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くりごと

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2008年03月16日
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カテゴリ:散策・紀行など


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さて、晴れ上がった冬の空がどこまでも高く澄んでいた2月28日の続きですぱー



泊まった山木館は由緒ある旅館だけに、古いけれど趣ある木造建築で、床も柱も黒々と磨きのかかったものでした。


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部屋には旅館にお決まりの椅子とテーブルではなく囲炉裏がありました炎


斜面を利用して建つ旅館で部屋からの眺めはなんとも清々しいものです。


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吾妻川を眼下に対面の山が広がる景色の贅沢さに感激しました。


さて温泉ですが、この宿には男女それぞれの内湯と貸切風呂が一つ、男女別の露天風呂とがあります。

温泉の温度は約70℃もある掛け流し、泉質は含食塩石膏硫水素泉で湯の花が沢山浮いている熱くて気持ちの良いものでした。


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露天の男湯には水車があってゴトンゴトンと回っていました。
水車小屋が裏手にあって実際に麦などを挽いているそうです。



元は大きな一つのお風呂だったと思われるこの露天風呂は男湯と女湯の間に板壁で仕切ってありますが、風呂縁に木戸が設けてあり女湯からのみ開閉が出来るようになっています。

泊り客は他におりませんので自由に開けて男湯の水車の様子を見る事が出来ました。

結婚して今年で30周年を迎える私達には相手の裸なんぞ見てもどーのこーのある訳も無く、羞恥心なぞもとっくの昔に消えましたので、二人で面白がってあっちこっちのお風呂に出入りして温泉を満遍なく楽しみました温泉スマイルちょき

湯の花の浮かぶ温泉の中に何やらユラユラと揺れるものもありましたけど、つっついたりしたかどうかは勝手に想像してください 
                            ω ヾ('∀` ;)>.)L ハァハァ…




ロビーの奥にはお茶やコーヒーなどが自由に飲めるように用意された囲炉裏の間があります。



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泊り客の誰もが自由に使える場所で、本箱には沢山の漫画や写真集などが置いていあります。


そして壁や天井に今まで泊まった人達からの手紙や感想、有名人のサインや載った記事などが所狭しと貼られていました。


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ムササビの剥製も飾ってありました。
殺したのではなく巣から落ちて死んだりした顔見知りのムササビだそうです。



この宿がムササビの宿と有名なのは、裏庭にあるケヤキの木に餌箱を取り付けており、毎晩のように現れる野性のムササビを見る事が出来るからなのです。

最初はネズミのように屋根裏に入り込み、天井の上で大運動会をするので捕獲しようとしたのですが、すばしっこくて手に負えないので家から離して餌箱を作ってそちらへ移動させたとの事です。

餌箱へは旅館からビニールパイプが繋がっていて、それを通して餌を転がり落として入れてあげています。

栗の実やヒマワリの種などを食べにムササビだけでなく、昼間はさまざまな鳥達が訪れているのを楽しむ事が出来ました。



夜7時半頃、部屋の電話が鳴りムササビが来たと知らせてくれました。

急いでカメラを持って先ほどの囲炉裏の間へ行くと、宿の人がそうっと障子を開けて指差してくれる方を見ると・・・・目


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2匹一緒に来るのは珍しいそうですちょき

来て餌を食べだして少ししてから様子を見ながら宿の人がライトをつけてくれました。

別におどろく風も無く、もくもくと餌を食べているのが解ります。

暗い中での撮影だし少し離れた位置で動くムササビの撮影なので、写真はちょっと解り難いかもしれませんしょんぼり雫

リスよりもずっと大きく体調は約40~50cmもあります。

冬毛だからかかなりもこもこした感じに毛がみっしりと生えていて可愛いです!

尻尾は跳躍する時にバランスを取る為に結構長くふさふさしています。

餌を食べる時その尻尾を背中にぴんと立てて頭の上に被さる様に先を巻いています。

寒い日は尻尾を体に巻きつけて眠るのかもしれません雪


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両耳の辺りから頬にかけて白いのと、尻尾の先が白いのが解ります。


この後一匹は餌箱より上の方にある木の洞に入り込んで動かず見えなくなってしまいましたが、残りの一匹は更に餌を食べ続けていました。

そして起き上がると周りの気配に注意しながら、もっと奥の方の木へとヒューンと滑空して行きました。

宿の仲居さんは何年もそこで働いているけれど飛んだ所は見た事が無いと、私達の運の良さを喜んでくれました。

寒気が強まってくる中で息を潜めてのムササビとの出会いは感動的な記憶としてずっと取っておきたいと考えています ウィンクきらきら



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この夜の夕飯は食べきれない程の量でしたけどしっかり全部食べましたスマイル食事ラーメンごはんワイングラス


上州名物の手作りこんにゃくや手打ちうどんはもちろん、魚も肉も美味しく楽しみました。




山の宿と言うと必ず鮎や山女魚の串に刺した塩焼きが出る事が多いのですが、大体が冷めて固くなっていて美味しい事がありません失敗雫

ですけど去年の11月に千葉県にある養老渓谷温泉に行った時の宿では、炭火コンロをテーブルの横に運んで来て焼いてくれる熱々のを食べる事が出来ました。

そしてその時初めて川魚の塩焼きの美味しさを堪能出来たのですが、焼きたてじゃなければ美味しくないのだとしっかりはっきりくっきりと理解してしまったのです。

ですから一品増やす為などに美味しくもない冷めた塩焼きを出されたら悲しくなってしまうところでしたけど、山木館の夕飯にそんな一品は無く嬉しく思いました。



寝る前にもう一度温泉に入り芯から暖まった帰り、再びあの囲炉裏の間からの眺めに感動しました。

仲居さんが教えてくれた通りに目を凝らしていると、吾妻線の電車が真っ暗な山裾をコトコト走って行くのが見えます。電車

そして左の方でトンネルに入って視界から暫し消えるのですが、やがて思いがけない高さに暗闇からいきなり現れるのです地下鉄

そして夜空に駆け上るかのように電車の窓の連なった灯りが斜め上方に上って行きまた消えるのを、仲居さんは「銀河鉄道」の夜なのだと教えてくれました。月

山の傾斜を登る線路とトンネル、車窓の灯りと黒々とした山影に満点の星空が成せる偶然の不思議な光景でした。星きらきら

こればかりはカメラに納める事が出来ません、でも脳裏にしっかりと焼きついています。

山間の厳冬期の静寂を更に深めている遠い列車の響きと、音を立てて降りそうな星空は、積もった雪灯りに浮かぶ幻か夢の中のような光景でした。




                 温泉続く温泉









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最終更新日  2008年03月16日 16時15分04秒
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