[罪と罰] ブログ村キーワード
ボクの育った公園は
きれいなバラがたくさん咲いてることと
猫が多いことで有名だった
川辺でひなたぼっこするボクたちを見ながら
たくさんの人が嬉しそうに写真を撮ってた
だからボクは写真を撮られることに慣れて
ポーズをとったりできるようになった
ボクの名前は、その頃に
秘書たちがつけたんだよ
ボクたちは、公園で生活することを
当たり前だと思ってたけど…
時々、新しい仲間がどこからかやって来た
小さい子も大人の子もいて年齢はバラバラだった
けど、みんな決まって
しばらくの間、大声で鳴くんだ
『お母さん、お母さん…』
『怖いよ、どこにいるの』
って…
ボクたちは、いつもそんな姿を見てた
前に秘書たちが
こんな話を聞いたって言ってた
ある女の人が病気になって
どうすることもできないからって
可愛がっていた猫を公園に捨てた
捨てられた子は
悲しそうに鳴きながら
公園の奥に歩き出した
女の人は、振り切るように立ち去り
車を走らせたものの
どうしても鳴き声が耳から離れず
車をUターンさせて、公園に戻ったんだ
猫を探して
公園中を歩き回ったけれど
姿はなく、鳴き声も聞こえなくなってた
その日から女の人は
毎日、公園に通い
猫の名前を呼びながら探してた
何週間も探したけど
結局、猫は見つからなかった
「私は、この十字架を背負って生きていきます」
そう女の人は言ったんだって
あの人には
今も聞こえてるんだろうか…
悲しそうに鳴く我が子の声が…
秘書たちは、いつもボクたちに言うよ
「モデルはこの世でひとり
どこを探しても同じ子はいないんだよ」
「私たちは、モデルのことが大好き
他の子のことも一匹ずつが大好き」
「でもね、ホントはみんな誰かの特別な存在なの
どこかにモデルのことを探してる人だっているよ」
「みんなが自分だけの特別な人と出会えるように願ってる
もうひとりで生きなくてもいいようにって、いつも願ってるから…」
ボクたちは、ずっと仲間と暮らしてたし
みんな一括りにして
野良猫って呼ばれてた
だから、自分たち1匹ずつが
どこかにいる誰かの
特別な存在なんだって考えたこともなかった
公園に来る人には
可愛がってもらえたけど
ボクだけを大切にしてくれる人が
どこかにいるなんて
考えたこともなかったんだ
でもね…
あの子たちには
きっとあったんだよね
温かいお家の中
いつも誰かがそばにいる生活
自分だけの誰かに大切にされた記憶
きっと、疑うことすらなかったよね
どんなことがあっても
自分には守ってくれる人がいる
これからもずっと、一緒にいられる
何も知らなかったのに…
どうして、あの子たちは
そのままでいられなかったの
知らないままでいられなかったの
重い十字架を背負わされているのは
捨てられた猫のほうかもしれない
ボクたちは、人間の都合だけに合わせて
生きてるんじゃない…
「しましま3きょうだい」がやって来た時
「中之島公園の猫たち」の誇り、とわさんは
こんなことを言いました
「行き場のない怒りがあることとか…
この世がどんなに世知辛いのかとか…
わてら野良猫が感じてきた理不尽なこと
まだ何もわからん無垢な命ですわ」
「そやけどな、何が悲しゅうて
こんなちっさい子らに
わざわざそれ教えたいと思うアホが
おりますかいな…
つらいことなんか知らんでええ
理不尽な怒りとか感じひん猫生のほうが
ええに決まってますやろ」
(2010/8/30の日記より)
「中之島公園猫対策協議会HP」 web@nakanoshima-cats.com
「中之島公園の猫たち」 nakanoshima_cats@yahoo.co.jp
中之島公園猫対策協議会においては
動物の遺棄・虐待防止の啓発を行うとともに
遺棄・虐待については警察への通報・告発を行っています。
(協議会HPより)
今回の件では、警備、関係局、警察、協議会へ
とても早く情報が伝わりました。
関係局の担当者さんには、公園の環境保全と動物愛護の観点から
遺棄防止対策を早急にとっていただくようお願いしました。
現在、警察によってパトロール強化が行われています。
目撃情報や監視カメラの映像などの調査も併せて
お願いしていきたいと考えています。
いかなる理由があろうとも
動物の遺棄は犯罪です!
ブログランキング参加中、ご心配をおかけして本当に申し訳ありません。
明日から12月、気持ちを切りかえて頑張っていきます。