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2016.04.09
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カテゴリ:映画(さ)

今回の一言
ジョン・トラボルタが渋い!!

2009 アメリカ
サスペンス、アクション

監督
リドリー・スコット
Cast
デンゼル・ワシントン
ジョン・トラボルタ
ジョン・タトゥーロ
マイケル・リスポリ
ジェームズ・ガンドルフィーニ

ストーリー
ある日、ニューヨーク地下鉄「ペラム123号」の運転席に銃を持った男が侵入した。
男は防犯カメラと前方運転席の死角となる位置から、後部運転席の男を銃で脅すと後部運転席に入り、前の駅から列車に乗っていた仲間を後部運転席に招き入れ、セキュリティを解除させると、別の仲間は前方運転席に入り運転手を銃で脅した。
そして駅と駅の間のトンネルの丁度携帯電話やパソコンなどの電波が入らない場所で電車を停止させ、次に列車を切り離した。
その頃ニューヨーク地下鉄の全てを一括管理する運転司令室で働くガーヴァーは「ペラム123号」の異変を確認し、無線通信を入れてみた。
通信に答えた男はライダーと名乗り、乗客を人質にして金を要求するのだった...。





感想
なんか「アンストッパブル」にも「フライト」にも似てますね~。
「アンストッパブル」なんて監督も同じですし、時間が経ったらどれがどれだか記憶がごっちゃになりそうなほど似ています。
(カテゴリ別一覧検索でタイトルの頭文字から見れますのでよろしくどうぞ)

しかしジョン・トラボルタはかなり良かったと思います。
彼の代表作である「サタデー・ナイト・フィーバー」を彷彿とさせる派手なシャツを着た成金みたいな格好だったり、「閉ざされた森」や「将軍の娘」とか、軍、警察関係だったりのイメージはあるんですが、今作の彼はパッと見気付かないくらいあからさまなワルって見た目で、でもなかなか様になってるんです。
なんかハーレーとか乗り回したイカついライダーみたいにも見えるんですけど、実はインテリってのもなかなか良くて、面白いキャラです。

デンゼル・ワシントンは好きなんですが、今作ではしょーじきジョン・トラボルタの圧勝!!彼にばかり目がいってしまうほど、演技力に差があった様に思います。

デンゼル・ワシントンは交渉人として頭のキレの良さを発揮してはいますが、ケビン・スペイシーの様に裏の裏まで読む鋭い人には見えないし、ブルース・ウィリスの様に交渉人なのにパワー押しでもないし、何とも地味でした。
ここがまた「一般人だけど交渉人になっちゃった」ってのがズルいとこです。笑

でも所々にいい台詞のシーンがありました。
例えば妻が「牛乳を買ってきて」と頼むシーンなんかは気に入ってます。
本当は「行かないで」とか「警察でもないのに無関係の人を助けるなんて、もし何かあったら私達はどうするの?」とか言いたいのに、そこを押し殺して、出て来た言葉が「牛乳を買ってきて」です。
いつもと同じく、何もなかったかの様に、当然帰って来ると信じているという思いが伝わる台詞で、何気ない日常の中に幸せがあるという事をヒシヒシと感じる言葉ですね。

ライダーの「あんたはヒーローだ」もかなり良いです。
ライダーはどう振る舞えば悪でどう振る舞えばヒーローなのか知っていますが、それと真実は違います。
賄賂の話は実は伏線とも言えますねー。
しかし表面上と真実を混同させる方法も知ってるんです。
ライダーはとてつもなく頭の良い人なので、なぜあの犯行を行ったのか?真意が難しくてあまりよく分からなかったのですが、少なくとも彼はガーヴァーに救われました。
そして結局賄賂を受け取っていても、彼はヒーローになれるのです。
「あんたはヒーローだ」はとても面白い言葉だったと思いますね。

ちなみに風評でもライダーの動機が分からないというのが多いですね。
私も先ほど書いた様に彼は頭が良過ぎるのであまり分からないんですが、個人的に感じたのは結局ライダーは死んじゃいますから誰が得をしたのか?を考えると居ないんですよね。
まぁ無関係の人で得した人は居るでしょうが。
しかもライダーの計画は明らかに「逃げ切って豪遊する」とこまで練られてないんですよね。
もちろんムザムザ死ぬ為に行ったわけではないでしょうから計画はあったとは思いますが、明らかに金を受け取るまでと受け取った後の行動に知力の差があり過ぎますよね?
となると、ライダーは「ニューヨークが悪い」と散々言ってましたから、自分の手で世界経済の中心であるニューヨークの経済を動かしたかったのかもしれません。
そこが最大の目的。
多くのテロ行為も末端工作員達はそんな事考えてないでしょうが、テロ行為が起こる度に経済は動きます。
儲かる人々も大勢居ますよね。
ならばライダーは自分の手である株価を暴落させ、ある株価を高騰させバランスを崩す事で、ニューヨーク経済への自分の恨みを晴らしたかったのかな?とか、そこが最大の動機と考えています。

そんなわけでテンポも良いですし、それなりに面白いですが、デンゼル・ワシントン好きにはあまりオススメ出来ません。
他にもっと面白い彼の出演作はあります。
逆にジョン・トラボルタはかなり良かったですし、ライダーのキャラも良かったのでこちらはオススメです!!

my評価6点(10点満点中)





概要
原作はアメリカ人作家ジョン・ゴーディが1973年に発表した小説「サブウェイ・パニック」。
翌年の1974年にはウォルター・マッソー主演で映画化された。
この作品で犯人達が自分達を色のニックネームで呼び合うところはクエンティン・タランティーノ監督の「レザボア・ドッグス」に影響を与えた。
また1998年にも「サブウェイ・パニック1:23PM」としてテレビ映画化されており、今作は3度目の映画化となった。


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Last updated  2016.04.09 12:14:15
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