殺したことがある、愛する女を手に掛けた」 自分の息子すら面接で落とした男の告白。 時効が成立していたとしても、こんなことを自伝でカミングアウトして、会社の業績に影響が出るとは考えないのだろうか。 だが、その事件は只野自身のことにも関係していたのだ。 ●口癖 離婚調停に現れた若い女は娘の同級生だった。その憎らしい母親を思い出す。 調停委員として何度か話を聞いているうちに、自分の娘ことにも関係した展開に・・・。 ●午前五時の侵入者 県警の公式ホームページが何者かによってハッキングされ、トップページに外国の文字が浮かび上がっていた。 マスコミに知れたら騒ぎになる。 黒い画面にフランス語。いったい何が書かれているのだろうか・・・。 ●静かな家 昨日終わった写真展の記事を、今日までやっていると載せてしまった。すでに輪転機は回ってしまっている。 翌朝は上司に謝罪する為いつもより早く出社すると、なにやら騒々しい。もうひとつ大きなミスをおかしていたのだ。市長選の対抗馬である人間の誕生日を間違えてしまっていた。若さを売りにしている候補者を9歳も老けさせてしまった。 写真家とギャラリーの店主に謝罪した数日後には、なんと写真家が何者かによって自宅で殺されてしまった・・・。 ●秘書課の男 知事の右腕である秘書課長は、自分に対する知事の態度が急変したことで、ある男に嫌疑をかけるのだが・・・。 看守眼 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
September 21, 2009 10:37:40 AM
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