カテゴリ:ロサンゼルス生活
倉庫の生産性向上を目指す一環として、パフォーマンスによる変動給与制の導入を検討しています。テーラーの科学的管理法で言う「出来高払い制度」です。(最近野球選手の年俸交渉のニュースで「出来高払い」と言う言葉が出てきて戸惑っています。)
ある調査によると北米の倉庫でインセンティヴ・ペイを導入しているところは40%を超えており、導入した結果77%の企業が10%以上の生産性向上を報告しています。その中でも13%の倉庫では、30%以上の生産性向上があったとしています。 これだけ聞くと「採り入れない手はない」という感じですが、その導入には緻密な準備が必要で、大きなチャレンジだと思っています。
「出来高払い」については、大学時代に習ってから色々と考えました。 コンピュータ・レタラシーという言葉が使われるようになって、コンピュータを使えるかどうかが大きく収入の差に結びつくようになりました。 例えば大量の集計作業があったとします。 ある人は筆算、ある人は計算機を使うでしょう。コンピュータを使ったことがある人ならExcelを使うかも知れません。プログラマーだったら、プログラムを作ってその都度計算する手間さえなくしてしまうことが出来るでしょう。これを生産性という観点から比較すると、後述したものが直前のやり方の10倍以上になると思われます。ということは、筆算とプログラマーの間の生産性の違いは1000倍以上になると考えられます。それではプログラマーに1000倍支払うのが妥当でしょうか? これは何かおかしい気がします。
私は、同じようなことを野球選手の契約金やWall Streetのトレーダーへのボーナスにも感じてしまいます。
アメリカに住む日本人としては嬉しいニュースですが、松坂選手の大リーグへの入団の契約金が5年で60億円以上になるそうです。 アメリカもボーナスシーズンを迎えてWall Streetのトレーダーの一人がボーナス60ミリオン・ドルを手にしたとニュースが伝えています。「何に使うのか?」とのニュース・インタヴューに応えて、「車と宝石とVacation」だと言っていました。
これらのニュースがイラク戦争、六カ国協議、北朝鮮の拉致と一般国民の食糧事情、恒常化しているアフリカでの内戦と飢餓などに混じって、ホリデイ・シーズンを迎え気が狂ったように大量消費を煽る宣伝をバックに映し出されています。
60億円とか60ミリオン・ドルで、何人の命を救うことが出来るのだろうか? トレーダーや野球選手がこのお金で救われる命と同じ位幸せになれるのだろうか?
「これは何かおかしい」と私は思うのですが、それともこんなことを考える私がおかしいのか?
ともあれ、Happy Holidays to Everybody!!! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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