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カテゴリ:散策・紀行など
今日はカーテンを開けるのがもったいないような気持ちの朝でした。 夕べは真夜中過ぎても雨が降っている状態でしたけど 天気予報はどこでも雪になると言っていましたからね 驚く程しっかり積もっていました 外は一面の薄墨色の世界です。 雨の後にこれだけ積もるのですから、かなり本格的な降りになっていたのですね 何時もと全く違って見える背景を上越新幹線MAXが走り抜けます 風に飛ばされながら雪は次から次へと同じ角度の斜線の白玉のように降りしきっています。 こんなに雪を待っていた私ですから、今日はじっと家に閉じこもってなどいられません 家の前の階段を雪かきしてから元気に楽しく外出する事に決めました 東京に雪が全く降らない訳ではありませんが、雪かき用のスコップを準備しておく程の事もありません。 竹箒とチリトリで夫と二人、一向に止む気配の無い雪の中で安全に階段を歩けるようにしました 夕べの雨の上に降り積もった雪なので、かなり水分を含んでいて重い雪です たった数センチしか積もっていなくても重量級の雪がチリトリ一杯になると結構な肉体労働でした。 せっかく雪景色の真っ只中に出て行くのですから、電車やバスに乗ったら勿体無い そう独断提案して隣駅の王子まで歩いて行き、北とぴあ17階にある展望ロビーからもっと雪景色を楽しむ事に決めました。 北とぴあ(ほくとぴあ)というのは北区の文化振興財団事務所が管轄している文化複合施設で大小劇場や結婚式場、産業情報センターなどが入っている建物の事です。 ここの展望ロビーは南東北に窓を持つ無料施設なのですが、東京近辺の夜景を眺める穴場スポットとしても秘かに有名な場所でもあります 家から線路沿いの道をずっと歩いたのですが、道はシャーベット状になった雪で滑りやすくぐちゃぐちゃしていてとても歩き難い状態でした。 風も結構強くて雪は時に横殴りになりますが、注意して一歩一歩踏みしめるように歩いているので体は暖かく感じる程です。 冷たい風が頬にキンと当たって私は非常に良い気分でぐちゃぐちゃ歩きました 前を歩いていて私の足音だけ聞いていた夫に、「わざと水溜りとかに入ってるだろ」と言われてしまいましたが、実はその通りでシャーベットが塊り状にちょっと盛り上がっているように見えると踏み潰したくてしょうがなかったんです 途中にある王子名主の滝公園にちょっと立ち寄ってみました。 森閑とした木々の中にも雪が勢い良く降り注いでいます。 写真で雪の一条一条を写せなかったのが残念ですが、傘に当たる雪粒の音以外に時々ザッと聞こえるのは、葉蘭に積もった雪が葉から滑り落ちる音だけの世界でした。 こんな日でも、雪を置いた自然を見に来る人達が数人、池の周りでそれぞれの惹かれた景色の方を向いて立ち止まっていました 漸く着いた北とぴあでは何かのコンサートでもあったのか結構人で賑わっていました。 数え切れない程訪れていた場所なのに、展望ロビーに上がるのは今日が初めてでした。 17階には期待していた通りの景色が窓の外に広がっていました。 これは南側の風景で下の駅は京浜東北線王子駅です。 左手にある森は飛鳥山(お花見で有名)、右手にある森は王子神社(私の産土様)です。 普段ならそのずっと向こうまで見えて高層ビルがならんでいたりするのですが、今日は広がった空間が次第に空に溶け込むようで不思議な印象を与えています。 こちらは北側の景色です。 線路に積もった雪の模様が整然としていて無秩序に並ぶ建物の景色を引き締めてくれています。 ちょうど新幹線の上りと下りが擦れ違っています 何本もある線路はJR東日本の新幹線、京浜東北線、宇都宮線、高崎線、湘南新宿線のものです。 時には貨物列車が長く続いたり、ブルートレインが行き来する事もあり旅への憧れを誘います。 北の空は灰色に暗く、晴れていたら秩父山系も見える場所なのに何やら鹿つめらしい顔のようです 北風に乗って吹き付ける雪が、焚き火の時に舞い上がる灰のように見えるのが窓にぶつかって飛んで来ます 東北や上越など雪国へ行き交う新幹線ですから、さすがに今日も正常に運行しているかに見えました。 反対に湘南新宿線は全面休止、その他の線もかなりの遅れが出ていたようで、鉄道おたくには堪らないかもしれない我家の環境も、今日は列車の音が普段よりずっと少なく静かでした お昼を食べた後、帰りも再び歩く事にしました 今度は北風をまともに正面から受ける事になり、傘を差していてもズボンもジャケットも前側が濡れてしまいました。 水分を多く含んだ東京の雪は粉雪ではなくボタン雪 もしかしたらボタ雪と言うのが正しいのかもしれません。 一片一片が大きくて風に飛ばされても粉雪に比べればゆっくりと降って来ます。 傘にもべったりと張り付くように降って来るので、傘を持つ手が次第に重くなる程の水分です。 帰り行った時よりも道路の雪が融けていて歩き易くなっていました その代わりお気に入りのシャーベット溜まりじゃなく普通の水溜りが増えていて、私の嬉しい気分に影を差すのでした もうすぐ雪が雨に変るか止むかしてしまう 一生降り続いたら大変ですが、融けてしまう=終わってしまう=無くなってしまう、雪と雪で変化した景色が勿体無くて勿体無くて 雪国の人達にとって雪は家を押し潰しかねないやっかいで冷たくて寒くて嫌なもの・・・と、よく聞きます。 しょうがないと受け入れるしかない白い悪魔、とも聞いた事があります。 でも雪に大変な思いをしている人達でも、きっと雪が覆って夜でも雪明りにほの白く見える景色や、晴れて青い空の下に広がる白い景色の神々しさなどは絶対に好きだと思うのです 雪景色を醜いと思う人はいないと思うのです。 面倒な雪であっても、降りしきる様や積もって変化して行く景色に見とれなかった人はいないでしょう。 滑るし寒いしぐちゃぐちゃしてて汚いし、とよく聞きますが、大人ぶってそんな事を言わなくても良いんですよ 雪が降り出した時に、心の中では何気なくわくわくしている気持ちがあるのを隠していても知ってますよ 雪が好きで興奮するのは私だけじゃないって知ってるんですから 明日にはもう消えてしまう景色でしょうが、次の降雪は何時だろう?、と私は正直に大声で期待します さぁ来いっ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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