母の説得のために
私が九月いっぱいで仕事を辞めることは言ってはいなかった。普段から「他人」の人生には口を出さない母だが、今回ばかりは何か言われるに違いない、と娘ながらに思っていた。夜、母に話を切り出す。何も言わずに聞いている母。そして、また、何も言わずに、「コレを読め」とばかりに一枚の紙を渡された。『ブスの25か条』なんだこりゃ???こんなマイナス思考のモノではなく、「美人の25か条」みたいなモノを読んだ方がいいのでは?と言うと、「いいから、読みなさい!」と言われた。一通り読む。・・・で、母は私に何を言いたいわけ?意味が分からない・・・。その後の流れを見ると、どうやら、母はこの話を別の話題にそらせたかった様な気がする。わが母親ながら意味不明の行動だ。そして、私が勉強中である「自然形体」を実際に体験してもらうことにした。今まで部分的には施術したことはあるが、全てをするのは今回が初めて。坐骨神経痛の母がどれ程回復するかも見ものだった。(でも、今は痛くないらしく、効果の程は不明でした)施術中、突然、「ブッッ!!!」その後、お腹がグルグルと鳴り出した。そう。母は長年便秘症で、常に薬を携帯するほどである。それが、動き出したのだ。「便意を感じるのだったら、途中でトイレに行ってきてもいいよ」便意を感じるまでには至らなかったものの、その後もグルグルは続いていた。で、今度は「グーグー」と寝息をかいている。「う~ん、気持ちがいいねぇ~。明日もお願いね♪」やった!初めての予約だ!(なんのこっちゃ!)こうして、別段反対されるわけでもなく、無事に説得が終了した。親孝行ができる自然形体には感謝だ。