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東京なな猫通信

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2006年07月12日
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カテゴリ:なな猫 動物騒動
沖縄のJOYくん救出が1年前ということで
連鎖的に思い出した、この1年の数々の毛深いカオたち。

思えば、わたしが「保護」とか「一時預かり」、
そして「里親募集」といった言葉を知り、
そのお手伝いをするようになったのも、
この千葉の犬猫たちに関するSOSが最初でした。



現場で保護された初期の子の中で思い出すのは、
かわいいサビ猫ラッキーちゃん。
この子たちを保護の時点では、まだわたしは関わっていなかった。
くしゃくしゃで、病気で死ぬ寸前だったラッキーちゃん、

   17

神奈川のMさんが預かってくださって、元気になり

   16

よい里親さんを見つけることができました。

こういうことに、まったくの素人だったなな猫とオヤジ、
何かお手伝い出来るかと、
いきなり千葉の現場に行ったわけですが
まず保護したのが
後にFさんちに預かられた、いっくんとゆっくん、
そしてフレンチブルの愛ちゃんだった。

ホームレスのおじさんの住む、大きな歩道橋の下の家で
いっくんとゆっくんはエイズや白血病で、真夏のテントの中、
紐でつながれ、やっと息をしていた。

   sasa1

現地で初対面だった、この件の協力者Kさんの保護で
段ボールに詰め込まれ(文字通り)、
車に乗せても、イヤもおうも言わなかった。
衰弱しきって、死ぬのを待っていました。

フレンチブルの愛ちゃんは、東京に帰り着く前に、
力尽きて車の中で息を引き取りました。

      愛ちゃんの亡骸

    
何度も何度も出産させられ
ブリーダーらしき元飼い主に半分捨てられた状態だった愛ちゃん。
そのときは、東京でしか診てもらえる病院がみつからず
リスク覚悟で車に乗せたのでしたが
やはり長時間の輸送には耐えられませんでした。
同乗していたKさんが泣きながら愛ちゃんを抱っこしていました。

病院に連れて行くと、
それまで死んだようだったいっくんとゆっくん、初めてキョロキョロ見上げて
先生や看護士さんたちが身体を拭いたり、
世話してくれるのを
嬉しそうに嬉しそうに見ていました。

   sasa3

死んでいたような二匹の目が、文字通り生き返ったのを目撃。
その目は、助けてくれてありがとう!と言っていました。
たしかに、そう聞こえました。

それを見て、ブルの愛ちゃんが車中で死んだとき
ショックが強くて逆に泣けなかったわたしでしたが
初めて泣きました。
泣けて仕方ありませんでした。
ケージに入れたときも、
これまでこんなスバラシイお部屋に入ったことない!って顔で
周りをキョロキョロ見回していました。

    sasa5


その後、いっくんとゆっくんは、
いったん猫ボラのYさんが引き取り
これはこのままYさんちで介護か?と危ぶまれていた矢先、
里親覚悟で預かりを申し出てくださったFさんちに引き取られ
世話されて少しずつ元気になっていきました。

Fさんがお勤めから帰ったりすると、
玄関まで迎えに行ってた、味のある顔のゆっくん。

   ゆっくん

愛される幸せを知って、
愛されることに自分も返す喜びを知って、
しばらく前に亡くなりました。

いっくんは、爆弾抱えているような体調ながら
どうやら元気で、いまもFさんちで甘えています。

   いっくん
  いっくん、鼻、黒いよー(^o^)

そのあとに保護したのが、 キジ虎の子猫ライムくん。
カリシにやられ、全体的に衰弱して、
放っておけば死にそうでした。

       raimu

おじさんは、終始保護ということに乗り気ではなかったのですが
「あの子は死にそうだから、もう連れてっていい」ということで保護に成功。

すぐに病院に連れていき、軽く治療してもらったのち、
ピアチェヴォーレビアンカという保護団体のしろママさんが
快く一時預かりしてくださいました。
その間にネットで預かりか里親さんを募集したところ
里親覚悟で預かると言ってくださったのがMさんでした。

カリシという病気にやられていたライムくんを保護するには
ほかに猫を飼っていないお宅か、隔離部屋のある保護宅が必要になる。
うちでは間に合わず、すぐにはそういう場所も確保できず
このときのMさんのお申し出は、涙が出るほどうれしかった。

しろママさんから受け取って、うちで一晩預かったのち
かわいくてかわいくて、うちの子にする~~なオヤジを蹴飛ばしながら
Mさんとのお話を進め、
今ではMさんと旦那様に可愛がられ
レモンくんという名前を付けられた兄弟も出来て
本当に幸せに暮らしています。

   レモンとライム


そのあとには、M田さんご夫妻と一緒に現場に行って
3本足の三毛と、茶白のオス、それに長毛系のサビ猫と黒猫、
同時に4匹保護できたのも、
M田さんが預かってくださると言ってくださったから、
そして、ネットでの呼びかけに応じ
Cさんが、ほかの二匹の預かりを申し出てくださったからにほかなりません。
預かり先が決まっていなければ、保護は出来ないのです。

       rakki-

みんな紐につながれ、とくにサビと黒は
離れた所に置かれた、下が土間の真っ暗な小屋に
昼も夜も閉じこめられてて

       小屋

この子たちを助けられると思うと、
本当に嬉しかった。

三毛と茶白は、ももちゃんだいちゃん、
サビと黒はビビちゃんりりちゃんとして
いま、双方のお宅で幸せに暮らしています。

わたしが直接携わったのはそこまでですが、
一度、おじさんが猫たちを返せ返せと言っていた時期もあり
それをなだめに、Nさんと一緒に現場に赴き
一緒に、おっさんに土下座せんばかりにアタマを下げました。
保護した子たちの写真を持っていって
いまこんなに幸せだからと説得し
おじさんをなだめました。
懐かしい思い出です。

その後、FさんとMeさんが骨折ってくださり
おじさんをなだめたりすかしたりしながら
何度も何度も現地に赴いて説得し
とうとう、おじさんが凶暴凶暴と言っていた黒猫(黒丸)、
ただ一匹、犬として猫たちを守っていたポチ、

        poti

おじさんが可愛がっていた、3本足の黒猫(のんちゃん)、
そして、ライムくんのお父さんと呼ばれていた子(レモたん)まで

  レモたん
         狭いキャリーに閉じこめられていたレモたん

Fさんが預かったり保護したりしてくださって
一時はF家、大変なことになっていたと。。(^_^;)

いまでは、のんちゃんもレモたんもポチも、

  レモたん
         幸せいっぱいっす!のレモたん

やさしい里親さんのもとで可愛がられています。

ちなみに、Fさんたちのたゆまぬ説得により
ホームレスのおじさんは市営住宅入居に応じ
この千葉ホームレス猫の一件は、ようやく幕を閉じました。
いま、おじさんはきちんと暮らしています。

ここまでして、本当に保護でした。
こんなこと、一人の力で出来たでしょうか。
本当に嬉しいです。
これも氷山の一角かもしれないけれど
確実に助かった幾つかの小さな命、
みんなのちからで守られました。

わたしも、たくさんのことを教えてもらいました。
ちょっとしかお手伝い出来なかったけど
幸せになった子たちのカオ、あのカオ、このカオ、
泣いていた顔
無表情な顔
怒っていた顔
そんな毛深い顔たちが、みんな笑い顔になったこと、

   黒丸
   おじさんに「凶暴」と言われて疎まれ、離れた所につながれていた黒丸。
   いま、Fさんちでのんびり「ぼえええええ」と鳴きながら、
   里親さん到来を待っています。


そして
この件を通して知り合えた友たちが
わたしの人生の財産になりました。






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Last updated  2006年07月12日 22時04分50秒
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