誰にも言うなよって言われた話
僕は、今日もチェックする。今日も出会い系のチェックを怠らない。もちろん優良サイト。そこら辺はエキスパートだから、僕。そして見つけた。『あなたの○ンチ○舐めたいわぁ。』食いつく、当然食いつく。もらったお金は全部使い切るタイプです。目の前の餌は、全部食い尽くすタイプです。ニューハーフだってコトはわかっている。律儀にも、プロフィールに記述されている。『ニューハーフでーす(はぁと)。』わかっている、わかっている。でも、僕は僕自身の可能性を試してみたい。僕はどこまでやれるのか、挑戦してみたいんだっ。メールした。即返事。『いつ、会える?』僕 『いつでもいいですよ。』ニューハーフ 『じゃ、○日○時ごろは?』僕 『OKです。場所はドコがいいですか?』ニューハーフ 『じゃ、ウチのマンションに、来てくれる?』積極的にも、程がありますね。いろんなプロセス、一切さっくり省いてきましたね。でもね、僕は行ったよ。えへへ。目の前の餌は、食べずにはおれない、タイプです。そこら辺の我慢は一切しない子です。約束の日、約束の時間にきっちり、約束のマンションのドアの前に、僕は立った。ピンポンを押す。出てきたのは、…ニューハーフ?おま、違うくね?ニューハーフって、女の姿をしてるんじゃーないの?違うの?彼(?彼女?)は、女でありたい希望は感じられるものの、男である現実が、その希望のおよそ100倍強く、にじみ出た人だった。でも、そこで引き下がらないのが、僕だ。こんなところでの引き下がり方がわからない。実際のところ。気遣いの方向を間違えて覚えてしまっているんだ。僕って、そんな男なんだ。薄暗いリビングに案内された。テーブルと、ソファーがあった。ソファーには、もう一人、女希望、だけど男である現実の方が俄然優勢、そんな人が、座っていた。ソファーに座って少し話を。2対1で、少し話を。いつもは、4,500円という料金でやっていると教えてくれた。でも、『お兄さん、いい体してるし、男前だから、サービスしてあげる。』って。シャワーを浴びることを勧められる。勧められるままに、シャワーを浴びた。一応、財布は車ん中に置いてきたし。でも、車のキーは持ってきちゃってるけど。今、車のキーは脱いだ服と一緒に、そりゃまー無防備だけど。シャワーを終えると、車のキーは無防備なまま、ちゃんとソコにあった。良かったね。また、リビングに戻った頃、部屋のピンポンが鳴った。ピンポンを鳴らしたのは、おっさんだった。包み隠さず言えば、ハゲだった。お客様、ご来店。彼はどうやら、4,500円 きっちり徴収されるようだ。慣れた感じで、4,500円きっちり前金で支払ったハゲは、軽く僕に会釈して、リビングを通り過ぎ、シャワールームに消えた。さて、僕の方は、別の部屋に通された。これまた、さらに薄暗い部屋だった。アロマオイルを炊く、キャンドルの灯りだけが、その部屋のただひとつの光源だった。いよいよその部屋の中で、僕らは1対1になった。全裸の彼(?彼女?)は、まー、まるっきり男だった。どこよりも、ソコが男だった。工事は全くなされていなかった。工事中でもなかった。仲本工事よりも、男らしさは上かもしれぬ。具体的に言えば、工事まるっきり前の彼(?もう彼でいっか。)には穴は1つだけ。そして、棒が1つ。2つあるべきものも、ちゃんと2つ常駐。形状としては、僕と全くおんなじってコト。心の中は、どうだか知んないよ?でも、表面化されたものは、僕と、なんら変わりはないってコト。さて、そろそろ夜も更けてきましたね。日記も長くなってきましたね。そろそろ読み疲れてきましたね?では、また、明日(か明後日)にいたしましょうか。大して面白くもない話をこんなに引っ張る僕を、どうか許して欲しい。嫌いになんか、ならないでほしい。結構忙しいんだよ、僕だって。今日も出会い系のチェックに。怠るわけにはいかないんだ。