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カテゴリ:時に思う日々
人気の役柄は“ペット”
“ごっこ遊び”、とりわけ家族ごっこといえば、今も昔も変わらぬ幼児期、特に女の子の定番の遊びです。酔っぱらって帰ってくるお父さん。いつもガミガミ怒っているお母さんなど、子どもたちの家族ごっこを見ていると、その家庭の、あまり人には知られたくない“実状”が反映されているようで、見ている大人は思わず笑ったり、赤面したり。 ところがどうやら最近、この家族ごっこに大きな変化が起きているというのです。その変化とは、ズバリ、子どもたちに人気の役柄の変化。一昔前なら、女の子に人気の役柄といえば断然“お母さん役”でしたが、それが“赤ちゃん役”に変わり、最近ではなんと“ペット役”が一番人気だというのです。 今の子どもは“小さな大人” では、なぜ、ペット役が人気なのか。どうやらペットなら、周囲から可愛がられ、仕事も勉強もする必要がなく、食べたい時に食べ、寝たい時に寝られる……まあ、考えようによっては、こんなラクな役回りもないわけです。 でも、昔は「大変でも大人がいい。早く大人になりたい!」という“大人への憧れ”が、子どもたちにはあったように思います。でも、現代の子どもたちは、小学校に入る前から習い事のかけもちは当たり前。さらに“できる子”流行の世の中では、時間的なプレッシャーだけではなく“お受験”に受かりなさい、隣の○○ちゃんより優秀な成績を取りなさい、そしてスポーツやるならメダルの一つも取ってきなさいと、過大な精神的なプレッシャーもかけられ、未就学児といえどもまさに“小さな大人”状態。さらに言えば、現代の大人たちの生活が、子どもたちに憧れをもって見てもらえるほど魅力的ではない、という点も大きいのかもしれません。 “いじめ”の芽を見逃さないで! そしてそんな“プチ大人”たちは、人間関係の複雑さという意味でも、まさに大人と同じような状況に置かれています。つまり、ごっこ遊びの“ペット役”も、時にその背景に“いじめ”の芽が隠れている場合があるのです。園でリーダー的な存在の子が母親役をやり、無理矢理ペット役を特定の子に強制する。そして公園などで地べたの上にポンとパンなどを投げてよこして「犬なんだから喜んで食べなさいよ」などと言い、その土にまみれたパンを食べることを無理強いする、といった事例も現実にあるといいます。 子どもの体調不良の影に、こんな事実が潜んでいる可能性もゼロではないのです。子どもたちの遊びの様子に丁寧に耳を傾けることで、隠された病の原因が発見できる場合があるかもしれませんね。 *こんな事が当たり前になった現代では中1でうつが10%を越えても不思議でない感じがします。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007.10.14 09:15:52
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