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東京なな猫通信

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2006年10月21日
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カテゴリ:なな猫 動物騒動
もう長いこと生きてる気のしてたなな猫も
いま、生まれて初めて聞いた言葉を学びました。

定時定点[定点回収]。

これは、不要な犬猫を行政が回収して処分するための制度だそうです。

友人の友人、へむへむさんのブログでは、
9月20日のTBS「イブニング・ファイブ」で報道された、
「ペット回収車驚きの現実 愛犬愛猫の行方は」が紹介されていました。

その中から、わたしのこころに痕を残したことばを拾ってみます。

***********************

広島県動物愛護センターでは、
平成14年度にこの定点回収で引き取った
犬は1,984頭、猫は4,048匹、合計6,032匹
という数にのぼります。(三原市HPより)
この数はすべて、飼主もしくは住民によって連れて来られた数です。

********

猫を回収車へ連れてきた人がその理由を述べます。

家の中がノミだらけになっちゃ辛いもんで。

増えちゃってしょうがない。
メスなもんで。ハハハハハ。(朗らかに笑う)

記者:あの猫ってどうなるか知ってます?

殺されるんじゃないの?(早々に自転車で去る)

********

カゴには三毛猫が一匹入れられています。

中年女性:子供ばっかり産むからね。

記者:何か悪さされたとか?

中年女性:いや、そういうことは全然ない。

********

ナレーター:この女性が連れて来たのは、12年間共に暮らした犬。

記者:12年間一緒だったんでしょう?
   寂しくないですか?

女性:寂しいったって、そんなこと言ってられない。

― 踏ん張って嫌がる犬を引っ張って、
回収車へ乗せようとする女性の後姿。
犬のくーんと切なく鳴く声が聞こえる。

女性が暮らすことになった新しい市営住宅では 犬が飼えない

女性:この中入るんだよ!
 (と、犬のお尻を押して回収車に乗せる)

********

生きた犬を檻から出し、箱(ガス室)に入れた後、
二酸化炭素を充満させ、
20分かけて窒息死させるのです。

安楽死ではありません。
 
これが犬が見る最後の光景。
 
(ガス室の中から開いた蓋を見上げた天井裏の映像)

猫の場合も同様です。

********

この保健所で処分される猫の数は月に平均47匹。
犬は8頭。
 
元飼主が書いていった理由は、
「転居するため」
「面倒を見られなくなったため」

そして、「いらない」。


***********************

ここには、人間の生活を第一として、
飼っている動物の生死を簡単に左右する
旧態然の日本人の考え方が明らかです。

転居する、
新しい家では飼えない、
増えた、
うるさい、
めんどくさい、
・・・
・・・

正しく不妊去勢の処置もせず
不用意に鳴かせない躾も怠り
ノミの駆除そのほか、清潔にしてあげるための
時間、労力、費用を、いや、愛を、惜しんで
ただ散歩がめんどう、
世話が大変、
汚い、臭い、うるさい、
近所から文句を言われる、

そんなことで、何年も何年も、ときには10年以上も飼っていた動物たちを
20分間、気も狂うもがき苦しみ喘ぎのなかに

ゲホンゲホン!!ゲホゲホ!!ギャア~~!!ゲエーー!!
その地獄のなかに!

片足で蹴って突き落とすようなことをする
飼い主、という名称の冷酷非情な人間。

上で紹介されてる、12年間飼われた犬は
きっとなんとなく恐怖の事情を感じ取り
足で踏ん張って回収車に乗ることを拒んだでしょう。

12年も飼ってたのに。

オギャアと生まれてから可愛がり育て、
12歳になった我が子を、成長したわがこどもを
「この中に入るんだよ」とお尻を押して車に乗せる?

その子が最後に見るのは、
ガス室の中から開いた蓋を見上げた天井裏!?

おかあさん、おかあさん、たすけておかあさん!
おかあさんたすけて!おかあさんたすけて!
最後までその子は叫んでいたでしょう。
自分を殺した非情な飼い主を慕いつづけて。




こういうことをよしとする常識は、間違っている。










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Last updated  2006年10月22日 00時30分07秒
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