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カテゴリ:立原道造の森
昨日は、なな猫的に盛りだくさんな一日でした。
日記も長くなりました(^_^;) よかったら読んでやってください。 まず ガリガリゴールデン里親募集の記事 この日記でご紹介した、驚くばかりにガリガリなゴウくん、 里親さんが決まりました! 去年シベリアンハスキーを14歳で見送られた、群馬の40代のご夫婦で 広いお庭のある一軒家に、小学生と中学生のお子様がいらっしゃるご家庭。 願ってもないご縁だと思います。 早かったなー。 本当によかった。 心配してくださった皆さん、応援ありがとうございました。 そして昨日は午前中から、本郷弥生にある立原道造記念館に行ってきました。 わたしが立原道造という詩人を知ったのは数十年前。。遠い~(-_-) 高校の現国の先生が変わった女教師で 「めるへん部」というのを作って【それだけでも引く人が多い(^_^;)】 そこで詩とか童話を書いていて わたしは興味を引かれつつもヤハリ引いていたので 近づかないようにしていたのですが、 親しかった友人がそこに入ってしまい、わたしにしきりにいろいろ話したがって それで初めて知った、立原道造の「のちのおもひに」。 ++++++++++++++++ のちのおもひに 夢はいつもかへつて行つた 山の麓のさびしい村に 水引草に風が立ち 草ひばりのうたひやまない しづまりかへつた午さがりの林道を うららかに青い空には陽がてり 火山は眠つてゐた ――そして私は 見て来たものを 島々を 波を 岬を 日光月光を だれもきいてゐないと知りながら 語りつづけた…… 夢は そのさきには もうゆかない なにもかも 忘れ果てようとおもひ 忘れつくしたことさへ 忘れてしまつたときには 夢は 真冬の追憶のうちに凍るであらう そして それは戸をあけて 寂寥のなかに 星くづにてらされた道を過ぎ去るであらう ++++++++++++++++ コレはちょっといけない! といいますか(^_^;) 良すぎて負けそう、こんなのが詩なら とてもわたしには、何も出来ない! みたいな、別にワタシなんかが何もしなくていいのにね(^_^;) ヘンな負け感に勝手にヒトリで襲われて、その後数十年、 まったく立原を避けていたのです。 そんなわたしが、つい5年ほど前にたまたま鎌倉の古書店でみつけた 立原道造全集の5巻本という、古い版の端本、第一巻。 これが良かった、実に そもそもわたしは、詩はあんまり読まない。 読めない。 難しい(>_<) その人だけの想いの世界には、なかなか入っていけないのです。 だけどこの5巻本全集は、詩のあとに物語やエッセイ、 そしてノートや手紙も時系列に入っていて わたしは作家の手紙を読むのが大好きなのです(^_^;) 5巻本全集の、本としての体裁もとても好きで 大きすぎず小さすぎず 白い表紙に紙の感じも良く、 それで一気に立原道造という詩人にハマッテしまい、 爾来5年【たったの、ですが】すべての全集の版を求め、 凝り性なので、最初に求めた5巻本全集も月報付きが欲しくなって 同じ全集を二つも持ったり もともと「希少価値」を求めているわけではないので あまり汚いのはいやで、もっとキレイなのが欲しいとか思って 3巻本全集も二組(>_<) ほとんどビョーキな読み方でなんだかんだ読み漁っているうちに 憧れの立原道造記念館というところにご縁も出来てしまいました。 立原道造記念館展示案内 久しぶりに行ってみて思ったんですけど 非常に烏滸がましいですが、なんだか、ここがわたしの場所って気が(*^_^*) 立原道造の春の新展示は、建築をテーマとしているのですが【建築家でもあったので】 子どものときの絵から、帝大建築科での建築スケッチなど ほんとに素晴らしくて、やはり感動でした。 七五三の写真や、立原家の鯉の絵の袱紗なんかも興味深いし 10歳の頃に書いた火事の絵とか わたしの好きな[燕とぶ]の絵とか。 帝大建築科時代の建築スケッチなど、本当に美しい。 何度見ても、飽きることがありません。 昨日は一昨日の暴風雨の余波のせいか、あいかわらず人も少なくて 静かに見られるのが嬉しいですが、ヒトリで見るのは勿体ないくらい。 もっと多くの方に見に来ていただきたいです。 姉妹館の弥生美術館の展示も見せていただいてきたのですが 「少年ケニア」など、わたしが産まれる前あたりからの幼少時の世界で とても面白かったです。 弥生美術館は、竹久夢二美術館とも隣接していて 夢二は、なな猫の故郷岡山が産んだ画家です。 夢二の展示もあいかわらずとても良かったです。 夢二って、ほんとにすてきなデザインをするんですよね。 お昼は、リニューアルした、敷地内の「港や」というカフェレストランで ハヤシライスとコーヒーのセット。 やさしい味で美味しかった。 港や、きれいになって、雰囲気がとてもよかったです。 本郷に行かれることがあったら、 東大の弥生門という門の前、 立原道造記念館と弥生美術館に、是非お立ち寄りください。 そして、せっかく出てきたので、また神保町に行って、 楽譜の古書店で安い楽譜を買おうと思ったんだけど ちょっと思わぬ臨時収入があったので、タガをかけていた心の財布が一気に破れ(>_<) お金が急に入ったら何を買う? まあそのときどきでも違うのですが なな猫はけっこう本を買ってしまうのですね、近代文学オタクだから(^_^;) 楽譜も安いのがあって、ショパンが300円。 あとフォーレの小作品集を買って これから、フォーレの「シシリエンヌ」と ショパンのエチュード「別れの曲」を練習したいと思います♪ あとは、萩原朔太郎全集の端本、スタインベックの古書2冊、 鎌倉文庫という戦後すぐくらいに出たシリーズの、堀辰雄と室生犀星を2冊、 全部で5000円くらい買ってしまった(>_<) なな猫がお金を持って神保町に行くのは危険なのです。そういう意味で。 朔太郎全集は、むか~し卒論を書いた頃に筑摩版を4冊くらいは買ったのですが その後数十年のうちに売ったり散逸したりで(^_^;) 筑摩のは、黄色い表紙がとてもきれいで 朔太郎デザインの鴉のマークも可愛く 全集だけど端本で1000円、思わず手を出していた(-_-) スタインベックは、マニアックにまた「怒りの葡萄」を読み返しているので スタインベックの別の本が欲しくなっていて。 わたしの中には、立原的なものを欲するこころと太宰的なものを欲するこころと どうも二つがいつも、出たり入ったりしているらしい。 堀辰雄を何度もいろんな版で読みつつ、山本周五郎も大好きなのです。 だから外国文学でも、リルケを読みながら、スタインベックが読みたくなる。 不思議なこころの旅です。 そうこうして帰宅、夕方のニュース見たら 大阪の道頓堀の「くいだおれ」が閉店なんですって! ちょっとショック。 大阪名物くいだおれって、ホラ、面白い等身大のお人形が店の前に立って 太鼓を叩きながら眉毛上げてる、レストランや飲み屋が一緒になったビル。 わたしは岡山の出身なのですが、ココは懐かしい場所。 昔わたしのうちでは、夏は瀬戸内海の島に避暑、冬は大阪・京都奈良に旅行していて この道頓堀にもよく行ったものです。 子ども心に、蟹の大きなのと、あのくいだおれのお人形、 そして道頓堀の大阪らしい雰囲気が大好きでした。 あそこがなくなるなんて、寂しいものです。 以上、何が何だかわからない、なな猫・濃い一日の日記でした。 画像は全然カンケイないのですが 今日も物干し竿に登り世間に向かって吼える奈々と いつも仲良し、今年3歳になった草太・小雪の兄妹。 思えばこの子たちを保護したのが、ミクシーで里親募集をした最初でした。 品川の海の傍の、捨て猫母子の子だったんですよね。 [そのとき居た母猫とほかの兄弟も、全部保護されました(*^_^*)] お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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