サイコ〜自由気ままに映画日記
今回の一言
サイコ、サイコー(最高)!!笑
1960 アメリカ
サスペンス、スリラー
監督
アルフレッド・ヒッチコック
Cast
アンソニー・パーキンス
ジャネット・リー
ヴェラ・マイルズ
ジョン・ギャヴィン
ストーリー
アリゾナ州フェニックス。
不動産会社に10年勤めるマリオンは、カリフォルニアに住むサムが出張に来るたびに、昼の情事を交わしていた。
サムと結婚したかったマリオンだが、サムは父親の残した借金と離婚した妻への扶養料で、それどころではないとマリオンに言う。
その後、会社に戻ったマリオン。
すると、羽振りの良い客が4万ドルをキャッシュで払った。
社長はマリオンを信頼し、銀行に預けておく様に言い、4万ドルを渡した。
しかし、マリオンは具合が悪いと会社を早退すると、その4万ドルを銀行へ預けず荷造りを始めた。
そして、4万ドルを持ち逃げし、サムに会いにカリフォルニアへと向かうのだった...。
感想
ヒッチコックを語ってる割には、この作品をずっと観ていなくて、やっと観ました!
やっぱり良いですね~。
ヒッチコックは良い!!
THE古典サスペンスです。
何より面白いのは、序盤は主役のアンソニー・パーキンスが一切出て来ない事。
主役が出て来ない映画ってなかなかないですよね。笑
アンソニー・パーキンスが出てくるのは映画の4分の1が終わったあたり。
だいたい開始から30分くらい経ってからです。
それに普通、主役というのは作中に一番行動する人物ですよね?
ところが彼は、彼の経営するモーテルと自宅から動かない。
これまた面白い!
また「はく製」作りが趣味とちょっと変わっていて、「こいつ怪しいな」と猟奇的な匂いがしなくもないが、なかなか好青年。
映画全体を見ると、やはり古典作品ですから近年の猟奇的で残忍で、という作品に比べれば劣るかもしれません。
かく言う私も、そーゆー残忍なのが好きですから、気持ち寂しくはありました。
でも本来「サイコ」という言葉は、この作品の様な事であると考えます。
「はく製が趣味」に、猟奇的な物を感じたりする事は、近年の残忍なサイコサスペンスかぶれしちゃったからだと思います。笑
しかしヒッチコックはその予想を裏切りましたが、とても面白いもので裏切ってくれました。
ありがと~ヒッチコック~!!
それから有名なシャワーシーン。
私は始め、ジャネット・リーの体が一切映らない事も寂しく思っていました。
その、変な意味ではなく。笑
ですが毎度ヒッチコックの話をすると、言っていますが「恐怖は見せ過ぎない方が良い」
これの最もたるものだったと思います。
ここが一番のポイントと思ったのは、そのナイフの使い方!!
力の弱い女性の使い方です。
犯人は女性なんです。
ナイフが体に刺さる直接的な描写はなく、振り回した様な使い方で、致命傷に至らないであろう刺し傷が無数に付けられ、結局、出血多量で死んだのだろうと想像が出来ます。
で、この使い方がどうかまで分かるほどカメラワークに凝ってるわけですね!
直接的な描写はないのに!
これが素晴らしい。
で、ブスッと力一杯刺して引き抜いたら、ブシャーッと血が吹き出るんでしょうが、力の弱い女性にそんな事は出来ない。
だから血しぶきも上がらない。
そーゆー事です。
モノクロながらも、その鮮血さが良くわかるのも素晴らしいです。
あまり話すとネタバレしてしまうので、言えないのは残念ですが。
このシーンにだけ1週間もかけ、残りはサッサと撮った意味がよくわかります。
先程も本来「サイコ」という言葉は、この作品の様な事であると考えると書きましたが。
面白いのはサイコキラーと呼ばれる人はこういう人であるという事を、こんなに分かりやすく描いている事です。
概ね、サイコキラーを題材にする作品を観ると、その心理を理解する事に全力を尽くさなければならないです。
それでも理解しきれない事もある。
観終わった時に釈然としない事もあります。
もしくはもう心理描写は置いておいて、恐怖推しだったり、殺人の仕方を見せ場にしたりします。
それがどうだ!
ヒッチコックはいとも簡単に描いてくれちゃいました。笑
またまた面白いのは「男と女の違い」。
今回もこの違いが面白かったです。
「サイコ」観れて良かった~。
なんだかんだ、色々サスペンスを観るのですが、帰ってくるところはやっぱりヒッチコック。笑
近代映画の原点とも言えます。
まぁ一番のお気に入りは「裏窓」なんですけどヒッチコックはすべてがオススメです!!
my評価7点(10点満点中)
概要
アルフレッド・ヒッチコック監督作品の中で、最も有名であり、最も愛されている作品。
原作はアメリカ人作家ロバート・ブロックがアメリカ殺人史を代表する1人であるエド・ゲインの犯罪にヒントを得て執筆した同名小説。
またジャネット・リーが第18回ゴールデングローブ賞助演女優賞を受賞。
第33回アカデミー賞では監督賞、助演女優賞、撮影賞、美術賞の4部門にノミネートされている。
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