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カテゴリ:旅の記憶
しばらく飛行機に乗っていない。
年末年始の休暇を海外などで過ごすという話を耳にする季節になった。 私にとって駅や空港というのは特別な感慨をもたらす場所だ。 まだ見ぬ土地やこれから起こる事への期待と不安が凝縮される場所。 通勤で利用する見慣れたホームで電車を待っている時も、ふと旅の途上にあるような気持ちになることがあった。 いつもの駅では降りずに、そのまま乗り続けて知らない町に降り立ってみたい衝動。普段と同じ空気が別の匂いに感じられるのであった。 随分前の北京空港。閑散とした国内線ゲートに漢字で書かれた行き先の表示。 烏魯木斉、拉薩、敦煌・・・。頭の中で地図帳が開く。 地理の時間、地図帳を眺めているのが好きだった。心惹かれるのは見開き頁の中央に広がる、茶色く塗られた広い大地だった。その時の行き先は上海だったが、烏魯木斉行きに乗りたかった。 何かの雑誌で機内食に最も経費をかけているのはシンガポールエアだとあった。 今はどうかわからないが、それを読んでからシンガポールエアを選ぶことが多くなった。ちょうど持っているマイレージのグループ企業でもあったし。 予約やリコンファームの際お願いすることがある。 座席と機内食の特別メニューだ。 座席は必ず通路側にする。トイレなどの出入りの際、寝ている隣の人を起して通らせてもらったりしないですむし、エコノミー席利用者としては時々立ち上がって歩いたりしてエコノミー症候群対策をとるためだ。キャビンアテンダントに声をかけやすいのもある。 特別食は宗教や健康上の理由で制限のある人のために設けられているメニューだ。 シンガポールエアだけでもこれだけの数のメニューがある。こちら ベジタリアンメニューだけでも6種類。 生の果物だけというのもある。 宗教上も健康上も縛りがないのだが、利用させてもらっていた。 インド系の乗客が多いと、機内にスパイスの香りが漂った。 ちなみに配膳は特別食が先であった。 オーバーブッキングでエコノミーからビジネスクラスへアップグレードしてもらったことが1度ある。こんなに違うものかと思ったものだ。 座席は広いし、サービスもきめ細かい。食事内容もちょっとした会席料理のようだった。 機内に預けた荷物もファーストクラスから先に降ろされる。ビジネスだったから早く降りてくるだろうと待っていたが、いっこうにこない。 心配になって航空会社スタッフに訴えた。スタッフの人も機内スタッフに電話したりして探してくれた。 しかし、荷物だけはエコノミー扱いのままであったので、随分待ってから回ってきたのだった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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