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カテゴリ:本
女性のジェンダーについてふと疑問をもったとき
取り出して読み返すのがこの詩集。 普段は日常の生活に追われて、あんまり意識することはないけれど 子供のころから両親や社会に教え込まれてきた「女性はこうあるべき」という目に見えない鎖は、ときに強固な守りになってくれるし、また別のときには重い重い足かせに。。 「個性」を生きるのが相変わらず難しい現代において、ちょっと息苦しくなったとき この詩はちいさななぐさめになってくれます。 仕事に夢中だったり趣味に夢中なわたしのような人も 子育て真っ最中であったり、ご両親などの介護をされて、めまぐるしい時を生きておられる方々も、なにもやる気が起きなくて無為に生きてると感じてる人も いつか「わたしってなに?」という問いにぶつかった時に読んでほしいのが この詩です。 「自分さがし」というものは、なにも危険をおかしてイラクくんだりまで行ったりしなくても 日々の生活の中で、ちょっとした瞬間にその機会が与えられるものだと思います。 娘である前に、妻である前に、母であるまえに、祖母であるまえに 「わたし」であるわたし。 その「わたし」について考えさせてくれるのがこの「わたしを束ねないで」という詩なのです。 この詩集には、他にも「結婚」「赤ちゃんに寄す」などの結婚や出産に対する喜びを謳いあげたものも収められていて、 女性として豊かにいきることについて、さまざまな世界を美しく力強く目の前に広げて見せてくれます。 そしてまた人間や世界の多層性に驚かされる「わたし」に遭遇します。 わたしがこの世で一番大好きな詩集です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
September 28, 2005 08:42:43 PM
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