読み聞かせの本の選定
近々子どもの教室で読み聞かせのボランティアがあるので、先週くらいから本の選定をしているところです。読み聞かせ後の感想を聞いたりすると、クラスのなかで本を日常的に読むことそうではない子の差が大きくなってきているように感じられるし、男女差による感じ方の違いも出てきているようにも思えるし、趣味や個性や嗜好もはっきりしてきて、要はクラス全員が満足する本の選択は無理ってこと。悩みます。できるだけ充実した時間になるように、本の選択に悩んだときは、普段あまり本を読まない子でも入り込みやすい話がいいのでは?というアドバイスをお世話係さんから受けています。私は毎回子どもの学校での行事や出来事などで密かに自分だけのテーマを決めて、軽いものと重いもの、物語が長過ぎないものを3冊くらい選び、楽しい感じの作品で始めて、あとは子どもたちに選んでもらうというかんじにしています。持ち時間は15分なので、あっという間です。今回のテーマは、最初3.11ということで災害や津波、地震などにしようかなと思ったのですが、数冊ピックアップしたあとに、別の方が「つなみ」という本を読まれているようだったのと、子どもに「今度はテーマ、災害でしょ?」と指摘されてしまい、予測された内容でやるのもツマラナイかなと思い、最近差別についての出前講義を受けたばかりなので、差別にしてみようかなというところまでは決まったのですが、そこから先が決まらなくて。差別といっても病気、障害、人種、いろいろなものがあり、さらに作品のスタイルも絵本のほかに写真で紹介されているもの、当事者の方が語っている作品などなど、図書館の司書の方にも相談して、2時間くらい推薦していただいた書籍に目を通したりもしましたが、ぴんとくるものがなく。物語として成立していて、なおかつメッセージのあるもの、内容が理解しやすいものという作品がないかなぁと。ネットで差別に関係する絵本で検索していたら、アメリカで黒人奴隷を北部に逃がす活動をしていた地下鉄道にかかわるお話の「秘密の道をぬけて」という作品をみつけました。図書館でみてみて主人公は10歳の女の子で同じ年頃だし、おとなたちの秘密を知ってしまうというのも面白い、子どもたちの友情も。「これはいいぞ」と思ったのですが、児童書なので絵本よりかなり長いんです。試しに読んでみたら、15分だと急いでも39ページまで。これって本文は154ページある作品なので、部分紹介になってしまうというのがネックです。【中古】 秘密の道をぬけて /ロニーショッター(著者),千葉茂樹(訳者),中村悦子(その他) 【中古】afbこの作品のあとがきで、「あなたがもし奴隷だったら」「彼の手は語りつぐ」という作品が紹介されていたので、そちらを借りてきてみたのですが、これらの作品もまた心にずしっとくる内容でしたが、とてもよかったので、試しに語り継ぐのほうを15分読んでみたら、またまた時間切れなのです~。うーむ。時間があれば両方読みたいくらいですが。【楽天ブックスならいつでも送料無料】あなたがもし奴隷だったら… [ ジュリアス・レスター ]【楽天ブックスならいつでも送料無料】彼の手は語りつぐ [ パトリシア・ポラッコ ]差別というテーマからは、ストライクゾーンをややずれてしまうというか(たとえば南北戦争の原因は奴隷解放に賛成するかどうかという立場の違いだとか説明がないと)子どもたちにはわかりにくくなってしまうけれど、戦争のむごさ、友情、命のはかなさなど沢山のメッセージが強く伝わりそうという気がします。なんとか工夫することにして、これに決めるかなぁ・・・。