なめこ先生の我ら食べ鉄道中記

グランクラスの乗車記や考察は前回で一旦終わりましたが、今日は番外編を載せます。グランクラスの洋食メニューをプロデュースしているDEAN & DELUCAのミールです。これはお店で買えるだけでなく、食材通販大手のOisixとタイアップしたミールキットを手に入れれば、家でもグランクラスの味が楽しめるので、早速お試しセットを購入して作ってみました。

DEAN & DELUCAは元々、ニューヨークのSOHOで創業された食品マーケットで、近年、首都圏を中心に日本にもお店が出てきました。日本だと、北野エースや明治屋などがこれに近い形態とも言えるでしょう。最近では関西、中京、福岡の都市圏や岡山にも進出していますので、ここでデリやミールキットを買うことが出来る他、イートインや朝食、昼食を提供しているお店があるので、レストランとして利用することも可能です。グランクラスとのタイアップやメニューを考案している森枝シェフの紹介については、以下のプレスリリースが出ています。

グランクラス関連のプレスリリース↓↓↓
​https://www.deandeluca.co.jp/release/6670/​

で、今回家で作ってみたOisixのミールキットですが、厳密にはグランクラスで食べられるメニューではありません。ただ、今後の車内での食事（ミールサービス）の充実を図る上でヒントとなる要素がいっぱい隠されているので、参考にしてもらえたらと思います。



Oisixのミールキットは通常、10品前後入って7000円近くするので、結構値が張ります。そこで、1980円で初回のみ購入できるお試しセットを利用しました。野菜やトマト缶、ヨーグルト、パスタなどの食材の他、五香鶏飯（ウーシャンチーファン）、キャベツとハーブのデュカマリネ、チキンフライのサルサ風、たっぷりケールのチーズナッツサラダの４品のミールキット（いずれも2人前）が入ってですから、お試しセットは確かにお得です。ミールキットには食材の詳細と作り方が書かれたレシピがついていますので、これを見ながら調理をすれば間違いなく作れるようになっています。



レシピは写真付きで示されているのと、あらかじめカットされた野菜や調味料・香辛料類が小分けになっています。一部、包丁を使って細かく切る作業は必要ですが、小学校の調理実習レベルのスキルがあれば問題ありません。（※一部、醤油や酢など、基本の調味料については必要なメニューがあります。）



作ってみた味ですが、結構本格派です（＾～＾）。食べ応えも満点で、野菜とのバランスを考えてレシピが考案されていますから、栄養面でも侮れません。一言、美味いです（＾～＾）。しかもこれ、無添加なんですよね。今回作ってみた五香鶏飯とデュカマリネのワンプレートディッシュですが、これにJALのビーフコンソメスープを合わせてみました。これ、ランチでグランクラスの車内で提供するには十分な量になりますし、レンジやスチーマーで温めてから出せば、アツアツの食事を楽しむことができるので、これはお客さんを惹きつける要素に十分なると感じました。

1月にまとめた東北新幹線のグランクラス乗車記の中で、JALのファーストクラスの食事について触れましたが、これであれば、時間帯の異なるかがやきやはくたか、はやぶさ、やまびこの車内でも３～４パターンの食事を柔軟に提供できる素地はあると見ています。

参考としてアメリカの事例を１つ挙げますが、アムトラックのアセラ・エクスプレス（ワシントンDC～ニューヨーク～ボストン）のファーストクラスでは、本格的なミールサービスが３～４種類ほど提供されています。しかもベジタリアン向けの食事も用意されているほどで、バリエーションは日本よりも実は豊富です。

日本での食事やケータリング事情ですが、エキナカでのデリや駅弁が幅を利かせていることや、コンビニや専門店がお弁当を独自に出していることなどがあって、食堂車やビュッフェが廃れていった時代がありました。ただ、最近では観光列車を中心にビュッフェや食堂車が充実してきており、サフィール踊り子では、出来立てのカレーやイタリアンが楽しめるようになっています。

グランクラスも車内で食事が摂れるという観点では、欧米のファーストクラスに匹敵するものがありますから、DEAN & DELUCAのデリやミールキットは、今後の食事のサービスを考えていく上での参考書となるはずです。大都市圏にある実店舗の方はまだ行ったことはないのですが、9月の遠征でスペーシアX乗車と絡めるときに、虎ノ門か広尾の店舗には出来たら足を運べればと思います。