飼い始めて3日目の日、そこにはもういない
隣のデスクには30cmの水槽に7匹の金魚が暮している。動くものを見るとしきりに餌を欲しがる食いしん坊である。餌の時間以外は、せっかちな動きで底石を銜えては吐き、銜えては吐きを繰り返している。 中学の頃、熱帯魚ブームがあった。お年玉をはたいて水槽セットを購入し、グッピーやネオンテトラ、コリドラス、アルジーターなどの熱帯魚を飼い始めた。愛情込めて育てていたので、何時間眺めても飽きることがなかった。気づいたら3時間無言で眺めていたこともあった。その熱帯魚の飼育もエスカレートする肉食の魚が欲しくなる。そこで今までいた魚は全て友達に譲ってシルバーアロアナを飼うことにした。10cm程度で確か1,500円だったと思う。それを2匹。飼い始めて3日目の日。いつもの様に学校から帰って水槽を覗くとアロアナがいない。・・・・・。アロアナは跳ねる習性があり、水槽に蓋をしてなかった為に2匹とも水槽を飛び出し、哀れ床で煮干状態になっていた。それから数ヶ月は、ろ過装置がただ動いているだけの水槽だった。