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カテゴリ:散策・紀行など
鬼無里(きなさ)へ(前編)からの続きです 鬼無里には謡曲「紅葉狩り」の元になった伝説が残っています。 鬼女紅葉 「その昔、会津の伴笹丸・菊世夫婦は第六天の魔王に祈って娘呉葉を授かりました。娘が才色備えた美しい女性に成長したとき、一家は都に上って小店を開き呉葉は紅葉と名を改めて琴の指南を始めました。 ある日、紅葉の琴の音に足を止めた源経基公の御台所は紅葉を屋敷に召して侍女といたしました。 紅葉の美しさは経基公の目にも止まり、公は紅葉を召して夜を共にしました。 経基公の子を宿した紅葉は公の寵愛を独り占めにしたいと思うようになり、邪法を使い御台所を呪い殺そうと計りましたが企てが露見してしまい、紅葉は捕らえられ信濃の戸隠へ流されてしまいました。 信濃に至り、川を遡ると水無瀬という山里に出ました。「我は都の者。御台所の嫉妬で追放の憂き目にあいなった。」と語る麗人に純朴な里人は哀れみ、内裏屋敷を建てて住まわせました。 紅葉は喜び、里人が病に苦しむと占いや加持祈祷で直してあげたのでした。 紅葉は付近の里に東京、西京、二条、三条、などの名をつけて都を偲んでいましたが、月満ちて玉のような男の子を産むと、その子を一目経基公に見せたいと思うようになり、兵を集め力づくでも都へ上ろうと考えました。 里人には「経基公より迎えが来たので都へ戻ります」と言い置き、戸隠荒倉山の岩屋に移ると、戸隠山中の山賊を配下とし、村々を襲い軍資金を集めました。 そのうわさが冷泉天皇の知るところとなり、天皇は平維茂に紅葉征伐を命じました。 平維茂は山賊共を打ち破り、紅葉の岩屋へ攻め寄せますが、紅葉は妖術を使い維茂軍を道に迷わせます。 妖術を破るには神仏の力にすがるほかないと別所温泉北向き観音に籠もり、満願の日に一振りの宝剣を授かりました。 意気上がる維茂軍を紅葉は又もや妖術で退けようとしましたが宝剣の前に術が効きません。やむなく雲に乗って逃げようとする紅葉に、維茂は宝剣を弓につがえて放つと、紅葉の胸に刺さり、地面に落ちて息絶えました。 享年33歳と伝わります。 人々はこれより水無瀬の里を鬼のいない里・鬼無里と言うようになりました。 上記の文は信州鬼無里「おでやれ鬼無里」のホームページから抜粋しました。 幾通りかの伝説が残っているようですが、私にはどうにも哀れに思える紅葉です。 才色兼備でも地位の低い田舎出の紅葉が、寵愛を妬まれて虐められて鬼無里に流されて来たように思えてしょうがありません。 鬼無里では鬼女ではなく貴女として教養溢れ人々に文化をもたらした人と扱われているのもその証拠に思えます。 そして伝説だとしても、この山奥の地に京風の地名が残り、西側に賀茂神社、東側には春日神社が存在する事実が面白い 平安期に鬼無里へ遷都の計画があったとか、道路だってろくにないそんな時代にどうやってここが知られていたのかも不思議でしょうがありません。 東京方面への道かと思ったら「ひがしきょう」、西京は「にしきょう」なのです この橋には「西の京、東の京」と道標に彫り込まれています。 左側の欄干には賀茂神社、そして「みずばしょう」とは先にあるみずばしょうで有名な奥裾花自然園があるからです 406号から奥裾花渓谷方面へ少し行くと紅葉がいた「内裏屋敷跡」があります。 この絵からも村人から敬われていたのが伺えます。 内裏跡の向かい側には鬼女供養塔があります。 供養塔脇の説明文です。 紅葉が今風な絵で描かれてますね 406号沿いにある松厳寺。ここには鬼女紅葉の守護仏と言われる地蔵尊が祀られています。 松厳寺縁起です。私はこの説明が一番紅葉伝説が判り易いと思います。 境内の鐘楼や石段の修理をしていて全部入る事は出来ませんでしたけが風情あるお寺です。 古い山門前の六地蔵様。 境内にある紅葉のお墓、「釜岩紅葉大禅定尼位」(ふがんこうようだいぜんじょうに)と戒名を授けられています。 同じく境内には紅葉の家臣の墓もあります。 本堂内部には紅葉伝説蒔絵を飾ってあり、「欄間の裏側にあるのでご自由に上がってご覧になってください」とあります。 びっくりしたのは本堂の扉が自動ドアでガラガラと開いた事(笑)、人を自由に向かい入れてくれるお寺さんに好感を持ちました 本堂前にはアニメっぽい鬼女紅葉がいましたよ 表と裏では顔が違います 鐘楼は通路の上にあります。ちょっと珍しい建て方ですね^^ 鬼女紅葉に相応しく、紅葉が西日に明るく境内を照らしていました。 鬼無里へ(後編に続く) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2013年11月26日 11時20分50秒
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