[TNR活動] ブログ村キーワード
2月22日、猫の日から
奈良県生駒市で開催されていた
「いのちつないだワンニャン写真コンテスト入賞写真展」が
昨日、終了しました
写真コンテスト主催の「公益財団法人どうぶつ基金」さんに
この企画を持ち込み、実施されたのが
卒業生とわさんの親友、DREAMさん
連日、会場に常駐して
写真展に来場された方たちを
温かくお迎えしておられました
この写真展で入賞した写真の犬や猫たちは
すべてが「もしかしたら失われていたかもしれない命」
行政から譲渡された犬猫
動物愛護団体や個人ボランティアから譲渡された犬猫
そして、みみ先カットされた猫や
地域猫たちが被写体です
写真を撮っている方たちの思い
被写体を見る、温かい視線が
ひしひしと伝わってくる写真ばかり
1枚1枚に添えられたエピソードに
涙された方も多かったでしょう
DREAMさんは
この写真展の開催が始まる前に
こんなことを言っておられました
「みみ先カットのこととか、保護譲渡のこととか
何も知らない方たちにこそ
是非、見てもらいたいって思ってるんです…」
犬や猫を家族に迎える時
ペットショップに行くのが
普通だと思っている方は多いです
耳の先に小さなカットを持つ猫たちを見て
ケガをしたのだと思う方も多いです
だからこそ、ちゃんと知ってもらいたい
保護した方たちの思い
みみ先カットを施す方たちの思い
そして、家族に迎え入れた方たちの思い
それぞれの深い思いが繋がって
今、そこに存在する命があることを…
DREAMさんの優しい思いが
たくさん込められていた写真展の開催
これをきっかけに
何かを感じてくださる方がいれば
そこから、また新たなる思いは
どこかへ繋がっていくはず…
そう信じています
そして…
今日は、もうひとつ
あるおじさんのお話をご紹介します
そのおじさんは
定年後、第二秘書の職場で
アルバイトをされている方です
60代半ばの仕事が出来るおじさん
毎日、健康のため
近隣の県の公園をウォーキングされている
素敵なおじさんです
第二秘書は、職場で
あまり猫の話をしていません
たまたま、お昼ご飯を一緒に食べた
別のアルバイトさんには
家に猫がいると話したことはあったようですが…
その話が回り回ったのか
おじさんの耳に入ったようでした
ある日、そのおじさんが
第二秘書に話しかけてこられました
「猫好きなんですかチラッと聞いたんですけどね…」
第二秘書は、ビックリ
そのおじさんに猫の話をされるなんて
思ってもいないこと
「近所の野良猫で困っている」とか
「野良猫が子供を生んだから、どうにかしてくれ」とか
そんな話をされるのかと
少し身構えていると…
おじさんは、こんなことを話し出されました
「私は毎日、公園をウォーキングしてるんですけど
そこに猫がいるんですよ
世話をしてる人もいてね
毎日、ご飯あげて、後片付けして、掃除もして
そこの猫は、みんな耳をカットしてるんです
私は、話を聞くまで
何で耳が欠けてるか知らなかったんだけど
増えないように手術してるんですよ」
「そんな甲斐あって、数年前は10数匹いた猫が
今は4匹になってるらしいです
なのに、その公園を管轄する市や県から
世話をしている人に呼び出しがあったそうです
餌をやるなって話らしいんですけど…」
「それで、なぜか私も話し合いにいくことになったんです
ウォーキングの途中で挨拶して
ちょこちょこ話しただけなんですけどね…
でも、見てても
きちんと世話されてるし、掃除もちゃんとされてるし
増えないように手術もされてるし
確実に猫の数が減ってるのもわかるわけですよ
だから、私はそのことを話して
いったい何が問題になってるのか
聞いて来ようかなと思ってるんです…」
あまりの話の展開に
第二秘書は目がテンになりました
もっと聞きたいことはあったけれど
仕事中だったので
その後、詳しい話は聞けないまま
第二秘書は、おじさんの話の続きが
ずっと気になっていたそうです
そして、先日
やっと、その続きを聞く機会が訪れました
「あれから公園の猫たちの件、どうなったんですか」
「それがね、話し合いのあと、公園は何も言ってこなくなったそうです」
「えっ何も、ですか」
「ええ、何も、です」
おじさんは、単なる公園の利用者さん
特別、猫が好きというという感じでもありません
そんなおじさんが、ひょんなことから
ボランティアさんと行政の話し合いに参加する
何だか不思議な展開に
どうなることかとドキドキしていたのですが…
猫たちを世話している人でもなく
動物愛護の活動をしている人でもなく
ただ、毎日のウォーキング途中に
自分が見てきたこと、自分が聞いたことを
普通に話してきたというおじさん
そのおじさんが、冷静な視線で話し
疑問に思ったことを聞いてみた…
もしかしたら、そこに
大きな力があったのかもしれません
今回のことが、どんなにすごいことだったか
おじさん自身は、何も気づいておられません
ごくごく普通のことだと話す、おじさんの姿に
第二秘書は、とても感動したそうです
もちろん、そのおじさんにしてみれば
今、話している相手が
私の第二秘書であることなど知る由もなく…
ごく普通の人、猫に特別興味がない人が
TNRの功績を理解し
それを説明したというお話
すごく画期的なことだと思います
けれど、恩着せがましくもなく
自慢するわけでもなく
ニコニコと笑いながら、当たり前のことのように話し
颯爽と仕事に戻っていかれた素敵なおじさん
「猫を介さず知り合ったのに、こんな人がいるなんて…
世の中、まだまだ捨てたもんじゃないよね」
そう話す、第二秘書を見ながら
私も、嬉しくなりました
「中之島公園猫対策協議会HP」 web@nakanoshima-cats.com
「中之島公園の猫たち」 nakanoshima_cats@yahoo.co.jp
公園や街中にいる猫たちに
通り過ぎる人たちが向ける視線は様々なものがあります。
その猫たちのTNR活動をする皆さんに対しても、きっと同じなのでしょう。
けれど、何も知識はなくても、特別猫が好きでなくても
何が大切なのかを理解し、冷静な視線を送る人もいるのだから…
そんな人たちを少しずつ増やしていくのも
私たちひとりひとりができることかもしれませんね
ブログランキング参加中DREAMさん、本当にお疲れさまでした