老化を防ぎ、体が疲れない『医学的に正しい食事術』(週刊ポスト)
Q1、昼食に食べるならどっち?《油の少ない和風パスタか、ペペロンチーノ》A、ペペロンチーノ。理由:パスタを構成する「糖質」は、血糖値を上げ、老化・肥満・高血圧につながる「悪者」だ。しかし、ペペロンチーノにたっぷり使われているオリーブオイルは、血糖値を下げる効果がある。実は、ヘルシーに見える和風パスタよりも、ペペロンチーノのほうが血糖値を上げずに済む。(自炊するなら、和風パスタにオリーブオイルを使えばいい?)Q2、朝、飲むならどっち?《野菜ジュースか、コーヒー》A、コーヒー。理由:野菜ジュースは食物繊維を捨ててしまっているうえ、果物が入っていることも多く、飲むと糖質摂取量が過多になりがち。コーヒーは、糖尿病発症や動脈硬化を抑える効果がわかっている。砂糖は入れずにブラックで飲むこと。Q3、おやつに食べるならどっち?《チョコレートか、ようかん》A、チョコレート。理由:チョコレートは「カカオポリフェノール」を含み、血管の酸化(=老化」を防ぐ抗酸化作用が高い。カカオ70%以上のものを食べたい。ようかんは糖質が多く、高血糖・高血圧につながりやすい。Q4、食べた後、どうする?《食休みをとるか、すぐに軽く体を動かす》A、すぐに軽く体を動かす。理由:「食べた後は食休みをとれ」が、これまでの常識だったが、実はそれは間違い。食事をとった後、すぐに軽く体を動かすと、血糖値が上がらずに済み、体へのダメージが小さくなる。ウォーキングやスクワット、ストレッチなど激しくない運動で20分ほど体を動かすことが健康への近道。Q5、お酒を飲むなら、どっち?《白ワインか、日本酒》A、白ワイン。理由:白ワインは血管や臓器が酸化するのを防ぐ働きがある。甘いものは糖質が高いので辛口を選ぶ。一方、日本酒を筆頭にビールや発泡酒は、糖質が多い。Q6、おつまみに食べるならどっち?《ナッツか、チーズ》A、両方。理由:ナッツはビタミンB1が豊富で疲労回復効果が高く、糖尿病・血管系の疾患の予防効果があることも証明されている。チーズには長寿物質「スペルミジン」が含まれている。結論:血糖値を上げる食べ方をすることで体が蝕まれてしまう。上の質問も血糖値を上げるか? がポイントになっている。これまでは、コレステロールや脂肪を摂取しないことが大切だとされてきた。しかし、コレステロールは主に肝臓で生成され、食物からの摂取は体内の総量の1割程度であること、脂肪は摂取しても排出されやすいことが明らかになっている。これまでの「食の常識」は、もう通用しない。★『医師が教える「糖質」の恐ろしさ』(牧田善二医院長)老化の原因は血糖で、人は「糖化」で老いる。糖質こそが老化や肥満の原因。体の不調の大半は糖質によるもの。血糖値の上昇が健康を損なう。ブドウ糖がタンパク質や脂質と結びつく=体が焦げる=AGE(老化現象)=体の各所で炎症が起きて、皮膚や血管のしなやかさを奪う=動脈硬化や心筋梗塞。糖が肥満を引き起こす。カロリーの摂りすぎではない。糖質が中性脂肪に変わる。糖中毒で疲労も倍増。糖質を摂りすぎていると、血糖値が一気に上がった後に、いきなり低血糖になってしまう。これは、疲れや眠気、不安、イライラ、目まいの原因になる。長生き地域に共通の食べ方。豆をたくさん食べる。例:納豆、豆腐、豆乳など。★最高の食べ方のルール。1、野菜から食べる。野菜→たんぱく質(肉・魚)→糖質(炭水化物=パン・ご飯)の順で食べると血糖値が上がりにくい。2、糖質は1日120gまで。食品 分量 糖質の量ご飯 一杯 55,2g親子丼 ご飯200g 82,5gビーフカレー ご飯180g 87,9gざるそば そば180g 50,5gとんこつラーメン 麺110g 66,1g食パン 6枚切り 26,6gクロワッサン 30g 12,7g焼き餃子 豚ひき肉50g17,2gクリームシチュー 鶏モモ80g 25gポテトサラダ ジャガ芋50g10,1gたいやき 126g 58,7g白玉ぜんざい 180ml 59,0gビール 350ml 10,9g発泡酒 350ml 12,6g※体にいいと思われているシリアルやコーンフレークも糖質が多い。3、昼食をボリューミーに。朝3:昼5:夜2(糖質の割合)夜、寝ている間にブドウ糖が溜め込まれるため。夜は、ほとんど糖質を摂らないイメージ。4、物足りないときはタンパク質を摂る。牛なら赤身、魚なら刺身の盛り合わせ。大豆・鶏肉も長寿には効果あり。5、ちょこちょこ食べが良い。空腹で食事を多量に食べると、一気に血糖値が上がり、老化や肥満の原因に。そのため、同じ量なら何度かに分けるほうが血糖値が安定し、老化を防げる。6、果物は朝に少し。果物に含まれる「果糖」は、中性脂肪に変わりやすい。ビタミンやミネラルは豊富なので、糖分を消費しやすい朝に少量がいい。★食の常識はここまで変わった。1、卵のコレステロールは気にしなくていい。食べ物から摂取するコレステロールは、それほど体に悪影響を与えない。2、果物はジュースにしてはいけない。不必要な糖分を摂りすぎることになる。3、牛乳よりも豆乳を飲む。牛乳には「乳糖」が含まれ、それなりに血糖値を上げる。実は、それほどカルシウムを摂取することもできない。豆乳は抗酸化作用が高い。4、「マリネ」にすれば、体が喜ぶ。酢は血糖値を下げ、高血圧予防に。さらにAGEを作りにくくする効果が。したがって、酢でマリネすることは健康効果が高い。天然の醸造酢を選ぶ。食べるべき食材。豆腐や納豆(大豆製品)・ブルーベリーは、AGEを減らす。他にも、豚肉・うなぎ・玄米・レバー・鶏肉など。小腹が空いたときは、ナッツがいい。