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カテゴリ:駅弁
駅弁の範疇に入れていますが、デリの弁当としては異色の存在なのが象印の弁当。あの炊飯器メーカーがプロデュースするお店なのです。 ![]() お店の名前は「象印銀白(ぎんぱく)弁当」で、新大阪駅の改札外に設けられています。カウンターの右側には見慣れた象のロゴが。象印が飲食業に進出したのは、プレミアム炊飯器の「炎舞(えんぶ)炊き」の大ヒットがきっかけだったそうで、駅弁以前に食堂をなんばや東京の八重洲に出していたんですね。 ![]() ここの弁当の「ウリ」は何といっても炊き立てのご飯が食べられること。これが既存の駅弁屋さんとは違います。しかも、自社製品の炎舞炊きを使って炊いているので、企業のアンテナショップ的要素が色濃く残ります。ただ、それを差し引いても温かいご飯を食べられるというのは、旅行者にとっては強烈なストロングポイントなのです。メニューはご飯に合うおかずを厳選して組み合わせているので、満足度の高い内容にまとまっていました。ご飯は銀シャリ、月替わり、玄米の3種類からチョイス。大盛も可能です。 ![]() 管理人はまんぷく弁当を選びました。というか、ほとんどのメニューが売り切れでこれしかなかったんですよねえ(^^;;)。おかずの内容はブロッコリーの和え物、牛蒡サラダ、卵焼き、鯖の竜田揚げ、ハンバーグのトマトソースとタンパク質が多め。ご飯は標準量で200グラム、大盛は250グラムとお茶碗1杯分を基準にした量で出してくれます。とにかくご飯が美味い!(^~^)。社運を賭けたヒット作で勝負してますから熱が半端ありません。一口入れるとガツンと米本来の甘みが広がります。それもそのはず。炎舞炊きはかまどの火加減を再現した炊飯器で、他のメーカーとヒーターの構造が違うそうです。そのため、生産時の組み立てに時間がかかるため、必然的に高価格となってしまいました。それでも味にうるさい購買層から支持されてヒットした商品ですので、西の玄関口である新大阪で勝負できるのも頷けます。おかずはご飯に合わせてやや濃いめの味付けになっていますが、これも実はキーポイント。ご飯が進むようにわざとおかずの内容や味付けまでこだわって出しているわけで、日本人の琴線に触れる戦略はさすがとしか言いようがありません。 象印の駅弁は出してから3年になるのですが、時間帯によっては行列ができる程までになります。街の定食屋さんと遜色ない価格で楽しめますので、食の選択肢を広げる存在にまでになりました。ただ、これは既存の駅弁屋さんに対する宣戦布告でもあるわけで、多くの弁当屋さんが相当な危機感を持ったのではないかと思います。 家電業界の巨人ならぬ巨象襲来。象印の鉄道業界への殴り込みは、国内だけでなくインバウンドへのインパクトも強烈なものになりそうですね。次行くときは生節弁当、ホンマそそられました(^~^)。こうなると黙っていないと思うのが同じ大阪に本社を持つタイガー魔法瓶。タイガーは1964年の新幹線開業時にビュッフェに炊飯ジャーを納入した実績を持つだけに、本気を出せば令和の象虎戦争が見られるかもしれませんね。 象印マホービン公式HP https://www.zojirushi.co.jp/index.html お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024.01.22 22:42:09
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