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カテゴリ:映画
ラフマニノフある愛の調べ見てきました。 今日は1日映画DAYということで満員御礼でした! 話は、ラフマニノフの自伝を基にした物語でして彼のイメージを映像にしたといった感じであまり真実味がある感じはしませんでした。 原題はライラックで、ライラックの花がキーワードのようになっています。 私の解釈ですが、日本でライラックといえば北海道をイメージしますが、ラフマニノフはライラックという曲を作ったこともあり、彼にとってこの花は望郷の花だったのだと思います。全編にこの花が出てきますが実に美しいです。 映画とは離れますが彼の曲の前奏曲ロ短調作品32-10についてのエピソード。 ベンノ・モイセイヴィッチとの会話の中で「この曲の表題はあったのですか」と聴くと、ラフマニノフは「あったよ」と。 モイセイヴィッチ「私もあなたのとは違うかもしれないがいい表題があるのです。話すと長くなるのですが」 ラフマニノフ「では私の表題とは違うな。私のは一言で言い表せるから」 モイセイヴィッチ「最初から考え直さなくては(リターン)」 ラフマニノフ「それだよ!帰国(リターン)」 亡命しても祖国を愛していた彼の心情が伝わってくるエピソードです。 さて、話は映画に戻りますが、ロシア映画でここまで作れるんだというのは正直驚きました。社会主義時代でしたら国の批判は発禁ものですものね。 残念なのが映画の宣伝文句、ピアノ協奏曲2番逸話と3人の女性という内容は全く当てはまらないというか…3人の女性のうち妻以外は全く魅力的でないのです。 実際(よく知らないけど)ラフマニノフは家族を愛していたと思うから、賢く夫を支える妻は共感でき他の二人は結果妻の引き立て役や、家族の絆を確かめるためのちょっとしたスパイスに過ぎない彼の人生に影響を与えたとは思えない役割。 スタインウェイがあそこまでプロデュースして演奏家と共に世界のスタンダードピアノになったのには今のブランド戦略に通じるところがあるなあと思う反面ベッヒシュタインがやや斜陽気味に映し出されていたりと細々したところも良くできていたように思います。 内容としてはイマイチ平坦で説得力にかけるけど、主人公の俳優もやや背は低いけどロシア人らしいハンサムガイで好演。ちょっと最近のジェームスボンド+プーチン風。 映画好きには脚本など物足りなさもあるけれど、ピアノ好きな方なら結構満足な作品のように思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008.05.02 00:18:50
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