妊婦には少しは気休めになるのでは?
妊娠後期には少量のコーヒーの摂取なら大丈夫? 提供:WebMD カフェインと妊娠は併存可能。デンマークの研究によると早期産や出生時体重に影響なし Salynn BoylesWebMD Medical NewsReviewed By Louise Chang, MD 【1月25日】コーヒーを毎日飲むのをやめられない妊娠中の女性に、朗報がある。この研究はこれまでこの問題について検討した研究で最も厳密な研究の一つで、妊娠後期に中程度のカフェインを摂取することと、早期産または低出生時体重との間に、関連は認められなかったという。 このデンマークで行われた研究では、妊娠後期に主としてカフェイン抜きのインスタントコーヒーを飲んだ女性と、カフェイン入りのインスタントコーヒーを1日に3杯以上飲んだ女性の、妊娠アウトカムを比較した。2群の出生児の在胎期間または出生時体重に関して有意差は認められなかった。「中程度のカフェイン摂取は出生時体重または妊娠期間の長さに影響しない、と言えると思う」と首席研究者のBodil Hammer Bech, MD, PhDはWebMDに語る。しかし、研究では、妊娠早期の数カ月間におけるカフェイン摂取の安全性、または非常に多量のカフェインを摂取することの影響については検討しなかった。 同じデンマークの研究班が以前に行った研究では、非常に多量のコーヒー摂取と死産との関連が示唆された。 「多量の(カフェイン)摂取によって胎児死亡のリスクが上昇する可能性があることは間違いないため、妊娠中の女性に、コーヒーは1日に3杯以下とするよう忠告するのは妥当であろう」と、Bech博士は述べている。大差なし デンマークの研究では、カフェイン入りのコーヒーを1日に3杯以上飲んでいると報告し、試験参加時に妊娠20週未満であった1,200例の健康な妊娠中の女性を対象とする調査を行った 女性を2群に分け、1つは主にカフェイン入りのインスタントコーヒーを飲む群、他方はカフェイン抜きのインスタントコーヒーを飲む群とした。女性は、研究者から与えられたコーヒーの種類を知らなかった。 同じく、女性は、紅茶、チョコレート飲料、コーラ、またはその他のコーヒーなどの、カフェインが含まれるその他の食品を摂取しないよう、指示された。しかし、これらやその他の飲食物からのカフェイン摂取を厳密にモニタリングした。 研究者らは、母親の年齢、体重、および喫煙状態を含む、不良な妊娠転帰のその他のリスクファクターについて調整した。 主にカフェイン抜きのコーヒーを飲んだ女性のカフェインの平均1日摂取量は117mg/日であり、12オンス(約355mL)のソフトドリンク3本に含まれるカフェイン量とほぼ等しかった。カフェイン入りコーヒーを飲んだ群の女性は、結局、1日に約317mgのカフェインを摂取したが、これはカフェイン入りのインスタントコーヒー4杯、またはレギュラーコーヒー2杯半に相当した。カフェイン入りとカフェイン抜きの比較 低カフェイン群の女性から生まれた乳児の平均出生時体重は7.75ポンド(3,515g)であったのに比較して、より多くのカフェインを摂取した女性から生まれた乳児は7.8ポンド(3,538g)であった。カフェイン入りの群では、乳児の4.2%が早産であり、4.5%は在胎齢に対して小さかったのに対して、カフェイン抜きの群では早産および低出生体重の割合はそれぞれ5.2%および4.7%であった。それらの差で統計学的に有意なものがなかったことは、差が偶然的なものであった可能性があることを意味する。 このデンマークの研究班による知見は、『BMJ』オンライン版の1月26日号に掲載される。流産の懸念 研究者らはカフェインが妊娠後期の転帰に影響するというエビデンスを見出すことができなかったが、妊娠初期、さらには受胎前の影響は依然として懸念される。 2000年に報告されたスウェーデンの研究において、1日に5杯以上コーヒーを飲むと、妊娠中の女性の流産のリスクが2倍になることが明らかになった。カフェインが受胎能を低下させることも示唆されている。出生児欠損を予防する活動を行っている団体March of Dimesは、妊娠中の女性は1日に8オンス(237ml)のコーヒーをせいぜい2杯までしか飲まないようにすること、ならびにカフェイン入りの紅茶、コーラ、およびチョコレート飲料の摂取に注意することを、勧告している。March of Dimesの副医学責任者であるDiane Ashton, MD, MPHは、妊娠中の女性は、可能な限りカフェインの摂取を制限すべきだと述べている。「もしカフェインを完全に断つことができれば、おそらくそれが理想的だろう」と、Ashton博士はWebMDに語っている。「1日に1、2杯のコーヒーは、おそらくほとんどの女性にとって問題とならないだろう」とAshton博士は述べている。「しかし、反復流産のある女性、または妊娠が困難な女性は、カフェインを含まない食事について検討したいと考えるかもしれない」。 *カフェインは妊婦で採ることは危険性が高いとされてきたので妊娠後期で多少であれば問題ないとなれば少しは気休めになると思います。