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2016.04.08
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カテゴリ:映画(さ)

今回の一言
日本じゃ若干早かった?サスペンス

1995 アメリカ
スリラー、サスペンス

監督
アーウィン・ウィンクラー
Cast
サンドラ・ブロック
ジェレミー・ノーサム
デニス・ミラー
ダイアン・ベイカー

ストーリー
凄腕のコンピューター解析技術で、フリーのプログラマーとして自宅で働くアンジェラ・ベネット。
主にデバッグ作業を請け負い、その発見も修正スピードもトップクラス。
しかしアンジェラは、その腕を見込まれ企業にヘッドハンティングされても断り、男性からのデートの誘いも断り、買い物もネットで済ませ近所の人ですら顔も分からないほど人間関係が稀薄な引きこもりだった。
そんなある日、昔からの顧客であるソフトウェア会社、カテドラル社のデイルから一枚のフロッピーディスクが届けられる。
中身は「モーツァルト・ゴースト」というバンドのサイトだったが、コンサート情報をクリックすると何故か電力会社のサイトに入ってしまう。
デイルに電話をかけたアンジェラは「何か異変がないか?」と聞かれる。
ただのプログラムミスかと思われたが、右下に「π(パイ)」のマークが付いていた。
するとデイルはやはり気づいたかと言った感じで、「コントロールシフトを押してクリックして」と話す。
すると何故か明らかに通常アクセスできないはずのアドレスに繋がるのだ。
デイルはこの件について「どうしても電話では言えないから会いたい」と話し、翌日の正午の飛行機で旅行に行く予定のアンジェラだったが、午前中に会う事になった。
デイルは自家用セスナでアンジェラに会いに飛び立つのだったが...。





感想
なかなか面白い作品なんですが、若干早かった様な気もします。
95年というと私はまだ子供だったので、世間がどうだったのかわかりませんが、日本では携帯電話もパソコンも現在の様には普及していなかったはずです。
「Windows95」とかあって、すごーい!ってなってましたけどね。
それでもパソコン出来ないお父さん達の方が普通に多かった時代のはずです。

99年頃になると、パソコンはだいぶ普及しましたが、インターネット回線ではなく電話回線を使ってる家も多く、パソコンをいじってる間、自宅の電話が通じなくなっちゃったりとかもありました。
周りもまだポケベルが多く、携帯電話もPHSの頃です。
私はPHSでしたが、画面は1.5cm×3cmくらいでカタカナしか入らないやーつで、しかもメールは20文字くらいしか打てないやーつ。笑

そんな時代にこの作品は作られたわけですから、もしこれが2000年以降に作られていたら、かなり流行ったのではないか?と思わずにはいられないわけです。

もちろん自分が世界のどの位置にいるかで「時代の流れをどのくらいの早さでキャッチしているか?」が違うと思いますが、少なくとも私の親は大企業に勤めたわけでもないのでパソコンは必要なかったですし、私もまだ子供で授業にパソコンはなかったですからね。

それでも興行収入は1億ドル超えで、時代の波をピンポイントで押さえた新しいサスペンス作品だったのではないでしょうか?

しかし「さすが90年代サスペンス!」って雰囲気もちゃんとあります。
なんかとてもミクロなんですよね。
アンジェラvsジャックのみの構図ですし、現代の様に衛星から位置を割り出したり、防犯カメラを操作して追いかけたりというものではないので、なかなか見つからない!
なのでジャックが直接その身で追いかける!
見つけても逃げられてしまうので、なかなか捕まらない!
この辺が近年のサイバー系サスペンスと違うところですが、このぐらいの方が実は機械オンチの私にはちょうど良かったりします。
そして当時のごく一般的な人々の感性もこのぐらいがちょうど良かったのではないか?と。

私の大好きな「攻殻機動隊」もサイバー系のクライム作品ですが、90年に産まれたんです。
しかし近未来を描いた作品であるにも関わらず現在でさえ、意味が分からない、難解と言われるわけですから、そーゆー意味でも「攻殻機動隊」はかなり時代を先取りなわけです。

それに比べたら、今作ははるかに誰にでも分かりやすくサイバー犯罪を描いた作品だったと!

今作にサンディを迎えた辺りも、サイバー犯罪を親しみやすく感じるにはベストチョイスだったと思いますし、そこから発展していく話がとんでもなく膨大なものでも、アンジェラからして見れば「自分を取り戻したい」という純粋な動機だけなので、上手いこと出来てるなと思います。

「90年代のサイバー犯罪作品」として、とても良かったです。
オススメです!

my評価7点(10点満点中)





概要
名作「いちご白書」や「ロッキー」などを手掛けたアーウィン・ウィンクラー監督作品。
原題は「The Net」であるが、当時の日本ではまだ「ネット」だけでは「インターネット」を想像するよりも「網」を想像すると考えられた為、「インターネット」が採用された。
しかしこれではインパクトに欠ける事から「The」を付ける事になったが、本来「インターネット」に「The」を付ける場合、発音は「ザ」ではなく「ジ」である。
しかし日本人の英語への馴染みやネーミングとしての安定性、インパクトを考え、最も客受けが良さそうな「ザ」を使用。
こうして邦題は「ザ・インターネット」となった。
この傾向は他作品にも見られ、「ザ・インタビュー」「ザ・エージェント」などがある。
また1998年にはUSAネットワークでTVドラマ化(全22話)もされている。


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Last updated  2016.04.08 12:18:04
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