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テーマ:映画レビュー(894)
カテゴリ:映画レビュー
■監督■ アンドリュー・アダムソン ■原作■ 『ライオンと魔女』C・S・ルイス ■出演■ ウィリアム・モーズリー as ピーター・ペベンシー アナ・ポップルウェル as スーザン・ペベンシー スキャンダー・ケインズ as エドマンド・ペベンシー ジョージー・ヘンリー as ルーシー・ペベンシー ティルダ・スウィントン as 白い魔女 ジェームズ・マカヴォイ as タムナスさん ジム・ブロードベント as カーク教授 リーアム・ニーソン as アスラン ルパート・エヴェレット as キツネ ■時間■ 140min. ■ストーリー■
原作はJ.R.R.トールキンの『指輪物語』とも並び賞されるC.S.ルイスの『ナルニア国物語』。今作は7章からなる物語の"第1章"。監督は『シュレック』のアンドリュー・アダムソン。 第2次世界大戦中のイギリス。戦火を避け、ペベンシー4兄弟はロンドンから田舎のカーク教授の屋敷に疎開してくる。広大な屋敷で「かくれんぼ」をしているうちに、末っ子のルーシーは空き部屋の衣装ダンスの向こうに雪に覆われた世界を発見する。 そこは「偉大なライオン」アスランによって想像された、ものいうけものたちが住む豊かな「ナルニア国」。しかし、「白い魔女」の支配によって100年もの間雪に閉ざされていた。次第に、ペベンシー家の4人の幼き子どもたちは、この国の運命が自分たちの手に託されていることを知るのだった…。 ■コメント ★★★☆☆ ○土曜日に観て来ました。 いろいろと考えるトコロのある映画。何回かに分けてお送りします♪ <原作を踏まえて・・・> 原作をしっかりと予習してから鑑賞。 冒頭に、原作にはない空爆シーンと疎開先に向かうシーンを追加したことで4兄弟のおかれた状況や、「戦いを避けて来たのに、戦わなければならないなんて・・・」(by スーザン)というジレンマがわかりやすくなっている。監督の「現実」と「ファンタジー=ナルニア国」との違いを際立たせようという工夫かもしれない。 書かれた時期、また作者のルイスがトールキンと友人だったこともあって、この『ナルニア国物語』と『指輪物語』、"The Lord of the Rings"(以下『LotR』)は比較されることも多い(らしい)。ちなみに、監督のA.アダムソンは『LotR』と同じくニュージーランド出身で友人同士でもあるのだとか。今回のクリーチャー造形も『LotR』のWETAが担当。 ただ、『LotR』がこの世界とは全くの異世界(とは言っても、「中つ国」は大昔の地球)を描いている物語であるのに対して、『ナルニア』は現実に根ざしているファンタジー。主人公の子供たちは思いもかけない時・場所からナルニアへと流され、冒険を通して成長して現実へと戻ってくる。 また、ルイスが神学者だったこともあって、キリスト教的な記述もある。 現実では平凡な4人の子供たちであるペベンシー兄弟も、ナルニアでは『アダムの2人の息子とイヴの2人の娘』と呼ばれ、魔女の支配からナルニアを救う救世主。 また、自己犠牲を経て蘇るアスランもキリストと何か関係が? <「ナルニア国」を想像する技術> さすがWETA。Mr. & Mrs.ビーバーやキツネなどの「ものいうけものたち」、フォーン、セントール、ミノタウロスにサイクロプスなどの想像上の生き物たちもまるで本当に存在しているかのように表情豊かでリアル。 ただ、彼らが出てくるのは主にアスラン軍と魔女軍の戦いが始まってからなので、あまり活躍が見られなくて残念かも。 ディズニー映画だし、(どちらかといえば)子供に向けたファンタジーだからだろうか・・・?はっきり言って『LotR』のような胸苦しさや悲壮感はほとんどなし。ある一部を除いては。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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