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テーマ:家を建てたい!(9924)
カテゴリ:シックハウス
シックハウスで問題とされる化学物質は今のところ約100物質と言われています。
その中で、厚生労働省が指針値(この濃度を超えないようにしてね、という数値)を定めているのが13物質。 その13物質の中で、実際に規制が行われているのは2物質だけです。 ホルムアルデヒドとクロルピリホス。 クロルピリホスはシロアリ駆除剤なので、接着剤や合板といった一般的な”建材”に掛けられている規制は、ホルムアルデヒドだけなんです。 (化学物質の規制の是非に関してはこちらを参照下さい。) シックハウスは社会的な大問題として度々 ニュースで取り上げられます。 「建材からの化学物質が・・」と よく言われますが、今現在、規制を掛けて取り締まっている化学物質って、一つだけなんです。 最近の接着剤や塗料など、以前に比べれば化学物質の分量はだいぶ減っています。 とはいえ、国としてのシックハウスの取り組み、建築業界としての意識はその程度、ということをご理解下さい。 今後 リフォームや新築をお考えの方、「今はもう大丈夫」なんて考えないよう ご注意下さい。 そしてホルムアルデヒドの規制はどんなものかというと・・。 F☆の建材は使用禁止! F☆☆とF☆☆☆は面積制限を設ける。 F☆☆☆☆に関しては自由に使って良い、というもの。 そもそもホルムアルデヒドというのは、日常生活の様々なところで使われています。 ほぼ全ての建材、家具、プラスチック。車の排気ガス、タバコの煙はもちろん、パソコンの排気ガスからも大量に検出されます。 接着剤に至っては、でんぷん糊 以外は全てホルムアルデヒド製です。 これは接着剤の構造上、なくすことは出来ません。 でんぷん糊に関しても、防腐剤としてホルムアルデヒドが含まれています。 「抗菌」とか「防腐」という言葉のつく ほぼ全てにホルムアルデヒドは使われています。 Yシャツにも入ってます。そういうものです。 なので、危険ではあるけれど禁止にしたら日本経済が成り立たなくなる・・。 これ以上の濃度を放散するものは止めましょう、というレベルの規制を行っています。 F☆やF☆☆☆☆というのは、ホルムアルデヒドの放散量を表します。 1時間当たり、どれだけのホルムアルデヒドを空気中に撒き散らすかで☆の数が決まってきます。 ☆の数が多いほど、放散量は少なくなります。 研究者の間で問題視されているのは、このF☆☆☆☆の扱いです。 いくらでも使っても良い、つまりは規制されてないのですが、「ホルムアルデヒドが入ってない」わけではありません。 ホルムの量が最も少ない種類の建材ということですが、だからと言って、好きなだけ使って良いというのは問題です。 それも、建材の種類(合板か、接着剤か、断熱材か、塗料か、など)によって同じF☆☆☆☆でも中身が違うのです。 「ホルムアルデヒドは全く入ってない」からF☆☆☆☆のものと、「ホルムアルデヒドの量は○○以下」でF☆☆☆☆のものと、なぜか一緒くたにされています。 そんな ややこしい仕組みもあってか、F☆☆☆☆の建材には”ホルムは入ってない!”と誤解している業者がものすごく沢山います。 「いくらでも使って良い」と言われれば、確かに「入っていない」と思ってしまうかも知れませんが、その誤解が業界レベルで行われています。 「うちはF☆☆☆☆だから安全です」とか、「シックハウスなんて大丈夫」という業者さんに当たってしまったら、直ぐに別の業者さんを探して下さい。 ホルムアルデヒドの規制、シックハウスの規制って・・、そんなものです。 まぁ、10年前に比べれば確かに良くなってはいますが・・。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
January 21, 2008 05:33:08 PM
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