カテゴリ:映画ネタ
『THE MIST』 (’07)
この映画・・・、 後味悪すぎるだろ!!!
アメリカのとある田舎町。突如ブキミな濃い霧が発生し町全体を飲み込む。その霧の中には異界の未知の怪物が潜み、人々を襲い始める。
“自分の中の揺ぎ無い決定的な「芯」のようなものが、簡単に揺らいでポッキリ折れてしまう程の異常な状況に陥ったら、その人はどんな行動にでるのか?” 秀逸なパニック映画は、このテーマを上手く描いてくれますが、これもまさにそんな映画ではありました。ただ、鑑賞後の後味が悪すぎます・・・。 そんなに注目してなかったんで、何気なく見てて、「な~んかジョン・カーペンターっぽいな・・・」って思ってしまうほどB級ホラーテイストがアリアリなんだけど、監督は『ショーシャンクの空に』や、『グリーンマイル』のフランク・ダラボンでした。 この映画もスティーブン・キング原作。衝撃のラストはダラボン監督が思いついた、原作とは異なるものだそーで、「この結末が思いついてたらこうしてた」とキングが悔しがった程ということ。自分の原作の映画ほとんど全部に文句をつけるのに。 フランク・ダラボンは、70年代後半、作家として成功を収めたスティーブン・キングが若手映像作家にチャンスを与える為、1ドルで映画化の権利を与えるという企画で、監督デビューを果たしたという経歴の持ち主。 サスガにこの映画内の恐怖演出や、サスペンスの盛り上げ度はカナリのモノ。かなり引き込まれました。超有名な俳優が出てるってワケでもなく、主役のトーマス・ジェーン(『パニッシャー』)と、ダイハード2のテロリストのリーダー格の人しかわからんかったけど、ハッキリ言って相当オモシロかった部類に入ります。ただ後味がマジで悪すぎます・・・。 未知のバケモンがどのようにしてやってきたのか、ある程度しか明かされず結局ボンヤリしたままで物語は進むのですが、原因は別にナゾでもいいんです。恐怖にとりつかれた人間の「底の部分」が上手く描かれていれば、説得力は十分にあります。ロメロ監督の『ゾンビ』然り。ただホントに後味が悪すぎます・・・。見事な“天罰ムービー”。「オー、マイ、ゴッド・・・」って言いたくなります。
映画自体は飛び抜けてオモシロイけど、後味が悪すぎるっての、『セブン』以来です。
映画自体はホントに楽しめます。ただクドいほど言いますが、見るにはチョイと覚悟が要る程、後味が悪すぎます・・・。
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