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カテゴリ:邂逅
約30年前、私のような出来の悪い学生でも拾ってくれる会社がありました。
入社年の秋、箱根の研修センターで1ヶ月の新人研修が行われ、参加していました。 で、ある日の研修、取引先倒産の情報をキャッチしたら・・?? という、生々しい幹部からの経験談を交えた教育がなされました。 その講座後の質疑応答で、同じ研修生の一人が吼えたのです。 ・債権回収をしなければいけないというのはわかる ・しかし、なぜありったけをトラックに詰め込まなくてはならないのか? ・目安として話された最低債権の3倍を抑えろ! とはどういうことか・・・?? 彼は噛み付いたのです。 100万の債権なら100万分、1000万なら1000万分、抑えるのが妥当だろう・・というのです。 それを聞きながら「たいした奴がいるな! 自分は、ほお、実社会は熾烈なものだなぁ・・と関心していただけだのに、 こんなに定見をすでに持った人物がいる!」 と驚嘆したのです。 1ヶ月の研修の間に彼とは親しく付き合うようになりました。 研修中の彼の部屋を訪ねた時、聞きなれない音楽が流れていました。 それは賛美歌でした。 彼はクリスチャンだったのです。 自分よりも、家族よりも、会社よりも、国家よりも、もっと見据えておかなけばならないもの。 「神の目」がある・・・彼は酔っ払いの私に何度となく静かに語ってくれたように記憶しています。 その後、様々な経緯でまったく異なった分野を歩き始めた私たちですが、 先日、突然電話があり再会の機会を得ました。 いくつかの会社顧問をしながら、某大学で教鞭をとっているとのこと。 彼と話しながら、タイトルの言葉を思い浮かべていました。 栴檀(せんだん)は双葉(ふたば)より芳(かんば)し さわやかな香りを運ぶ人生でありたいものです。 いくつになっても・・・ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
September 13, 2004 04:07:09 AM
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