全て
| カテゴリ未分類
| こころ・身体
| 気持ち
| 趣味や好みなど
| 生活環境/季節
| ふるさと
| 六十六部供養塔始末
| 文化・伝統
| 思い出
| 吟
| 散策・紀行など
| 放射能汚染・原発
| 七二会
| 自分
| りんりん
| 温泉など
| 動植物
| 民泊問題
カテゴリ:文化・伝統
土曜日は朝から三社祭りに出かけて来ました。 今年最初のお祭、初担ぎでした 運動不足と年齢の為、去年などは30秒とか1分とか神輿に入って担ぐと息が切れて大変でした 今年はこの一ヶ月ちょっとの間、私には珍しく少し運動をしていました。 ダイエットが本当の本当の目的なんだけど、最初から1ヶ月で10kg痩せたいとか願うと続かなくなるのが自分で解っていたので無理せず少しずつ 10年も何も運動らしい事していない状態だったので、まず体力を少しでもつけてみよう、という気持ちで有酸素運動をジムで少し続けていました 結果は本当に驚くものでしたよ 疲れ方、と言うよりも呼吸が全く違ったのです 去年に比べたらずっと長く担ぎ続けられたし、息が苦しくならなかったし この年齢でも人間の体はお手入れをすると確実に変化を見せてくれるものなのですね さて、私は神輿の同好会とか睦会とか、どの会にも属していません。 それでもいろいろ担ぎに行きたいと思う状態は、まるで神輿難民です そんな私にあちこちの友達が声をかけてくれて、その人達の馴染みの町会さんで担がせていただいている状況です。 香港にいた時に祭好きな人の集まるサイトをあちこち見ていて、ネットを通して知り合いになり仲間になった幸運なきっかけで私の祭人生が始まったのです。 ネット犯罪とかネット不倫とか弊害ばかりが取り上げられたりしますけど、私みたく素晴らしい出会いをネットからもたらされる場合もあるのです さて、土曜日17日は朝10時に浅草神社の神輿庫前で待ち合わせをしました。 今年は本社神輿の渡御はありませんが、神輿庫を開け放して飾ってあり、沢山の人が拝んだり写真を撮ったりしていました。 宵宮の朝10時は清清しい朝の空気に満ち、祭が始まる前の心地よい緊張感漂う中、鳶の人達が忙しそうに準備をしていました。 ご存知のように私の携帯のカメラは画像が悪いので解り難い写真になってしまっています。 浅草神社(三社さま)社殿前。 横浜から来た友達夫婦ともここで合流し、この昼間お世話になる町会のある西浅草まで歩いて移動です。 街全体が楽しくて堪らないような高揚した空気で満ちています。 どの道にもどの横丁にも様々な半纏を着た祭好きな人達が見られます。 どの半纏も属する町会などの誇りを背負って粋な意匠を凝らした模様なので見ているだけでも楽しいものです。 半纏を着るという事は半纏に対しての責任を請け負う事です。 名前を汚したり辱めたりしないように、誇りを傷つけないように、特に私のように借り半纏をしている者にとっては大切にありがたく扱わなければならない物なのです。 同じ印半纏を着ていれば仲間としてみなされますが、礼儀正しい振る舞いや心配りがとても大切です。 私が息子達を祭りに引き込んだのは、この人付き合いの「間の取り方」の難しさや、気配りの大切さを教えたかったからかもしれません。 きちんとした挨拶と分をわきまえた態度さえ取れるなら、後は楽しく居心地の良いものなのです。 筋の通らないわがままやごり押しが目立ってしまうと、止められても構わずに神様である宮神輿に平気で足をかけて上るような無礼がまかり通り、今年のように宮出し渡御が中止されるような事態にまで発展してしまうのです それでも一応場所場所におまわりさん達が警備の為に出張って来ていましたよ。 この辺りに並んでいたのは皆可愛い若いおまわりさん達でした。(決してちょっかいなんか出してませんから 一緒にお祭参加したい人もいるだろうなぁ、ご苦労様 浅草ビューホテル裏にある町会神酒所から出発した神輿は、国際通りを渡り花やしきの方から浅草寺裏の連合集合場所まで担がれます。 この日は乾燥していて風が吹くと気持ち良かったのですが、太陽が出るとじりじりと暑く、花やしき裏の狭い道では風も通らないので大層疲れました。 浅草寺裏からの出立までは結構時間がありますので、毎回恒例の休憩飲み会が何時もの屋台出店で開かれます お祭仲間はあちこちの町会にいるので、ここで何となく集まって顔を合わせては久しぶりの再開を楽しんだり出来るのです。 お祭の醍醐味の一つは、この「あちこちで出会える趣味が同じ友人達」との賑やかな時間です やがて本堂裏の広場には何十基もの三社祭の町神輿が集結し、出立前には人いきれと喧騒に包まれます。 今か今かと出立を待つのも興奮盛り上がる楽しい時間です。 出立の時、神輿を乗せている馬という台木に責任者が乗って拍子木を一本締めに入れます(木を入れると言います)この時も神輿の棒には乗りません、神様ですからね♪ 順番に一基ずつ出立し、浅草寺本道裏の石段に群がるギャラリーに向って神輿を担ぎ上げ(差すと言います)景気づけしたら浅草神社へ向います。 社殿前で宮司さんからお払いを受けると、鳥居の方へ渡御が始まります。 浅草寺本堂の前は一番盛り上がる場所ですが、見物人の込み合う中、次から次へと神輿も続くので、危険なほど大変な混雑のもみ合いになりました。 あの場所で転んだら起き上がる前に踏み潰されかねない状況ですが、写真を撮る趣味の爺さま達は絶対にどいてくれなかったり、神輿の間に入って来ようとしたりするのでかなりの困りものです 三社祭のような大きなお祭は、自分が参加していると思うだけで興奮するものです。 見物する側になるくらいなら家にいます ほんのちょっとの隙間を見つけて体を滑り込ませて担いでみたり、近くにいる人と交代したり、担いでいない時は神輿の横を歩きながら手拍子と掛け声で景気をつけたりと、ぼうっとしてる暇はありません。 それでもふと見上げる浅草寺の空に、伸び上がるような瓦屋根を確認した時など、その場にいる自分の幸せをしみじみと感じてしまうのです 頭の中からは日常の事は総てすっ飛んでしまって真っ白な状態です 夕方からは更に違う町会の夜の渡御に誘われて参加させていただきました。 どの町会の神輿も担ぎ手も、それぞれ違う雰囲気があります。 昼間も立派な神輿を堪能させていただいたのですが、夜に担がせていただいた町会の場所が、見番があって祭に因んだ着物の片袖を脱いだ芸子さんが料亭に急ぐ姿が見られたりする色街の雰囲気残る所でしたので、大層違いを楽しむ事が出来ました。 本当に趣深い風情の渡御でしたよ 宮出しを担いだ経験も無いので、私にとっては本社神輿が出ない事は全然関係ありません。 よそから来た神輿会の人達が競って神輿に乗ったり、棒の取り合いで喧嘩したりと、地元の人達がまず楽しむべき祭を台無しにしてきたのですから、こんな罰があってもしょうがないと思うのです。 私にはこんな素晴らしい町会神輿があれば充分だと思えてしまうのです。 ここはかなりの人数が担ぎに出ていて、最初から最後までとうとう掛け声もリズムも威勢も衰える事なく立派な渡御となりました。 夜の渡御は神輿がライトで照らされるようになっていて幻想的です。 料亭や見番や小料理屋、居酒屋が住宅の中に点在する下町情緒溢れる街の街路樹の柳の枝が夜風になびく道を、灯りの付いた神輿が掛け声も勇ましく通る様は、もうどの時代に自分がいるのかを忘れてしまう程の夢のような光景でした。 神輿を担ぐ時の掛け声は「わっしょい」でもよくいわれるような「せいや」でもありません。 私が担がせていただいている祭では大体どこも「おいさっ」が中心で、時にえっさぁえっさぁと囃したりうっりゃとかおぅりゃとかが混ざったりしています。 私は担いでいなくても掛け声で囃して担ぎ手との連帯感を持つのが楽しくて、知らない人でもそんな声の掛け合いでその場では盛り上がったりするのが面白くて堪りません。 年齢も性別も職業も違うのに、お祭が好き、神輿担ぐのが好きと言う、同じ一つの事を中心にした一期一会のふれあいが嬉しいのです。 提灯が両側に並ぶ、たなびく柳の枝の間を、担ぐ人々の幾重にも重なる掛け声と生き生きした笑顔が通り過ぎ、そんな光景を料亭の玄関を開いて女将や芸子さんが恰幅の良いお客と一緒に見送っていたり・・・。 こんな風景に酔った私 朝からビールやサワーを飲みまくっていた私、だって乾燥していたし汗をかくので水分が必要ですもの 酔っこの時点ではまだ決して酔ったりはしていません それでも家に着いてからは、疲れと一緒に一気に酔いが出たようでした。 昨日の日曜日と今日、あちこち筋肉痛で辛いです でも肩と首の付け根あたりの腫れは、ちょっとした勲章みたく三社名残の痛い喜びになってます 次の祭は今度の日曜日、湯島天神の本祭にございます。 同じ日に新宿の花園神社などの祭が重なりますので、友人達もあちこちに分散しての参加となります。 その祭毎にまた違った顔ぶれに会えるのも大きな楽しみになっています お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[文化・伝統] カテゴリの最新記事
|