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カテゴリ:散策・紀行など
御鹿池編よりの続き 黒姫高原からたった数分の野尻湖ですが、ここに着いたら晴れて強い日差しになっていました でも残念な事に黒姫山はずっと雲の向こうに隠れたままでした 野尻湖: 東の斑尾山と西の黒姫山に挟まれた標高654メートルの高原に位置する。面積は4.56平方キロメートルで、長野県の天然湖としては諏訪湖に次いで2番目に大きい。水深は38.5メートルもあり、貯水量では諏訪湖を上回る。湖の水は池尻川を通じて流出し、関川へ合流して日本海に注ぐ。(Wikipediaより) 天気が良かったら黒姫山を正面に、斑尾山や妙高山、遠くに戸隠連邦などが見える「はず」でした ちゃんと天気予報を何度も調べて、昼前からは晴れると信じて出かけたのですが、確かに晴れたけど山にかかった雲は予想以上にしつこかったみたいです 正面に弁天島が見えるレストランでお昼を食べました^^ 夏休み中でもお盆休み前の平日は静かで、ボートが暇そうに揺れていました。 この辺りは「トウモロコシ街道」と呼ばれる地区があったりする一大産地です。 トウモロコシピッツアはとても美味しかったです その他チーズたっぷりのホットサンドとトンカツ定食、脂身が殆ど無く分厚いトンカツがとっても美味しかった、めっけもんだったとは旦那の談^^ 湖の風景を眺めながらテラスで気持ち良いランチになりました 食後はちょうどレストランの対岸辺りになる象の小道遊歩道を散歩する事にしました。 緩やかな登りの後、風が吹き抜ける気持ち良い見晴らしに出ました。 正面の黒姫山、あぁぁぁ残念 気が付くと私一人がずんずん歩いていて後ろにいないっ 何やら見つけて接写中でした 時々垣間見える野尻湖は以外な程広く大きな湖です。 昔から住んでいる人たちはどんな暮らしをしているのでしょう、日当たりの良い対岸に広がる集落です。 野尻湖という湖に子供の頃から大きな憧れを持っていました いつかその湖に行ってみたい、景色をこの目で見てみたい、黒姫山と言う魅力的な山を眺めてみたい・・・そうずっと思っていました。 そのきっかけとなったのは、小学校5年生の時に読んだ一冊の本でした。 『木かげの家の小人たち』(いぬいとみこ著)です。 木かげの家の小人たち(財団法人大阪国際児童文学館より) コップ一杯のミルクを毎日届けて貰ってひっそりと隠れて生きるイギリス生まれの小人たちと、彼等を守る日本人一家の戦前から戦後にかけての物語です。 戦時中に小人たちの世話を任された主人公「ゆり」が、バスケットに隠した小人と一緒に疎開して行った場所が野尻湖畔の村でした。 挿絵が少しはありましたけど、文中の描写から想像する野尻湖は何時も私の思いの中で雄大な山々に囲まれた自然と共にありました。 「ゆり」が目にした景色はきっと上の最後の2枚のような野尻湖だったと思います。 ジブリの映画で「借り暮らしのアリエッティ」という作品がありました。 どうして「木かげの家の小人たち」が選ばれなかったのかなぁと思っていました。 この物語は児童文学ながら戦争の理不尽さや悲しさを子供にも判りやすく、「ゆり」の目や小人たちの目を通して語りかけています。 だから、限られた時間でまとめなくてはならない映画で、期待はずれにがっかりさせられなくて良かったのかもしれません。 文から想像して構築する「私だけの」場所として、野尻湖は何十年も私の中の特別な場所として今に至りました。 黒姫山は見えませんでしたけど、あの物語が確かにここに息づいていたような気持ちに満足する事が出来ました 小学校5年生の時、両親と一緒にその頃住んでいた沼田市の本屋で選んだ一冊でした。 何事にも結構押し付けがましい質の母はギリシャ神話全集を強く薦めましたけど、表紙の美しさと最初のページの文に惹き付けられていた私は頑としてこの本が欲しいと主張したのです(ギリシャ神話全集も結局買って貰って後日大好きな一冊になりました・笑) 幼い頃から本が好きで、文から受け取る自分だけが創り上げられる景色や世界を大切にしていた私が、生まれて初めて「どうしてもこの本」という思いで手にした本でした。 親から聞かされていた戦争の中で子供が生活するとはこういう事なのだと目を開いてくれる結果になりました。 結婚しても、アメリカにも、香港にも一緒に引っ越して時を過ごして来ました。 その間に何度も何度も読み返した一冊ですが、貸した事から行方が判らなくなって悲しい思いをしていました。 やっぱりどうしても手元に無くてはいられない、とネットで探して再びやっと手にする事が出来た宝物です 今回読み返すまで10年以上の時間が空いたと思いますが、登場する人々の名前もすっかり覚えていました。 そして何度目であろうが同じ感覚で野尻湖や黒姫山を思い描く事が出来て一人嬉しくなったものです 何気ない風景が、ある人には特別な意味を成す所である・・・、この物語の序章にある言葉その通りの思いを経験する事が出来ました。 物語から受けた印象の季節、晩秋や冬枯れの野尻湖に是非とも訪れたいと考えています。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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