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和希ちゃん8383のブログ

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2015.01.04
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カテゴリ:映画(け)


2006 日本
アニメ、ファンタジー

監督
宮崎吾朗
Voice
岡田准一
手嶌葵
田中裕子
菅原文太
香川照之

ストーリー
多島海世界、アースシー。
そこへ突然2匹の竜が現れる。
2匹は共喰いをしていた。
はるか西の果てに住む、聖なる竜が人間界へ現れる事も、共喰いする事も、決してあってはならぬ事だった。
農民たちは田畑を捨て、職人たちは技を忘れ、奴隷や麻薬の売買が行われ、世界のバランスは崩れつつあった。
大賢人ハイタカは世界に災いをもたらす源を探る旅の途中、父王を殺し国を逃げ出したエンラッド国の王子アレンと出会う。
彼は「影」に追われていた...。





アメリカの女流作家アーシュラ・k・ル=グウィンの「ゲド戦記」の第3巻を中心に全6巻の要素と、父である宮崎駿の短編「シュナの旅」の要素を加えて独自に編集した作品。
「生きること」を原点に、あえて父の作品と同じテーマで、父が影響を受けたものを作品にすることを選び、父親殺しで影に怯える少年アレンの成長の物語を描いた。
最初、父、宮崎駿は大反対したらしいが、息子、吾朗のコンテを見たスタッフ達は彼の情熱と執念を垣間見、製作を押し進めたらしい。
アレンと同じく、偉大な父を持つ息子の思いをひしひしと感じずにはいられない...。
しかし、残念ながら、作品が完成した後、作家のル=グウィンは「ゲド戦記はこんな話ではない。」と激怒したと言われており、ゲドの続編は絶対にあり得ないと言われている。





my評価7点(10点満点中)

風評はあまり良くない様ですね。
「暗い」「話が難しい」「意味がよくわからない」などが多いですね。
確かにほかのジブリ作品に比べて全体的に暗い印象を受けます。

ですが、ジブリ映画はその時代の社会を暗喩した作品が多いという話を聞いた事があります。
ですが、当時の社会と比べても、なんら変わりはなく、世界では戦争が起きていて、田畑を捨てる人々が居て、麻薬や売春、人身売買と...本当に何も変わらない。
見事に暗喩してると思いますね。

例えば名作「時計じかけのオレンジ」は当時の社会や政府を痛烈に批判している作品ですが!残念ながら、作風から当時の若者を逆に刺激してしまい、レイプやら強盗やらが増えてしまうという結果になりました。
上映禁止運動が起こるなど問題作になってしまいキューブリックは伝えたい事と違う捉え方をされて、とてもショックだったとか。

話しを戻すと...ゲド戦記は色んな意味での「光と影」を描いている作品だと思うのです。
その為には作品をあえて暗く描く必要がきっとあったんではないか?と思うのです。

偉大な父の光輝く姿とその光の強大さに怯える息子
生きる意味と死ぬ意味
戦争と平和などなど...。

よく短時間にこれだけの「光と影」を詰め込んだな!!と感心しました。
そう考えると、偉大な父の元でもがきまくって苦しんで、そこからはい上がるアレンは、父親が日本が誇るアニメーション作家偉大な宮崎駿の息子、吾郎...
彼自身なんだなと妙に親近感を感じませんか?

またゲドやテルーの言葉はすごくストレートに自分の心に入ってきて、泣けました!!
1番好きなセリフは「アレンが怖がってるのは死ぬ事じゃないわ!生きる事を怖がってるのよ!死んでもいいとか永遠に死にたくないとかそんなのどっちも同じだわ!ひとつしかない命を生きるのが怖いだけよ!」です。

生きるも死ぬも同じ...。
なんとも深い言葉です。
私はこのシーンでドバァ〜っと涙を流しました。

思春期の子供にぜひ!!
観てもらいたい。
大人にはぜひ!!
色んな意味を感じながら!!
観てもらいたい。
そんな作品です。



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Last updated  2015.01.12 01:12:37
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