無影燈 渡辺淳一
文庫: 361ページ 出版社: 文藝春秋 (1997/06) 渡辺淳一さんの医療ものです。 渡辺淳一さんも医者ですよね、たしか。 と思って調べてみたら、医学博士ではあるけど、商売として医者になったことはないみたい。 無影燈って手術室などで使用される照明のようです。 この主人公の医師は現実的で、腕はいいがどちらかというと悪い部類の医者ですが、なかなか魅力的です。 全体的にちょっと暗い一冊でした。 顔をビール瓶で殴られ、血まみれで暴れながら運ばれてきたヤクザをも軽くあしらう直江先生。 病院の儲け主義に反抗する若い熱血医師も言いくるめる。 患者を安心させる為の偽りの手術。 直江が内緒で堕胎手術をした芸能人のことを記者にばらしてしまう小橋医師。 直江は病院には内緒で自分の腰のレントゲンを定期的に撮っていた。どこか悪いのだろうか・・・。