アフリカから見る国際情勢

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• 第40回タートルマラソン

  　今シーズン2戦目は出張の翌日。秋田ウルトラ以来約3週間ほとんどノーラン状態、さらに土曜日の18時に成田着、自宅に到着したのは21時頃と云う状況で、翌朝起きた時の状況で出場するかどうか決めることにした。　そして当日朝。目が覚めたのは8時！待ち時間を入れて20時間以上のフライトで硬くなった体もまぁ動く。参加することを決定。ファンランでゆっくり走ることにした。　10時半のスタートなので急ぎ準備したものの、いかんせん起きる時間が遅すぎた。結局会場のある北千住駅に到着したのは10時22分（笑）。荒川河川敷に到着した時はちょうどスタートしたところだった。　人数が多いため、スタートに時間がかかる。荷物を置くなどしてもまだ全部スタートできてない。後部の方からスタート。自己申告タイム順にA,B,C,D・・・のゼッケンで、僕はいちおうAだったのでちょっと気恥ずかしいがしょうがない。周りもゆっくりなのでそれにあわせて5分30秒から6分/キロで走ることにする。　しかし暑い。日射しはまるで夏のよう。また、ランニングフォームを気にしながら走って見たが、それがしっくりいかず、なんだかぎくしゃくした走り。結局2時間以上かけてゴール。かなり嫌な疲れが残る。　途中、倒れている人が多いなぁとは思っていたが、翌日の朝日新聞には「熱中症？23人搬送　荒川河岸のマラソン大会　3人重症」の記事が。嫌な疲れは出張の疲れに暑さが加わったものか。こういう時は無理してはいけない。　次の大会は11月のつくばマラソン。

  2011.10.18

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  スーダン・ナイルの恵み

  　スーダンは暑かった。北部は特に暑く、首都ハルツームの最高気温は40℃を越えていた。外には10分といられない。休日にジョギングを試み、6時半の日の出時間に出発したが暑くて30分でホテルに戻った。　ハルツームはウガンダのビクトリア湖を源流とする白ナイルとエチオピアの青ナイルが合流する地点。わかりづらい写真だが、手前の白ナイルが奥の方で青ナイルと合流している。    　その間に挟まれた地域はゲジラ灌漑地として1925年に英国により開発された。当時は綿花栽培が中心であったが、現在では綿花だけでなく、ソルガム、ひまわり、小麦、稲などが栽培されている。灌漑地の面積は88万ヘクタールで世界でも最大級の灌漑地だ。面積は鹿児島県よりも少し小さい位と云えばその大きさがわかるだろう。ハルツームの年間降雨量は200ミリ程度。川がなければ農業などできない地域である。まさにナイルの恵み。この時期、ソルガムが収穫期を迎えていた。  　スーダン経済を支えてきたのは独立した南部が7割を産する石油。北部はまさに経済の多様化が求められている。脱石油経済を構築するために欠かせないのが農業セクター。ナイルの恵みを活用したより生産性の高い農業を営む必要がある。  

  2011.10.16

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• 東京マラソン落選

  　二週間のアフリカ出張（スーダン、南スーダン、ケニア）を終え、ドバイ空港でエミレーツの成田行きを待っているところ。夜中の零時を過ぎたというのに人の波は絶えない。南北スーダンへは今回初めて足を踏み入れた。これでサブサハラアフリカ49ヶ国の内、30ヶ国を訪問したことになる。 　7月9日に独立したばかりの南スーダンはないないずくしだった。首都のジュバでさえ、基本的なインフラが未整備。南北を比較すると、これまでいかに南部に開発資金が投入されてこなかったかがよくわかる。百聞は一見に如かず。スーダンの報告を追々と。 　二週間開けていなかったウェッブメールをチェックすると、東京マラソン財団からのメールが来ている。結果はやはり落選。これで東京マラソンは三連敗。淡々と受け入れる。飛行機の中で今シーズンのレース計画をじっくり練ることとしよう。　 　

  2011.10.14

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• 今日からアフリカ出張

  　秋田ウルトラマラソンの後、寝台で東京に戻り、月曜日から一週間普通に仕事をしたが、全体的に疲れ気味。本当は一日休みたいところだったが、今日から二週間の出張なのでやむを得ない。昨日も休日出勤をして仕事を片付けた。　出張先はスーダン。7月9日に南スーダン共和国が独立してアフリカで54番目の国連加盟国になったホットな地域。今回は北、南双方の現地関係者との協議や政府の経済ミッションへの参加などを予定している。　さて、マラソンの後遺症だが、局所的には、右足裏の土踏まずと両膝に軽い痛みと違和感があるだけで、筋肉の痛みは2日で気にならなくなった。今朝は一週間ぶりにラン。10キロを5分/キロのペース走。岩本能史氏の「フルマラソンがもう一度速くなる30のスイッチ」（ランナーズ）を読み、あらためて「脱かかと着地」、「腰高、省エネフォーム、「骨盤前傾」の正しいフォームを意識して走る。大きな筋肉（お尻、ハム）で走ることを意識することは口で言うほど簡単ではないが、しばらくこのフォーム改造に真剣に取り組みたいと思っている。アフリカ出張中は物理的にランができないので、イメージトレーニングやスクワットなどをやる予定。 

  2011.10.02

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  秋田内陸ウルトラマラソン完走記（その4）

  　今回のレースの課題は多い。事前の体調不良は自業自得で弁解の余地なし。レースプランについても、臨機応変と云えば聞こえはいいが、戦略が揺れてしまったために、一貫性に欠けたプランになってしまった。特に途中で欲を出したため、自己の実力を過信し、最後に墓穴を掘ってしまったことは大きな反省点である。　理想のレースは何かと考える。まずは自己を知ることだろう。実力以上の欲を出してはいけない。客観的に自己の実力を把握すること。その上で、適切なレースプランを立てること。スタートからゴールまでぶれないこと。マージンとしての冒険を含めてだ。　この大会には名物おじさんがいる。車で要所に先回りし、ランナーの精神状態を熟知した音楽を流してくれ、私設エイドとしてコーラ等を振る舞ってくれる。後半、80キロあたりだったか、ZARDの「負けないで」を聞いた時には思わず涙が出そうになった。エイドも皆優しい。この大会はコースの難しさも、人の優しさも、すべてひっくるめて素晴らしい大会だと改めて思った。　ウルトラの大会は全国いろいろあるので次は新しい大会にも出てみたいと思うが、秋田はできるだけ毎年出たいと思うようになった。今回の経験を来年どのように生かすのか、自分のランニングの定点観測のような大会に位置付けたいと。 　     

  2011.09.28

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• 秋田内陸ウルトラマラソン完走記（その3）

  　50キロを過ぎても順調。昨年のような脚の痛みもない。このまま淡々と走るのみ。ところが55キロの笑内駅を過ぎて、林道に入ったところでなぜか急に疲労を感じ、気持ちが萎えた。これから45キロも走ることが無理なように思えてきた。走るのを止め、歩きだす。そう云えば、65キロ地点付近の阿仁合まで行けば近くに内陸縦貫鉄道の阿仁合駅があり、そこから帰れるではないか。そこまでは走ろう。実際は途中棄権のランナーはバスに収容されるようだが、そんな妄想を抱いた。ウルトラは3回目だが、こんな気持ちになったのは初めてで、戸惑う。           2010年　　　　　　　　　　2011年 55キロ　32.52  6.41.11        32.53  6.17.55 60キロ  37.12 7.18.23         37.01  6.54.5665キロ　43.31  8.01.54        52.57  7.47.53 　64.43キロの阿仁支所前で再度大休憩を取る。ここにはマッサージのトレーナーがいて、昨年は長蛇の列だったのだが、今回はなぜかすぐにマッサージを受けることができた。10分位体をほぐしてもらう。おかげで気持ちもほぐれた。記録よりも完走を目標に景色や応援を楽しんで走ろうと思い直す。70キロ　36.15　8.38.09        34.20  8.22.1475キロ　39.36 9.17.46         36.11  8.58.2580キロ　38.21 9.56.08         37.19  9.35.4485キロ　38.19 10.34.27       35.35  10.11.2090キロ　42.41 11.17.08       35.21   10.46.41　70キロからはしばらくアップダウンが続くが美しい里山を楽しむ。80キロあたりからは単調な田園風景が続き、去年はかなり苦しんだが、今回は同じペースで走ることができた。記録は気にしていなかったのに、90キロ地点で12時間切りを確信し、欲が出た。　最後にもうひとつ落とし穴が待っていた。90キロからの最後の登りは順調だった。95キロ過ぎ、峠を越えたところで、長い下りが待っているのだが、ここで思わず飛ばしてしまったのだ。残り3キロの地点にある最後のエイドで、この下りの走りで脚を使い果たしてしまったことを知る。本当に走れない。そこからは1キロほどとぼとぼ歩き、最後の鷹ノ巣市内の2キロは応援に促されて気力だけで走ったが、スピードは出ない。結果は残り3キロの走りで12時間切りを果たせなかった。画竜点睛を欠くとはまさにこのこと。最後の4キロのタイムを昨年と比較すると悲しくなるが。これは自分への過信が産んだ結果だ。96キロ　　41.23　11.58.31     43.02 11.29.44 100キロ　25.54   12.24.35    38.16  12.08.00  

  2011.09.28

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• 秋田内陸ウルトラマラソン完走記（その2）

  　スタート時の気温は11℃。空気がピンと張りつめた感じが心地よい。日中は25℃まで気温が上昇するとの予報だったが、寒さが苦手な僕は長袖のアンダーに半袖を重ね着し、下は昨年CWXがフィットしなかった記憶があり、また、昨年攣ったふくらはぎをC3fitで覆い、その上にアディダスのタイツを履いた。　スタート時点までは昨年と同じ作戦で行こうと考えていた。つまり、50キロを7分、次の30キロを8分、最後の20キロを9分を最低ラインとするアート鈴木さん推奨の作戦だ。しかし、スタートを待っている間に、それでは面白くない、もう少し早く走ってみようと思うようになり、前半は6分半を目安にしようと考えた。           2010年　　　　　　　2011年 5キロ　　36.18　　　　　　　　33.5410キロ　33.46　1.10.05　　31.34　1.05.2815キロ　33.12　1.43．17　　31.46　1.37.15 20キロ 　31.58　2.15.15　　31.44　2.09.0025キロ　33.56　2.50.51　　　31.04　2.40.0530キロ　34.51　3.25.42　　　32.53　3.12.5835キロ 36.03  4.01.45       32.47  3.45.4640キロ　42.28 4.44.13       39.23  4.25.09　45キロ 39.13  5.01.26       37.30   5.02.4050キロ　44.53　6.08.20      42.21   5.45.01　50キロまではほぼ想定したペースで進む。前半の難所である40キロからの登りも途中で歩きを加えたりしたものの、順調に越えた。大覚峠からの下りも慎重にこなし、49.67キロ地点の着替え置き場で10分近く休んだにも関わらず、昨年より23分も速いタイム。目標をこの時点で12時間切りに置いて、後半戦をスタートした。　しかし、ここからが苦しかった。

  2011.09.27

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• 秋田内陸ウルトラマラソン完走記（その１）

  　エクセルで作成したラップ表が「半角が多すぎる」との表示が出て、なぜかこのページに張り付けられないのだが、ゴールタイムは12時間7分位。昨年と同様、ゴールすると係りの高校生に囲まれてゼッケンをはずせ、アイシングにどうぞなどと云われているうちに時計を押すのを忘れてしまったので正確なタイムはわからない。　昼過ぎに東京を出て、角館には16時17分着のこまち27号で到着。出発の前日、大会のパンフをしげしげと眺めていると受付時間が13時30分～15時30分とある。ひぇー、受付に間に合わないじゃん、と焦ったが、そこは柔軟に対応してもらえた。当日でも受け付けしてくれそうな感じ。仕事などで前日からこれない人もいると思うので、こういうところは多少ルーズな方がいい。 　前回書いたように今回はびゅー大館が主催する往復切符付きの雑魚寝コースを選んだ。宿泊先は花葉舘。前夜祭（僕は出なかった）会場からのバスに乗って、17時30分頃宿に到着。食事はすぐにできるとのことだったが、まだ早いしと思い、近くを散策。しかし、18時15分頃部屋（4人部屋だった）に戻ると僕を除く3人はすでに布団に入っていた。早い！確かに翌朝は3時に宿を出発することになっているが、そんなに早く寝るのか。　食事を取り、温泉に入って、一人そーっと部屋に戻ったのが19時過ぎ。皆もう寝ている。寝るしかないので横になるが、食事をしたばかりで胃は消化に忙しい。頭は冴えている。まんじりともしないまま、外から聞こえる虫の声に耳を傾けていた。が、いびきが聞こえてきた。なんとも派手ないびき。これはたまらん。　とにかく体を休めれば、眠れなくても大丈夫、とは思うものの、気持ちは安らかではない。9時が過ぎ、10時になり、12時過ぎまで起きていた。一瞬記憶が途切れたら1時30分。起床だ。幸い睡眠不足のサインである頭痛もない。大丈夫、大丈夫と言い聞かせてスタート地点に向かった。  

  2011.09.27

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  秋田内陸ウルトラ～完走、しかし課題もたくさん～

  　2 回目の秋田内陸。快晴に恵まれ、絶好のコンディション。体調はいまいちだったが、最低の目標であった「完走」は果たした。タイムも昨年を上回った。しか し、その内容を見ると課題がたくさん。まさに、ウルトラは人生そのものであることを実感。来年以降もこの大会をしっかり走りたいと強く思う。解説はまた別途。 

  2011.09.26

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• 秋田内陸ウルトラまであと2日

  　今週は実働日が3日しかないのでバタバタ。おまけに水曜日は台風で足止めを食らい、飲み屋でサッカーのオリンピック予選を観戦。そのまま飲み続けてサッカー談議。疲れは昨日に持ち越し。　今朝起きたら喉が痛い。自業自得なのだが、とにかく体調を回復させないと。まずはゆっくり疲労抜きジョグを30分。昼に韓国スープを食べ、汗をかく。その後、いつも行っている治療院で膝と腰を中心にグリグリ。整体師の方曰く、脚よりも腰にかなり来てますよとのこと。施術してもらって体が楽になった。今日は風呂に入って早く寝ることとする。　明日は事務所で仕事を片付けてから昼過ぎの新幹線に乗る予定。 明後日、スタート地点にちゃんと立つこと、そして体調と相談しながら楽しく走ること。目標がだんだん下がってきた（笑）。

  2011.09.23

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  中国東北地方を行く（その11　何を食べたの？）

  　食いしん坊の僕にとって旅の楽しみの半分以上は食事。地元に住んでいる信頼できる友人でもいればいいのだが、今回はガイド任せ。ガイドも日本人の嗜好はそれなりに理解しているが、「普通の中国人が行く、庶民的な店でおいしいものが食べたい！」と注文をするとだいたい困ったような顔をする。　そういう時はしょうがないので、お薦めの店を聞いて、連れて行ってもらうが、日本人向けの高いメニューがあったりして、難しい。　大連ではやはり海鮮。「天天漁港」と云う日本人観光客御用達の店に行った。生簀にある素材を選んで食すが、結構いい値段。注文した「蟹の辛し炒め」は美味しかった。   　ホテルの朝ご飯はどれも中国風で楽しかった。これは瀋陽の遼寧賓舘の朝ご飯。社食のような金属のプレートに野菜中心のお惣菜ををピックアップして食べる。蒸しもの、煮もの、漬物がたくさん。粥が美味。ひねった形の蒸しパンもうまい。   　瀋陽ではウイグル族のレストランに行く。ウイグル族街を歩きながら、店を物色。羊の串焼きは美味いに決まっているので、それ以外にも美味しいものを食べたい。ある店に入ったら、皆が食べているものがある。「羊雑湯」。羊のモツ煮込み。見たところ、ギトギトしている様子で美味そうに見えなかったが、口にすると見た目ほど脂っぽくない。これはお薦め。    

  2011.09.19

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• 秋田内陸ウルトラまで一週間

  　今シーズンの開幕試合である秋田ウルトラまであと一週間となった。　昨年に比べると夏の走りこみはかなり不足しているため、不安が大きい。200キロ/月を念頭に置いた練習をしているのだが、6月は出張が続いたため、わずか75キロ。7月は213キロまで戻したが、8月は143キロ。　震災の影響はある。特に原発事故の影響は考えざるを得ない。雨の日は今でも気分が乗らない。加えて夏の暑さ。でも、昨年は今年以上に暑かったのでこれは単なる言い訳に過ぎない。　今シーズン前半のメインイベントは11月27日のつくば。そこでサブ3.5と云うのが目標なのだが、これまでスピード練習も30キロ走も一度も踏めてない状況。さらに10月前半は2週間のアフリカ出張が決まった。その間は治安の問題もあり、走れないとの情報が。出張から戻った翌日（10月16日）はタートルマラソン（ハーフ）があるが、このような状況ではファンランにせざるを得ない。つくばの前にもう一本ハーフを入れたかったのだが、世田谷ハーフ（11月13日）は世田谷区民なのにはずれてしまった。これで東京（今年の）、大阪、神戸、世田谷と抽選大会4連敗。気が重い。まだ、結果が出ていない来年の東京、京都も当たる気がしない。　状況はかなり暗いが、まずは目の前のことをしっかりとやろうと思う。昨日は昨年に引き続き高野進ランニングクリニック（世田谷スポーツ財団主催）に参加、なんば走りを学ぶ。今日は定番の多摩川一周コース（20キロ）を5'45"/キロでペース走。明日はスピード練習を行う予定。　今回秋田へはツアーに乗っかっていくことにした。前日の24日に新幹線でスタートの角館へ行き、夜は市内の旅館で雑魚寝。25日はゴールの鷹ノ巣から寝台特急あけぼので帰京。上野には翌朝の7時前到着、その足で会社に行く予定。　一週間かけて体調を整え、気持ちを盛り上げていこうと思う。  

  2011.09.18

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  ソウル弾丸出張

  　中国東北地方旅行記は一休み。　先週8～9日、ソウルへ出張。ソウルに行くのは8年ぶり。ただし、ゆっくりする時間はない。8日、通常の勤務を終えて事務所を飛び出し、羽田へ。20：20発のアシアナに乗る。ソウル金浦空港には22：40到着。そこから、タクシーに乗って鐘路3街にあるホテルにチェックインしたのは24時ちょっと前。すぐに眠れないので近所のポジャンマチャ（屋台）でマッコリを引っ掛け、寝たのは2時。久しぶりのソウルは楽しい。　朝からミーティングが予定されていたが、走らないわけにはいかない。6時半に起きて、まずは清渓川を目指す。暗渠であった川を市民の憩いの場に変えた清渓川復元プロジェクト。　小雨の中、鐘路3街から鐘閣までの短い距離を往復。  　太平路から光化門、北漢山方面を眺める。1983年初めて韓国を訪問した時も、ここに立ったことを思い出す。光化門の前にあった日本総督府の建物はその後撤去された。  　ミーティングを終え、昼食に東大門近くの広蔵市場で「タッカンマリ」を食べる。「タッカンマリ」とは「鶏一羽」という意味。鶏を潰して、それにジャガイモ、トッポギ、ネギなどをかなだらいで煮込み、薬味をつけて食べる単純な料理。僕は参鶏湯の方がいい。   　夕方の便で帰国。国内出張と同じ感覚だが、もう少し余裕のある日程を組めばよかった。

  2011.09.11

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  中国東北地方を行くその10　大連）

  　大連では満鉄の史跡を巡った。大連満鉄旧跡陳列館は当時の満鉄本社屋にあった。総裁室や会議室を見学できる。また、歴史の説明も。流暢な日本語を操る専門のガイドが歴史資料室を説明してくれたが、中国側の評価や戦後の歴史などは聞きたいのにスキップされる。日本人には日帝時代の事実のみを伝えると云う姿勢。日本人もいろいろいるので最大公約数としては合理的な選択か。また、旧満鉄社宅なども見学。今でも使われている家もある。  　1934年～43年まで大連ー旧新京（現長春）間を最高時速130キロで走ったアジア号も見学できた。全高は4.8メートル、動輪は2メートルの巨大な蒸気機関車。満鉄の標準軌化やアジア号建造を推進した満鉄理事の島安二郎の息子、島秀雄が戦後の日本の新幹線計画の立役者であることは有名。  　帰国前に大連港を埠頭事務所屋上から望む。この大連旧港は旅客や観光等で使われているだけで、貨物は経済開発区にあるさらに巨大な新港で扱っている。当時は先に延びたフェリーターミナルから直接、鉄道に接続ができた。    　市内には復刻版のレトロな路面電車も走っている。流線型の新型車両と交互に使われていた。   

  2011.09.11

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  中国東北地方を行く（その9　ハルビン）

  　今回巡った3都市の内、どの街に住んでみたいかと問われれば、文句なしでハルビンを挙げる。　ハルビンは帝政ロシア時代に建設が始まった街。アジアと云うよりはヨーロッパの街の情緒が漂う。全長1.5キロに及ぶ歩行者天国の目抜き通りである中央大街は何度歩いても楽しい。石畳で当時の建築物が多く残る街を歩いていると、タイムスリップしたような気持ちになる。　これは旧ユダヤ国民銀行。今は若者向けのファッションの店。  　日が沈み、夏の余韻を楽しむかのように老若男女がそぞろ歩く。ハルビンはビールで有名。中央大街のあちこちに臨時のビアホールができている。　中央大街はやがて、松花江にぶつかる。松花江は昨年訪問した吉林省の白頭山（長白山）を源流とする河の一つ。やがてロシアとの国境をなす黒竜江（別名アムール川）に流れ込む。河の存在が、この街にアクセントを与えている。この大河が冬は全面氷になると云う。  　ガイドによると1950年代後半からの中ソの関係悪化に伴い、ほとんどのロシア人はハルビンを後にしたと云うことだが、中央大街を歩いているだけでも、ロシアとの関係が再開していることが分かる。　ロシア製品の土産物屋で見つけたマトリョーシカ。    

  2011.09.10

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  中国東北地方を行く（その8　瀋陽西塔街）

  　瀋陽は遼寧省の省都。人口も700万人を越える大きな街だが、街の作りはアクセントのないのぺっとした印象。ここに世界でも最大規模のコリアンタウンがあると云うので楽しみにしていた。ホテルからとことこ15分位歩いたところに西塔街はあった。長さ約1キロの大通りをはさんだ周辺がコリア一色。南の入口付近に朝鮮族学校があった。  　ガイドによると約10万人の朝鮮族が住んでいると云う。中国において少数民族問題は非常にデリケートな問題であり、一種のアファーマティブアクションが取られている。例えば大学入試の際に下駄を履かせるなど。漢族のガイドは朝鮮族は構造の似た日本語を履修するケースが多く、それも入試に有利に働いたそうだが、最近は英語を履修する生徒が増えているそうだ。時代の流れか。　街はハングル一色。新大久保の職安通りをかなりけばけばしくした感じ。  　毎日の中華料理に疲れていたので参鶏湯の専門店を探して食す。美味。ここにも北朝鮮レストランがあり、ガイドからは綺麗なお姉さんの歌と踊りを楽しみながら食べることを勧められたが、今回はパス。   　瀋陽からは日本にも多くの中国人（朝鮮族を含む）が来ているが、震災で帰国した方が多いと聞く。以前は観光客も多かったが、ガタ減り、最近ようやく格安ツアーが再開されたところ。早く留学生や観光客が日本に戻ってほしいものだ。

  2011.09.08

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  中国東北地方を行く（その7　ハルビンー大連）

  　CRHでハルビンに到着。迎えに来てくれた現地のガイドさんに伊藤博文暗殺の場所を聞く。伊藤博文は1909年10月、ここハルビン駅で韓国独立運動の志士、安重根に暗殺された。たまたま、一等座がある先頭車両に乗っていたのだが、降車したのはまさにその事件があった場所。伊藤博文は降車して二、三歩踏み出したところで、安重根に狙撃された。ハルビン駅のホームには、安重根が銃を撃った場所がタイルで残されていた。三角形の先に伊藤博文がいた。   　帰路のハルビンー大連間は最も楽しみにしていた特急寝台。軟臥を予約した。軟臥は4人定員のコンパートメントになっている。ベッドは上下2台。これが硬臥になると上中下で3台になる。日本の寝台と異なるのは、ベッドにカーテンがないこと。丸見えである。トイレなどどこを見たらいいのか困惑するほどオープンな中国。寝台のベッドにカーテンがないことなど当たり前か。　この日、朝から一日中観光をしたため、列車が動き出すとすぐに寝てしまう（21：19発）。途中、瀋陽北駅で長い時間停車していたが、目が覚めたのはその時くらい。揺れもほとんどなく、極めて快適な寝心地。あけぼの号とは比べものにならない。ただ、ちょっと暑かったのでジーパンを脱いで寝た。  　ちなみにトイレは昔の日本の列車と同じくドッポントイレのようで、駅に停車している間は鍵をかけて使えなくなる。また、4人が入る洗面所や大きな給湯器があることなどが日本の寝台とは違うところ。そして明朝、時間通り大連着。大満足。　後日談がある。異変を感じたのは帰国2日後。虫に噛まれたような跡が足を中心に体のあちこちに。あ、これは寝台だ、と思っても後の祭り。特にジーパンを脱いだ足に噛まれた跡が多いのはそのためだろう。最初は我慢していたが、余りに痒いので病院に。のみかダニかと思ったが、医者の説明では虫に噛まれた跡だとのこと。寝台にいたのかどうか証拠はないが、奇しくも旅の余韻？は続いた。   

  2011.09.05

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  中国東北地方を行く（その6　瀋陽北ーハルビン）

  　瀋陽北―ハルビン間は中国の新幹線であるCRH（和諧号）に乗車。CRHにはベースが日本、ドイツ（シーメンス）、カナダ（ボンバルディア）、フランス（アルストム）と4種類あるが、今回乗車したD25はCRH5でフランスのTGVがベース。  　時刻表上は北京駅始発で瀋陽北駅を11:16発、ハルビン駅には15：19着。瀋陽北駅には約5分遅れで到着。両駅の距離は546キロなので時速は約136キロ。　一等座（日本で言うグリーン席）に乗車。面白いの景色を眺めている乗客が少ないこと。移動の手段と割り切っているのか、通路側に座っていた僕が窓の外を眺めるようにすると、すぐに替ってくれた。大連ー瀋陽北間も一緒。　一等座には客室乗務員がいて、希望をすれば暖かい弁当を販売してくれる。レトルトなので大して美味しくはないが。値段は30元ほど。    　7月に事故を起こした新幹線はベースがJR東日本の「はやて」（川崎重工）であった。事故の原因は信号系統のようだが、図らずしも、構造上「追突」には弱いことが露呈した。事故の前、中国鉄道局が「中国のCRHは自己開発の技術である」と特許を申請するなど、物議を醸す行動を展開していてよかった。下手をすると日本の責任にされてしまい、原発に続く事故で立ち直れないところだった。　窓の風景は単純で青いとうもろこし畑が延々と続く。うとうとしているうちにハルビンに予定より少し遅れて到着した。     

  2011.09.04

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  中国東北地方を行く（その5　大連ー瀋陽北）

  　中国国鉄の営業距離は9万キロに及ぶと云う。まさに鉄道王国である。（78年に紀行作家の宮脇俊三氏が「時刻表2万キロ」と云う当時の国鉄完乗の名著を書いているが、JRの営業総キロは現在2万キロを切っている）。　今回は国内移動に鉄道を使った。満鉄探訪の旅でもあるので他の選択肢はない。7月に中国新幹線の事故があったため、友人らは心配してくれたが、基本的に中国国鉄の技術は高く（まさに宮脇俊三氏が書いた「中国火車旅行」でその点に触れている）、僕自身は心配していなかった。　いろいろな列車に乗ってみたかったので3種類の列車を選んだ。インターネットで時刻等を調べることができるのでなかなか楽しい。（火車網）。1)大連ー瀋陽北間　T5303列車 Tで始まる列車は機関車が牽引するタイプで、一般的な特急列車。2)瀋陽北ーハルビン間　D25列車　Dで始まる列車は新幹線車両を使った列車。　3)ハルビンー大連間　T262列車　これは寝台特急。　ただ、インターネットで列車の予約まではできない。現地到着後に購入することも考えたが、リスクがあるので、事前に現地の旅行会社に手配してもらった。実際のチケットと同額くらいの手数料を払ったが、駅のチケット売り場の混雑ぶりを目の当たりにすると、正解であったことがわかる。　さて、大連ー瀋陽北間である。大連駅は上野駅を模して作ったと云われている。駅では入口で荷物のX線検査があり、また、非常に混雑しているので1時間前に行った。   　車内の写真。一昔前の特急の趣。椅子はリクライニングではなく、また固定式なので二人席にすることはできない。ただ、標準軌なので日本の特急に比べれると空間に余裕がある。また、テレビが何台か設置されており、つけっぱなしで結構うるさい。  　8時ちょうどに大連を出発した同列車は途中製鉄で有名な鞍山などに停車しながら、12時3分、時刻表通り瀋陽北に到着。同区間400キロを4時間3分。ほぼ時速100キロ。保線状態もよく快適であった。

  2011.09.04

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  中国東北地方を行く（その4　ハルビン龍門大廈）

  　ハルビンでは3つ目のヤマトホテルに宿泊するはずだった。ところがややこしいことにハルビンのヤマトホテルである龍門大廈にはロシアが建築したアールヌーボーの「貴賓楼」と戦後増築された何の変哲もない「主楼」があり、念を押したつもりだったが、予約は主楼に入っていた。残念。　ロシアが建築しただけあって、全体に間取りが大きい。廊下など会議ができるくらい広い。　エントランスの写真。  　主楼は普通のビジネスホテルだったが、ハルビン駅に面しており、人や車の出入りを何とはなしに眺めているのは楽しいものだった。時計は8時半を指しているが、実際は7時前のハルビン駅の様子。   

  2011.09.03

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  中国東北地方を行く（その3　遼寧賓舘）

  　瀋陽（日本が統治していた時代は奉天と呼ばれていた）で宿泊した遼寧賓舘はリノベーションも済み、室内も綺麗。ここでも瀋陽駅近くに中山広場があり、遼寧賓舘はその広場に面している。同じ広場に面して旧満州医科大学（現瀋陽中国医科大学）などが並ぶ。  　面白いのは広場の中心に毛沢東の像が鎮座していること。夜になると広場には昼間以上に人が集まる。若者もいるが、年配の方も多い。社交ダンスを踊る人、水で地面に習字を書く人、それを見物する人。夏で夜が長いためもあるだろうが、ガイドによると夕食後、家族や仲間で散歩に繰り出すのだそうだ。　ライトアップされた毛沢東像。銅像は北京を向いているのだそうだが、社交ダンスに興じる年配の方の中には文化大革命で苦労された方もいるかも知れない。その下にたむろする資本主義の申し子たる若者たちにとって、この像はどのような意味を持つのか。   

  2011.09.01

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  中国東北地方を行く（その2　ヤマトホテル大連賓館）

  　今回の旅行を通じて楽しみにしていたことの一つは3都市（大連、瀋陽、ハルピン）で昔満鉄が直営していた旧ヤマトホテルに泊まることだった。　それぞれのホテルに歴史があるが、大連（大連賓舘）は1914年、瀋陽（遼寧賓舘）は1927年の建築で欧州ルネッサンス様式のクラシックホテルだ。ハルピン（龍門大厦）は1901年にロシア資本で建設された後、後年ヤマトホテルとなったもの。いずれも現在丁寧に使われているが、改装が済んだ遼寧賓舘に対し、大連賓舘は改装を計画中と云うことで少しほころびが目立つ。龍門大廈は旧ヤマトホテルである貴賓楼の予約をしていたのだが、現地旅行社とのコミュニケーションのミスで戦後増築された主楼を予約されてしまい、残念ながら宿泊できなかったのだが、こちらもメンテナンスはきちんとされている。　大連賓舘のエントランス。 ヤマトホテルはどれも満鉄の主要駅の目の前にある。また、都市計画も駅を中心に広場が設置され、そこから放射線状に大通りが延びている構造だ。  大連、中山広場から見た大連賓館正面。 

  2011.08.30

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  中国東北地方を行く（その１）

  　23～27日まで中国東北地方の3都市（大連、瀋陽、ハルピン）を鉄道で巡ってきた。目的は旧満鉄の史跡を見ることが一つ、中国の鉄道に乗ることが二つ目。そして三つ目は東北地方の歴史を実地に見ること。美味しいものを食べることは当然。　旅行はその前日から始まった。朝9時30分成田発の飛行機に乗るためには、自宅を始発電車に近い時間に出発する必要がある。せわしないので空港近くに前泊しようか。その時、頭に浮かんだのは根津にある「澤の屋旅館」に前泊することだった。　「澤の屋旅館」は外国人観光客に有名な旅館として知られている。本は読んだが、何が人気の秘密なのか、実際に泊まってみたいとずっと思っていた。　21時過ぎにチェックイン。ごく普通の日本旅館。旅館の女将は震災の影響で一時は全く客が入らない時期があった、最近ようやく7割方客が戻ってきたと云う。　翌朝周辺を少し歩く。5分ほど歩くと根津神社があった。緑が深い。　周辺は昔からの街並みが残っている。写真は根津神社近くの杉本染物舗。このあたりには巣鴨の染井を源泉とする藍染川が流れている。現在は暗渠になっているが、染物が盛んな地域であったようだ。　　緑と小路が多いこの地区を30分ほどぶらつく。東京に住んでいながらこれまで知らなかった風景。懐かしさを感じさせるこの街そのものが「澤の屋旅館」の人気の秘密の一つであったようだ。     

  2011.08.28

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  東アフリカにおける干ばつと人道危機

  　日本のメディアカバレージは極めて少ないが、「アフリカの角」と呼ばれる地域（エチオピア、ケニア、ジブチ、ソマリアなど）における干ばつをきっかけとした危機が深刻な状態となっていることをご存じであろうか。  　この干ばつは東アフリカにおいて過去60年で最悪のものであり、1240万人に対する人道的な支援が必要であるとされている。特にソマリア南部の状況は深刻で国連は一部地域が「Famine（飢饉）」の状況にあると宣言した。「飢饉」という言葉が使われるのは19年ぶりのことだ。　今回の危機の特徴は、要因が複合的であると云うこと。60年ぶりの大干ばつに輪をかけたのは、折からの食糧・エネルギー価格の高騰。さらにソマリアにおいては、91年以来の内戦状況がある（現在も国を実効支配する勢力が存在しない）。被害が大きい中南部を支配しているのは海賊行為で有名になったアル・シャバブと云うアルカイダ系のイスラム過激派。AU軍の攻勢により、8月6日に首都モガディシュから撤退したものの、非イスラムからの援助物資受け入れを制限しており、緊急に食糧が必要な人々に物資が適切に届かない状況が続いている。天災に人災が重なり、事態の深刻化を招いているのは我が国の状況と同じだ。　国際社会も救援に動いている。今動けば、被害を最小限に抑えることができる。我が国も遅ればせながら食糧援助（500万ドル）、緊急物資供与（5000万円）など緊急支援を開始した。先日、国連4機関（WFP,FAO,UNICEF,UNHCR）が日本記者クラブで共同記者会見を行ったが、ツイッターでは「東日本大震災への支援がまだまだ必要なのになぜ遠く離れたアフリカに支援をしなければならないのか」と云う反応が多かったそうだ。東日本大震災への支援が必要なのはその通りだ。しかし、世界の別のエリアで未曽有の危機が起ころうとしている時に見て見ぬふりをしていいのだろうか。東日本大震災での学びは地球村においては「お互い様」と云うこと。実は「アフリカの角」地域からも日本は物心両面での支援をいただいている。次は腐っても経済規模世界第3位の日本がお返しをする番だと思う。   

  2011.08.13

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  帰省（その3）

  　僕は高校時代山岳部に属していた。毎週土曜日の午前中の授業が終わると弁当を食べて、「国鉄」で酒田駅から各駅停車で4つ目の遊佐駅へ。さらに遊佐駅から鳥海山の登り口まで歩く。歩くと一時間くらいかかったはずだが、そのあたりの風景は覚えていない。登り口には万助口、二の滝口などがあり、日が暮れる前に小屋がある所まで行くか、テントを張るかする。万助口から登ると5合目あたりに万助小屋があり、そこには何度もお世話になった。　親が、遊佐町に行こうと云う。目的地は2つ。「パン工房BAKU麦」と「翠」と云う喫茶店。どちらも鳥海山の麓にあるらしい。　「パン工房BAKU麦」は驚いたことに万助口のすぐ近くに週に3回だけあけているパン屋さんだった。売っているパンはシンプルだが味わいの深いパン。ＨＰもないのに口コミで結構売れているらしい。さらに驚いたのはそこから見る風景の美しさ。　この写真では美しさは伝わらない。こういう時は写真を勉強したいとつくづく思う。 ここから遊佐駅に戻る途中に「翠」と云う喫茶店がある。ここもHPもない、口コミだけのお店なのだが、今度は下から鳥海山を見上げる形で窓が大きく取ってある。うまく写真がとれなかったので紹介できないのが残念だが、まさに借景の極地。聞くと横浜から住み移ったご夫婦とのこと。元々は自分たちが住む家を建てたのだが、余りの風景の美しさに喫茶店を建て増したのだそう。 　また、この近くには映画「おくりびと」で主演の本木雅弘がチェロを弾く場面を撮った場所があり、観光スポットになっていた。　学生時代、自分がいかに恵まれた環境で過ごしていたのか、改めて思う。当時はそのことに全くと云っていい位無自覚だったのだが。

  2011.08.12

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  帰省(その2）

  　帰省中の朝のジョグはいつもと違うコースを走るので楽しい。鶴岡の湯の浜温泉に一泊した朝は日本海を見ながら国道112号線を南下、往復1時間30分ほど走る。加茂などの小さな漁港や余り知られていない小さな海水浴場などがある。きらきらした朝の海。 　家から1キロほど走ったところに光が丘公園がある。ここには松林の中に一周2.2キロの程良いアップダウンのコースがあり、練習には最適。その日の体調にあわせて距離も調節しやすい。東京に戻る朝は5時から2時間走で体をいじめる。  　その足で酒田港にある「海鮮市場」と云う直売りの食堂に行き、マグロの漬丼を食したが、量が多く、ちょっときつかった。朝から食べるものではない。この漬丼、値段は690円と安いが、質はイマイチ。    

  2011.08.10

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  帰省

  　実家のある酒田に帰省してきた。今回も寝台特急あけぼの号に乗って帰ろうと、一か月前の10時にみどりの窓口にならんで指定を購入したのだが、7月末の新潟・福島の豪雨の影響で上越線の一部が不通であけぼの号は運休。やむなく、上越新幹線と在来特急を乗り継いで帰る。　一泊は温泉宿に泊まるなど完全にoffモード。しかし、先週末の酒田は暑かった。5日の最高気温は35.4℃。元々酒田はフェーン現象のため、時々極端に暑い日があるのだが、ちょうどそれにあたってしまった。 　復路は目先を変えて、陸羽西線経由、山形新幹線で帰ってきた。陸羽西線は新庄から余目まで最上川を沿って走る絶景の路線。別称奥の細道ライン。目に涼しい。 　新庄からの山形新幹線では今話題になっている『ジェノサイド』（高野和明）を読む。久しぶりに読みごたえのある小説だ。昼飯時だったので車中で「昔懐かしのカツサンド」なるものを食す。とんかつは柔らかく上品な味わい。ソースもべたべたしてなくていい。  

  2011.08.08

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  フランス外交の粋

  　少し前の話。仕事柄、在京のフランス大使館の方々とは時々情報交換をしている関係で毎年大使館で行われている革命祭のレセプションには招待状をいただいている。　　日本でのレセプションは、マスコミでもずいぶん報道されたのでご存じの方も多いと思うが、今年は東京を離れ、初めて福島県郡山で行われた。招待客は1000名で、半分は原発事故で避難を余儀なくされた方々。平日でもあり、僕は出席することができなかったが、フランスはなかなか粋なことをする。　大使公邸のシェフなみならず、フランスの食の文化に携わる有志の方々が参加している。リストを見ると、Le Cordon Blue、Le 6eme sens d'Odeon、Restraurant Pachon、Hotel de Mikuniなど東京の有名どころのレストラン、パティスリーのシェフがずらりと並んでいて壮観。また、本国からはフレデリック・ミッテラン文化広報大臣が参加している。　翌日だったか、NHKBSの朝のニュースでは「フランスは震災後、在留フランス人に対して、ただちに日本を離れるように指示したことに対するお詫びの意味を込めてこのようなレセプションを開催した」と云う趣旨の解説をしていたが、僕は違うと思う。在留フランス人に対する緊急避難指示は正しかったし、そのことを詫びようなんて彼らは思っていない。そうではなく、これは彼らの日本に対する人道的な観点からの連帯の示し方なのだ。　サルコジ大統領にはちょっとフランス流エスプリのセンスが欠けている。彼は米映画のランボーみたいなもので3月の来日も原発ビジネスに関する思惑が見え隠れして、残念なのだが、今回のレセプションは、久々にフランスの粋を感じて嬉しかった。　フランス大使館の年賀状も毎年素敵なのだが、ちなみに今年は「神の雫」の図柄。「フランス、マンガ第二の故郷」と云うサブタイトルがついている。さすが。このあたりのセンスはまねできない。  

  2011.07.23

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  半年ぶりの高尾山

  　僕は2月の北海道生まれ。暑さには滅法弱い。このような暑さが続くと体がきつい。　今朝は高尾山トレランを敢行。予定より一時間遅れて6時起床。駅近くの牛丼屋さんで朝定食をかきこんで、高尾山口行きの電車に飛び乗る。高尾山口には7時15分着。準備体操をして、7時半にスタート。　すでにげんなりするほど暑い。陣馬山往復が目標だったが、12時に友人と高尾山口で有名な「高橋家」でそばを食う約束をしていたので微妙なところ。高尾山は久しぶり。前回は半年前の2月19日。3・11もあり、すっかり足が遠のいてしまった。　走り始めて、暑さと練習不足のせいで脚が出ないという現実に直面。高尾山を過ぎた一丁平あたりで陣馬山は無理と判断。富士山を撮影。　登りで走れない時も止まらずに歩くこととし、10時過ぎ、なんとか明王峠までは到着。ここで引き返す。綺麗な花が咲いていた。　復路も脚は相変わらず出ないが、下りが多いのでなんとか走りきる。約22キロを4時間30分かけて完走。12時過ぎに約束の「高橋家」に飛び込み、かけつけ生ビールを二杯。せいろを食して、満足。7月30日はランナー仲間の送別会を高尾山で催す予定。夏の間、何回か通って秋のシーズンに向けて脚を作りたい。   

  2011.07.16

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  ボランティアツアーで花壇を作る

  　息子と一緒に行けるボランティアツアーを探していたのだが、お互いの予定がかみ合わず、なかなか実現しなかった。ようやく見つけたのは金曜夜発、土曜夜戻りのJTBが主催するボランティアツアー。これなら参加できる。息子は期末試験がようやく終わり、ゆっくりしたかっただろうに無理やり駆り出されてちょっと機嫌が悪い。　8日（金）23時大宮でバスに乗る。ツアーの総勢45名。向かう先は宮城県石巻市。途中SAに3回寄って、朝7時過ぎに石巻着。石巻専修大学にはボランティアセンターがあり、毎日、ボランティアの仕事を差配している。また、長期滞在の方のテントなども多数ある。 　9日（土）は比較的参加者が多かったようで、ボランティアを乗せたバスが次々と到着する。石巻は交通の便もよく、また、ボランティアの調整も上手に行っているのだろう。6月末でがれきの撤去、個人宅の汚泥かきなどは終了したとのこと。僕らに与えられた仕事は花壇作り。国道沿いの歩道にある花壇の土を掘り起こし、雑草を除去、最後にひまわりを植える。　実際の作業は9時～11時45分、13時～14時30分の4時間ちょっとであったが、32℃を越える炎天下、かなりの重労働。汗だくになり、疲労困憊。　作業した場所は港からだいぶ離れた山間にあり、震災の影響もほとんどないように見え、さらに震災前から手入れされていないような場所もあったので、「花壇を作る」意味がよくわからなかったが、がれき撤去などが一段落し、こうした環境面にもようやく手をつけ始めることになったとの説明で納得。ボランティアの基本は相手がして欲しいことをやること。こちらも素人なのでうまく使ってもらえばいい。　15時過ぎ石巻を発ち、途中渋滞もなく21時30分には大宮到着。23時過ぎに帰宅し、初の親子ボランティアは終了。ぶつぶつ言っていた高2の息子も人並みに作業していたので安心。　今朝は普段どおり6時過ぎに起床して、20キロのジョギングにでかけたが、昨日の疲れが残っており、後半バテバテ。昼寝をしたら3時間も寝入ってしまった。 

  2011.07.10

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• 大学の恩師に再会する

  　昨夜、退官した大学の恩師が立ち上げたNPOの発足会があり、参加してきた。卒業後、不義理をしていて、学生時代お世話になった先生にはほとんど挨拶もしていないのだが、たまたま同じ職場にいる同じ大学出身の先輩に誘われて、伺うことになったのだ。　その元教授はジェンダー社会学の日本における草分け的存在で、学究の傍ら政府の政策づくりなどにも積極的に関与し、国連婦人の地位委員会の政府代表等も務めた方だ。先生の授業は厳しいことで有名だった。僕は不真面目な学生だったので、必修以外で先生の授業を取ることはなかった。　20云年ぶりにお会いした先生はちょっとおばあちゃんになったけど、ますます元気な印象だった。退官して若い人たちとジェンダー推進のNPOを立ち上げることが本当にうれしそうだ。　挨拶の中で先生はこんな話をされた。「自分にとっての転機は1962年、出版社に入り、当時有名なフランス文学の先生に原稿を貰いに行った時のこと。その先生に「君のところには男の編集者はいないのか」と云われたことだった。そこで自分は3つの選択肢を考えた。ひとつはあきらめてそういう日本社会に順応していくこと。二つ目は外国に行くこと、そして三つ目は日本社会を変えること。そして、私は三つ目の選択肢を選んだ」。　学生時代、先生からそのような話を聞いた記憶はない。聞いたのかもしれないが、その時の僕はそれを受け止めることができただろうか。しかし、今の僕の心には強く強く響いた。 　帰り際、これまでの不義理を詫びるとともに、僕はアフリカに関わる仕事をしているので協力することがありそうですと云う話をした。その時の先生の笑顔がとても素敵だった。

  2011.07.07

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• 今シーズン前半のレース計画

  　とにかく暑い。アフリカ出張後、ただでさえ疲れていたのに、輪をかけるような暑さにすっかり参ってしまった。特に温度差がいけない。会社は大規模事務所と云うことで法令で15％の節電を義務付けられており、28℃をキープしているが、外のお店は昔同様｢冷えている」ところが多い。先日夜に行った割烹系のお店は異常に寒く、すっかり体調を崩してしまった。　今週末は久しぶりに走りこみを行う予定だったが、昨朝は10キロ走ったところでハンガーノックダウン。今日も15キロを過ぎたところで寒気を感じ、ペースダウン。先月は雨や出張などで普段の半分以下しか走れなかったので7月はと意気込んでいたのだが、出鼻をくじかれた感じ。 　そう云えば、大阪に続いて神戸も落選（残念）したので、今シーズン前半の予定が確定した。　緒戦は昨年に続き9月25日の秋田チャレンジウルトラマラソン。6月末の期限ぎりぎりに申し込んだ。岩手ウルトラのリベンジと昨年以上のタイムを狙う。10月も昨年同様、タートルマラソン（ハーフ、18日）を申し込んだ。調整にはもってこいの走りやすい大会だ。そして勝負は11月27日のつくばマラソン。昨年走った大田原とどちらを走るか迷ったが、まだ走ったことのないつくばを選択した。この大会で3時間30分を切ることが目標だ。　3月から6月の累積距離は前年の6割程度でしかない。早く体調を整えて、7、8月に走りこまなくては。

  2011.07.03

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• 無策な政治への怒り

  　東京はまだ6月なのに蒸し暑い。先が思いやられる。　今日はセネガルの話。我が日本でも震災復興、原発事故収拾が一向に進まない中、政治の迷走が続いているが、セネガルでも来年2月の大統領選挙に向けて「老害」による迷走が続いている。　アブドゥライ・ワッド大統領は2000年に「変革」を掲げて当選。1960年独立以来の社会党支配体制に終止符を打って、民主的な政権交代を果たした。日本の民主党政権樹立と同じようなインパクトがあった。しかし、一度権力に就いたものはそれを永続させたいと云う魔力に取りつかれるのだろうか、次々と首をかしげる政策を打ち出す。　まずは2002年に憲法を改正し、大統領任期を7年から5年にするとともに任期を2期までに制限した。これは一見権力に制限を加えるまともな憲法改正だ。ところが、自分は前の憲法下で当選したのであるから、2002年憲法の影響を受けるのはその次の選挙からと云う詭弁を持ちだす。つまり、2007年はもちろんOK、そして来年2012年からのタームも職を担えるとした。あきれた憲法解釈だ。2007年では野党の足並みがそろわずワッド再選。現在85歳のワッド大統領、来年の選挙もやる気満々だ。　行政面でワッド政権下目立つのは大統領府直轄で事業を行おうとする傾向。ラインミニストリーとバッティングする特定事業担当大臣を大統領府に置く。それも政治的な側近を充てる。行政の非効率化は進む。　さらに問題なのは縁故主義。特に息子のカリム・ワッドの処遇だ。まず、2008年に開催されたイスラム諸国サミットの事務局長に就けて経験を積ませる。しかし、息子は人気がない。2009年だったかのダカール市長選挙では落選し、パパワッドを落胆させた。すると今度は公共事業をすべて束ねるスーパーミニストリーを創設、その大臣にしてしまった。　2012年の大統領選挙に向けて野党は第2回投票での協力を協議しているが、その折、ワッドは第1回投票で25％以上を獲得すれば当選とする新しい改正法律案を議会に提出しようとした。これにより、基礎票の多いワッドは第2回決戦投票前に勝利することができる。これにはさすがに市民も反発、大規模なデモも発生し、一度は法案を取り下げた格好になっているが、この問題まだ決着していない。　次に経済面。この10年間で経済はよくなったのかと云われれば、ご多分にもれず、全般的には格差が拡大、庶民の暮らし向きは厳しくなっているという評価。高速道路や新空港などモニュメンタルな公共工事を行う一方、特にダカール近郊では、毎年のように起こる構造的な洪水、廃棄物問題、さらには頻発する停電と不満が溜まっている。ここ数日は停電に対する庶民の不満が爆発、あちこちで抗議のデモが行われた。 　民主主義がしっかり根付いている国だけに、有権者はまともな判断をするものと信じているが、西アフリカの最後のとりでとなってほしいところだ。  

  2011.06.28

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  携帯は最優先ーナイロビ・キベラスラムー

  　出張中、短時間ではあったがナイロビ郊外に広がるキベラスラムを訪問する機会を得た。アフリカでは最大級のスラムであり、人口は80万人とも100万人とも云われている。　キベラスラムの最大の問題の一つは上下水道が整備されていないこと。したがって、汚物はビニール袋に入れられてその辺に捨てられている。そのような状況を改善しようと公衆トイレを設置する活動をしているNGOを訪問した。大変な仕事だ。　上下水道はないが、写真で見るように電気は通っている。燃料は石炭やケロシン。これまた衛生上、安全上、よろしくないし、結構高い。　しかし、よく見るとテレビのアンテナなども結構ある。また、スラム内の狭い道を行くと、あちこちに「M-PESA」と云うグリーンのロゴをよく見かける。これは携帯電話会社の契約代理店。実はこの携帯、通話やSNSだけでなく、下の写真のような契約代理店を経由して、お金を送ったり、受け取ったりすることができる。日本では銀行法のしばりがあってできないが、携帯ビジネスはケニアの方が進んでいたりする。　日本でも貧乏学生は食べるものを我慢しても携帯電話は持っていると云うが、キベラスラムでも携帯は何よりも優先しているようだ。 　   

  2011.06.26

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• 免税品

  　18日(土）の夜行便でナイロビを発ち、バンコック経由で22時30分過ぎ羽田到着。ナイロビーバンコックが9時間40分、バンコックー羽田が5時間50分。羽田からはバスで調布駅まで行き、そこからタクシー。帰宅したのは20日(月）の1時。さすがに疲れた。　ナイロビ空港はアフリカでは比較的大きな空港でお土産もまずまずある。いつも買うのはケニアナッツ会社の「Out of Africa」シリーズ。マカデミアナッツやチョコレートがおいしい。たまたま朝日新聞に記事が出ているので説明は省略。ここで作る商品は例外的に質がいい。　今回は街でお土産を買う時間がなく、出発時間を気にしながら空港の免税品店でお土産を買い、余った現地通貨とドルで云われた通り払ったのだが、後で見てみるとずいぶんボラれていたことが判明。まあ、確認しなかった自分が悪いのだが、気分はよくない。その上、バンコックで乗り換える際に、機内にお土産を置いてきてしまった。しょうがないのでバンコックでまた買い物だ。　日本の援助で作られたスワンナブーム空港の免税品店にある商品は昔に比べるとまるで別物だ。パッケージが綺麗で手頃なお土産が増えている。ドライフルーツ、お茶、マンゴーやココナツの菓子を購入。表示はタイバーツだったので米ドルで払いたいと云うと、計算機で示してくれて40ドルちょっとだった。そこで41ドルを渡して立ち去ろうとすると、大きな声（おそらくタイ語で）「ちょっと待って」。19バーツ（約45円）のお釣りを返してくれた。　この小さなことをとって、一般化してはいけないと思うが、今のアジアとアフリカの違いを象徴的に表しているとも云えるだろう。お金をちょろまかす大きな理由は十分な給与をもらっていないこと。ケニアの免税品も売り子さんも給与をきちんと貰えば、こんなせこいことはしないのではないか。　今回、バンコックはトランジットしただけだが、来るたびに人も商品も洗練されてきているのを感じる。タイやマレーシアにはアフリカが学ぶべきことがたくさんある。 

  2011.06.19

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• アフリカ弾丸出張

  　アフリカ弾丸出張もいよいよ終盤。12日（日）に成田を出発し、エチオピア、ウガンダと回り、一昨日ケニア到着。今日の夜行便でナイロビを立ち、バンコク経由で明日帰国する。　アフリカと云うと「暑さ」を想像すると思うが、この3か国の首都はそれぞれ2400メートル（アジスアベバ）、1400メートル（カンパラ）、1700メートル（ナイロビ）と標高が高く、実は過ごしやすい。この時期、最高気温も25度以下で梅雨の日本よりは快適だ。　ただ、空気が薄いため、アジスアベバではちょっと階段を上ると息が切れる。習慣にしている朝ランもアジスでは見送り。カンパラ、ナイロビではランニングマシーンで30分ほど超ゆっくり走る。体調を崩しては元も子もない。また、眠りが浅くなる。アジスの2日目は入眠に失敗し、結局一晩中起きているはめになった。アルコールも注意が必要。酔いが回るのが早いので、日本のようなペースで飲んではいけない。ウガンダで少々聞し召してしまい、翌朝ずーんと頭痛に見舞われた。　最近は東アフリカにばかりきている。タイトルの西アフリカにはもう5年も行っていない。羊頭狗肉になってきた感あり。

  2011.06.18

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• いわて銀河100キロチャンレンジマラソンはDNS

  　12日（日）からのアフリカ出張が昨日決まった。一週間でエチオピア、ウガンダ、ケニアを回る弾丸出張だ。　そのため、岩手ウルトラは参加できないことになってしまった。楽しみにしていたので悔しい。先週の練習で本番で履こうと新しく買ったウルトラ用のシューズで靴ずれをおこし、本番でなくてよかったと胸をなでおろしていたのだが、嫌な予感があたってしまった。　立ち直るまでに時間がかかりそう。

  2011.06.09

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• リビアとサブサハラ・アフリカとの関係

  　リビアではNATO軍の空爆が続いている。先週は南アのズマ大統領がアフリカ連合（AU）を代表して、カダフィ側と反政府側の仲介に入り、停戦に向けたロードマップの合意を目指したが、反体制側が拒否。先週来日した南アのマシャバネ外相はNATO軍による空爆を非難した。3月に安保理が事実上NATO軍による軍事行動を容認した際には、南アも賛成に回ったが、その後の情勢を見て、話し合いによる和平の道を模索している。AUの力量からしておそらく無理だとは思うが。　サブサハラアフリカ諸国とリビアの関係を少し拾ってみたい。南アは独裁者カダフィをなぜここまで庇うのかを理解するために。最も大きいのは経済支援。正確な数字などもとよりわからないが、リビアはインフラ整備やモスク、学校建設などの支援をしてくれている。特にありがたいのは、大きな国際会議等を開催する費用をポンと出してくれることだ。2003年、ニジェールでSENSADと云うリビアが主唱してできた地域機関の会合が開かれた際に現地にいたことがあるが、会議に必要な一切合財の機材、例えば首脳が乗るリムジンなどをバンバン空輸して提供したのはリビアだった。一説によるとAUの運営費の15％をリビアが負担していると云う。これでは頭があがらない。　別の角度から。リビアにはサブサハラ・アフリカ諸国から多くの労働者が出稼ぎに行っている。今回の内戦で多くの労働者が職を失っている。例えば、ニジェールのタウア地方。内戦の激化により、5月には約5万人の労働者が着の身着のまま帰国したと云う。これはニジェール当局者にとっては頭の痛い話である。通常は彼らから送金されてくる仕送りもない。そもそも、5万人もの帰国者を受け入れる住居もない。ニジェールやブルキナファソと云ったサヘルの内陸国はリビア、コートジボワールへの労働力の提供国となっている。国内では賄いきれない雇用を確保してくれているという意味で両者は持ちつ持たれつの関係にあるのだ。　先日聞いたRFIではAUのピン委員長がインタビューに応え、カダフィがAU議長であった時の苦労話を語っていた。支離滅裂、とにかく仕えるのが難しい人で思い出したくもないと。それでも、AU村において、カダフィは、めちゃくちゃだし、シンパシーも感じていないのだが、金払いがよいので仲間はずれにはできないおじさんとでも云うべき独特のポジションにあると云うことは理解いただけるものと思う。  

  2011.06.07

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  葛西、浦安、福島

  　昨日は葛西に住む友人宅に。葛西は6年前まで住んでいた懐かしい場所だ。　葛西に行く前に浦安に行く。先週、液状化の災害モニュメントとして高洲中央公園にある盛り上がったマンホールを保存することを決めたという朝日新聞の記事を読んだからだ。高洲、明海は以前、家探しをした際に物件を見て回った地区でもあり、気になっていた。　新浦安駅からバスで10分程度。高洲中央公園近辺には液状化の爪後は今でも残っている。件のマンホールには青いビニールシートがかぶせてあった。しかし、公園近所の歩道にも下水道のマンホールが盛り上がっている箇所がいくつもあった。　震災の被害は大きいが、浦安は全国でも基礎財政力指数が高い自治体であり、すでに独自の救済策も打ち出している。コミュニティーの活性化など、災い転じて福となす施策を期待したい。　友人宅を辞した後、葛西ではイトーヨーカドー葛西店の中にある「ふくしま市場」に立ち寄る。以前からあった福島県のアンテナショップだが、震災後、マスコミに取り上げられる機会も増えた。店舗が狭いのでちょっと買い物がしづらいが、お酒、乾麺などを仕入れる。風評被害もあるので、ヨ―カド―本体と連携をしてお墨付きをしてもらい、この小さなアンテナショップに収まりきらない生鮮食品などを売るような工夫はできないものかと思う。   

  2011.06.05

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• 新橋のジャズバー

  　昨晩はとある業界団体総会の懇親会に参加。久しぶりの方に挨拶をし、初めての方と名刺交換。ひとしきり会場を歩きまわったところで、退席。　外の風は軽く酔った体に心地よい。一緒にいた役員は一軒行こうと云う。会場から15分も歩いたろうか、新橋駅裏のRelaxin'と云うお店に入る。ここはこの役員の小中高の同級生がやっているバーであった。　カウンターに小さなテーブルで10人も入れば一杯になりそうなバー。ジャズが静かに流れている。メニューは飲み物のみで極めてシンプル。生ビールをいただく。　先客もいて、その方も高校の同級生だと云う。　役員はリラックスして仕事中とは全く違う顔を見せている。それがまたよかった。どどっと酔客が入ってきたところで潮時と見て店を後にする。暖かい気持ちになる。こう云う時はそのまま静かに帰るのがいい。

  2011.06.01

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• ドーヴィル・サミットとアフリカ

  　BRICSなどの新興国の台頭に伴い、相対的にその重要性を失いつつあるG8サミット。今年はG8、G20ともフランスが議長国。G8は26、27日にドーヴィルで開催される。　今回のサミットでは原発の安全性が議論されることになるだろう。原発大国であるフランスにとって、避けては通れないアジェンダだ。他方、アフリカ問題も重要なアジェンダ。会合には特別ゲストとして、コートジボワールのワタラ大統領、ニジェールのイスフ大統領、ギニアのコンデ大統領の3人の元首が招待されている。　2日目の議題は「G8諸国からアラブ、アフリカの新興民主主義へのオマージュ」。上記の3カ国は「民主化に向かう途上にある模範的な国」であるとして招待される。　コートジボワール情勢はこのブログでも何度か報告しているが、先週21日にワタラ大統領は改めて大統領宣誓式を行ったところ（サルコジ大統領も出席）。　ギニアは昨年11月に行われた大統領選挙でアルファ・コンデ大統領が選出され、2008年に前職のランサナ・コンテ大統領が死去して以降続いていた混乱にひとまず終止符を打ったところだ。　ニジェールも似たような状況。2010年2月のクーデターでママドゥ・タンジャ大統領が政権から追放されたが、一年間の軍による移行政権を経て、この3月にママドゥ・イスフ大統領が就任したばかり。　いずれも大きな犠牲と痛みを経て、前途多難な一歩を踏み出した国々だが、フランスがわざわざG8会合に招待した意義は、自分の庭である仏語圏の国々が民主化に向けて大きなステップを踏んでいることを議長国として誇示することに尽きる。　影響力が低下したとは云え、腐ってもG8。アフリカに対する打ち出しに注目したい。    

  2011.05.25

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  皇居駅伝（第46回鉄道・運輸機構駅伝大会）

  　昨日、会社のランニング仲間と恒例の鉄道・運輸機構が主催する皇居駅伝大会に参加してきた。この大会、毎年春と秋の2回開催されており、僕自身は3回目の参加で、春は初めて。昨年秋に行われた大会は第47回。今回、会社の仲間から送られてきたメールには第46回とある。どちらかが間違っているが、かなり歴史のある大会だ。　スタート時間は13時。一人一周（5キロ）×5人でタイムを競うが、今回僕はアンカーだったので僕が走る時間は14時半頃。こう云う時は食事の摂り方が難しい。9時頃に朝食を摂り、12時頃におにぎりを一つ食べる。食べたいけど、しょうがない。　最大の敵は暑さ。昨日の都心の最高気温は27.6℃と気持ちよさを通り越して暑い！さらに湿度は54％と低い。暑くて乾燥した状態でコンディションとしてはあまりよくない。また、5月に入り、ようやく以前の練習ペースにもどしつつあるが、ジョギングが中心でインターバルなどのスピード練習は全くやっていない。出たとこ勝負だが、前回出した20分台を目標にしていた。　アンカーまで来るとチーム間はかなりばらけており、チームの順位はよくわからないが、14時半前に襷を受け、桜田門をスタート。大手門までの約1キロで体調を見るが、まぁ、普通。しかし、口の中はすでにカラカラ。乾燥は思った以上。30メートルほど前に一人発見。とりあえず彼を目標に走るがなかなか距離が詰まらない。竹橋（約2キロ）から始まるダラダラ登り坂で脚が思ったように前に出ていないことに気づく。これはきつい。なぜか右横腹も軽く痛い。それでも千鳥ヶ淵が見えてきたあたりで前走のランナーにようやく追いつく。あと2キロ。いつもスタートゴールに使っている半蔵門からの下りで高速ギアチェンジしたかったが、これもうまくギアが入らない。このあたりでもう一人抜いたが、スピードに乗れず。坂を下り終わり、最後の1キロを飛ばすが、限界。最後はイマイチのスパートでゴール。タイムは21分17秒。うーん。 　　これは先週、喜多見の小田急電車基地上の公園で撮った蓮の花。

  2011.05.22

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• 「PKO　常に中立はあり得ぬ」

  　タイトルは今朝の朝日新聞の4面の記事。「国連総長が発言」、「日本の5原則に影響も」と続く。　記事を要約すると、「大統領選を巡る混乱が続いていたコートジボワールで、大統領職に居座るバグボ氏派の拠点をPKO部隊が攻撃したことがきっかけで、国連の平和維持活動（PKO）を巡って、安保理内で議論が起きている。協議の中で、潘基文事務総長が「市民の保護が問われる場合は、部隊の中立はあり得ない」と安全保障理事会の理事国に説明、従来のPKOでは展開する前提の一つに「中立性の順守」を掲げてきたが、この事務総長の発言は「市民の保護」の観点から人権侵害をしているとみなした相手には直接的な軍事行動を取ることもあり得ると踏み込んだものとして議論を呼んでいる。我が国が自衛隊をPKOに派遣する場合にも議論になりそうだ」。　日本が今期は国連安保理メンバーでないこともあってか、あるいは震災対応取材に追われてか、正直言って1ヶ月遅れの記事である。新聞ネタとしては古いが、重要なテーマだ。3月30日に国連安保理で「市民に向けた重火器を無力化するために」、コートジボワールに派遣されているPKOであるONUCIの軍事行動を認め、ONUCIはさらに仏軍に協力を依頼、4月4日から一週間、バグボが立て篭もっていた大統領官邸等を攻撃、4月11日の拘束に至ったが、国連の中立的立場の厳守に関し、僕のブログでは疑問を呈している。　PKOの中立性維持が実際には容易ではないことは想像に難くない。目の前で虐殺が行われているのに、PKOの原則に従い、何もせず虐殺が拡大するのを止められなかったルワンダのPKOは後に国際社会の非難を浴びた。今回ONUCIが、従来の方針通り、中立性を保ったとすると、ワタラ派とバグボ派の軍事的勢力が拮抗していただけに、戦闘が長期化し、アビジャン市民が被る被害も甚大なものとなった可能性が高い。そもそも、今回は選挙結果を巡る判断でONUCIはすでにワタラを勝者と認定、さらにアフリカ連合などもその決定を追認しており、市民を保護し、正当な勝者であるワタラを大統領に据えるため、やむを得ず軍事的なオペレーションを行ったと云う説明は諸々の状況を踏まえると現実的な対応として評価せざるを得ないのかとも考える。　しかし、腑に落ちない部分もある。安保理決議1975で「市民に向けた重火器を無力化する」ことに合意しているが、そもそもPKOは武器使用に制限があり、重火器を無力化する装備は持っていない。つまり、アビジャンに駐留するLicorne（一角獣、の意）と呼ばれる仏軍の援軍が最初から想定されていたと云う点だ。実際、潘基文事務総長はサルコジ大統領に直接電話をして、援軍を依頼している。PKOと云いつつ最後は米仏英が庇護者よろしく、軍事力を持って、紛争の片方に手を貸し、政権交代のお手伝いをするという前例を作ったことに対する違和感だ。これは安保理決議を明らかに越えた行動なのではないか。　リビアで起きていることも根っこは同じだ（PKOが派遣されているわけではないので文脈は異なるが）。カダフィは酷いかも知れないが、反政府勢力のコアもよくわからない状況で、国連の庇護の下、英仏が新しく政権を作ろうとしている。　今回、安保理の場で疑義を唱えたのはインド、南ア、ロシア。PKOが政権交代に直接手を貸すことに対する異議申し立てである。当然であろう。　その点、フランスの反応は鈍い。仏国会においても、仏軍の介入についての議論はなされている。「仏軍以外に、バグボ軍を無力化する勢力はいなかったのだから、やむを得なかった」との政府答弁に対し、さしたる議論は展開されなかった。リビアへの介入（そもそも、2003年に英米はカダフィとの間で、リビアが核開発を断念する代わりに、カダフィの体制維持を保証することで合意している。今回の英仏等による攻撃はこの約束を反故にするものだ）も含め、サルコジ大統領の次期大統領選に向けたスタンドプレーとの見方もあるが、与野党問わず、アフリカは自分たちのシマという植民者的、保護者的意識が未だ強いことを示している。　我が国はかつて旧ザイール、モザンビークPKOに自衛隊を派遣したことがある。現在はスーダン国連ミッションに自衛隊が2名派遣されている。国際社会の現実を踏まえて、PKOへの参加要件についても、丁寧な議論が必要となってくるだろう。        

  2011.05.14

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• いわて銀河100キロチャレンジマラソンまであと１ヶ月

  　何事につけ自粛ムードが漂っていた会社の雰囲気はつつましくもほぼ以前のように戻りつつある。GWで余りsportiveではない生活を送った上に、先週から夜のお付き合いが続いたため、体が重いなぁと思っていた。　そして水曜日の朝、細身のスラックスを履いたとたん、異変に気づく。「苦しい」。自慢ではないが、僕は高校生時代から体重はほとんど変わっていない（質的なことは問わないで欲しいが）。日常的に体重の増減もほとんどない。スラックスのウエストがきついと感じるなど、何時以来のことか。　おそるおそる体重計に乗る。ひぇー、3キロ近く増えている。前回体重計に乗ったのがいつのことだったか、記憶は定かではないが、ベストの体重からは程遠い重さだ。実はセネガルにいた5年前は運動不足と脂分の多い食事のため、同じような体重だった時期があった。東京に戻って、マラソンを走るようになり、「軽く」なったのにこんなに太るなんて。　しかし、考えてみれば当たり前だ。月に200キロ程度走るようになって1年、食事の量は圧倒的に増えた。今では高校生の息子と同じ位の量を食べている。20キロ以上走る日は4食だ。それが3・11以来、3、4月と100キロを切る距離しか踏んでいないのに食事の量は一緒。過剰摂取になっているのだ。　いわて銀河ウルトラまであと1ヶ月。みっともない走りはしたくない。そろそろ、本気で練習を積まなければならない。来週は恒例の皇居駅伝もある。少し気合いを入れよう。 

  2011.05.13

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• バグボ拘束から一ヶ月

  　コートジボワールでは4月11日にバグボ元大統領が拘束されてからまもなく一ヶ月が過ぎようとしている。　この間、アビジャン市内ではバグボ軍の残党、ワタラ軍の分派の掃討が行われており、市民が右往左往する状況が続いている。5月4日、ワタラ軍はバグボ軍の一大拠点であったヨプゴン地区をほぼ制圧したと報じられている。最後まで抵抗しているバグボ軍の主力はリベリア傭兵。彼らは戦争が生業なので、金が続く限り戦う。バグボ軍幹部は口ほどもなく、一部は隣国ガーナに亡命。愛国青年団を率い、バグボ政権下で青年担当大臣であったデマゴーグ、シャルル・ブレ・グデもガーナにいるようだ。　また、1999年12月の最初のクーデターにも関与し、さらに内戦へと導いた2002年9月のクーデター未遂事件にも大きく関与した北部出身の軍曹イブライム・クリバリーも4月27日、殺害された。「見えない部隊」（commando invisible）を率い、別名IBと呼ばれていたイブライム・クリバリーはワタラ政権の首相を務めるギヨーム・ソロとライバル関係にあった。2002年のクーデター未遂事件では当初主導的な役割を果たすが、徐々にギヨーム・ソロにその座を奪われ、ソロが率いる新勢力（Force Nouvelle:FN)と相対立するようになる。バグボ元大統領拘束後、ワタラ大統領からは武器を置くように指示されていたが、それに応じる前に殺害されてしまった。10年を越えるコートジボワール危機の生き証人を一人失ったことになる。その関連では、ワタラ大統領は、アパルトヘイト後の南アに倣い、「真実・対話・和解」委員会を立ち上げる予定と報じられており、そのトップに元首相でPDCIの重鎮であるシャルル・バニー氏を指名すると見られている。　一方、アビジャン市内では先月28日には2ヶ月閉鎖されていた市中の銀行が再開した。ワタラ大統領は先に述べた和解プロセスを進めつつ、市民生活を元の軌道に乗せて行かなければならない。道のりは長いが、少しずつ、確実な一歩を踏んでいかなければならない。  

  2011.05.06

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  伊豆高原LSD

  　GW中盤、高校生の息子に付き合って、伊豆高原に行く。彼がダイビングの免許を取るための実地合宿に参加することになったのだ。僕はダイビングには全く興味がないので、現地で走る準備をして行く。　3日、暖かいが天気は下り坂。予報では午後雨が降ると云う。11時に合宿所に到着し、彼は海へ。僕は着替えて、城ヶ崎海岸を走る。この海岸、数千年前に大室山が爆発、その溶岩が海に流れ込んでできた由で、海沿いの散策コースにも岩がゴロゴロしている。トレイルランコースではないが、人もほとんどいないので、伊豆海洋公園から八幡野港までゆっくりラン。　八幡野港から、国道135号線に戻り、赤沢港折り返しで伊豆高原駅近くの「高原の湯」までLSD。ここまで約2時間。少し寒くなってきたので温泉で体を温める。しかし、着替えを持っていなかったので、汗で濡れたランパン、シャツをもう一度身につけることに。そこから宿まで30分ほど走ったのだが完全に湯冷めし、風邪をひいてしまった。一泊して帰宅したが、体調は悪い。今日は完全にオフ。　息子は免許皆伝。ダイビングはお金と時間がかかるので、大学に入ったら本格的にやってみたいと殊勝なことを云う。彼の話を聞いているとダイビングも面白そうではあるのだが、海は怖いという先入観があり、気が進まない。息子は海、僕は陸と云う違う世界を持っていた方がお互いをリスペクトできると思ったりする。

  2011.05.05

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  岩手に元気を！

  　今朝は久しぶりの好天に飛び起き、20キロを5分30秒/キロでペース走。その後、勢い余って、近くのスポーツセンターでエアロバイクで1時間汗を流す（25キロ走行）。先週は早朝ランも再開。徐々に元のペースに戻そうと思う。　復活のレースをどの大会にしようか探していたら、これしかないと云う大会を見つけた。「第7回いわて銀河100kmチャレンジマラソン」。 　大会開催のお知らせの文章に泣けた。「・・・困難なときだからこそ実施し、岩手を元気に、岩手がこの難局に負けずにがんばっていることを発信することが大切なのだと判断させていただきました。・・・」　これは行かないわけにはいかない。この大会は50キロ過ぎに急な登りのある難コースだ。おまけに6月なので気温も高い。一昨年、昨年と二の足を踏んだのはそれが理由だった。しかし、今となってはそんなことはどうでもいい。　岩手を元気に、の文章に触発されたのは、まず、自分が元気にならないといけないということを改めて悟ったからだ。参加者一人一人の小さながんばりが、少しでも岩手の力になれば素敵なことだ。走ることに決めた。　外に目をやるといつの間にか新緑がまぶしい季節になっている。   

  2011.04.24

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  ブルキナファソで軍による騒擾

  　最近の西アフリカの政情は一進一退。一つの国がよくなると、一つの国では悪くなる。　先週バグボ前大統領が拘束されたコートジボワールでは経済首都アビジャンで政府軍とバグボ派の残党による戦闘が継続している。日本大使館も一時閉鎖した。治安の回復、国民和解への道は険しいが、これ以上悪化することはないと思いたい。　コートジボワール情勢に気を取られていたが、北方のブルキナファソの治安が先週末から急激に悪化している。拘束された学生の不審死がきっかけで2月から3月にかけ学生デモが頻発していたが、3月下旬からは軍人が給与、待遇の改善を求めてこれに加わった。この動きが全国に広がりつつあり、首都のワガドゥグでは軍が暴徒化、略奪行為が行われた。軍の中に首謀者がいて、組織的に扇動していると云う構図ではないようだが、そこまで軍の規律が低下しているとは正直驚きだった。　1999年クリスマスの晩に発生したコートジボワールのクーデターは当時中央アフリカに展開していた国連軍に参加した兵士達がクリスマスと云うのにその手当てが支払われなかったことに腹を立てて起こったものだった。もちろん、これは一つのきっかけに過ぎす、長引く経済の低迷等に起因する不満が背景にあったわけだが、今回のブルキナの情勢を見ていると政治的コンテキストは異なるものの類似点が多いことに気づく。　また、以前このブログでサブサハラ・アフリカへのジャスミン革命の影響は限定的と書いたが、ブルキナのケースは多少の影響があったように見える。コンパオレ大統領は1987年にクーデターで政権を奪取して以来、24年間政権の座にあり、強権的な政治を敷いてきた。学生デモはネットの影響が大きかった。市民の間にも食糧、エネルギー価格の高騰による不満があった。　コートジボワールの影響もある。内陸国のブルキナにとってアビジャン港は生命線だが、そこが動いていなかった。ただでさえ輸送費が嵩むのに、さらにコストがオンされることになる。また、コートジボワールのカカオ産業などへの出稼ぎ労働も内戦の影響で減少していた。職がない若者があふれることになる。　また、近年コンパオレ大統領は地域の紛争の調停に走りまわっていたことはよく知られている。コートジボワール然り、ギニア、ニジェール然り。そのため、内政から距離を置きすぎたのではないかとの指摘もされている。 　コンパオレ大統領は先週末、内閣を解散、まず首相と軍参謀長の首を入れ替えた。これで軍の規律が回復するのか、政権の求心力が戻るのか、注視していきたい。

  2011.04.21

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• 4・17走ったつもりでチャリティーラン＠神宮外苑

  　今日は4月17日。関東圏の方々の中には「かすみがうらマラソン」、「長野マラソン」を今シーズン最後のフルマラソンとして予定していた方も多かったのではないだろうか。残念ながら両大会とも震災の影響で中止になってしまったが、知りあいの誘いで「4・17走ったつもりでチャリティーラン」なるイベントに参加してきた。　つまり、かすみがうらや長野に行ったらかかったであろう経費を走ったつもりで復興のための募金に回そうという趣旨。神宮外苑に8時過ぎに集合。参加者は総勢100名程度。ゲストランナーとして有森裕子さんも参加。有森さんは実に気さくでこのような小さいイベントにも顔を出して下さる。本当に素敵な方だ（今回、Tシャツにサインをいただいた。嬉しい）。　自分のペースで神宮外苑を最大4時間走るというもの。 最近走りこみが足りないので4時間（フルマラソンの時間だ）はきつい。最低でもハーフは走ろうとスタート。一周1,325メートルなので5分/キロのペースで走ると一周は約7分。ペースはこれを目安にした。　朝の空気がすがすがしい。最初は足取りも軽く、8周（10.6キロ）までは53'24"で順調であったが、その後はボロボロ。練習不足がもろに出て結局17周（22.525キロ）を1:59 '37"（平均5'30"/キロ）で切り上げる。腹は減るし、脚はあがらないしで、情けないことおびただしい。　今、我々ができることの一つはとにかく普段の生活を送ること。次のレースはまだ未定だが、徐々に元のペースに戻していこうと思う。

  2011.04.17

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• 高円寺で反原発デモ

  　dynasty2399さんが先週日曜日高円寺で行われた反原発デモのことを書かれている。　私もそのような呼びかけが行われていることはツィッター等の情報から知っていたので、これがどのように報道されるのか、興味を持っていたのだが、大手新聞（私が見たのは翌日の朝日、毎日、日経朝刊だけだが）にはどこにも書いていない。ネットで検索すると辛うじて次のような記事が見つかる。 　これが海外に目を転ずると普通に報道されている。フランスのLe Monde紙には都内の2か所であわせて17，500人が参加した反原発デモが行われたときちんと書いている。　今時の若者がコンサートやスポーツ観戦以外で自発的に17,500人も集まることなど前代未聞であり、それだけでニュースバリューが高いと考えるが、マスコミに真面目に取り上げられないのはなぜか。　一つ考えられるのは、今のマスコミの経営層の姿勢。マスコミだけではなく、政官財のトップに鎮座しているのは学生運動の経験者が多い。その方々がある意味で「思想」のない今回の反原発デモなど何の意味があるのか、と軽視した可能性。ただ、集まって騒いだだけだろうと。　二つ目は「隠したい」ため。ただでさえ、原発事故の収拾ができないでいるところで、反原発デモ等を取り上げて、世論を動揺させたくない。　どちらにしても国民は知る権利を保障されていない、あるいは馬鹿にされていることにもっと怒りを持つべきである。昨日、菅総理が福島第一原発周辺には20年住めないと云ったとか。情報を小出しにして、安全、大丈夫、を繰り返したあげく、住めないとは。住めないのであれば、土下座でもして誠心誠意住民に説明すべきだろう。それを人ごとのように云う。　そう云えば菅総理はまさに市民運動の出身の方。そのリーダーシップを発揮してほしいところだが、悲しいかな、彼のリーダーシップはアジテーションの域を出ないのだろう。人を使えないのだから話にならない。というか使ったことがないのだろう。　海外から見た今回の大震災に対する日本の評価は何を見てもだいたい同じ。「日本国民は大災害にも関わらず我慢強く、立派に対応しているが、日本政府、東電は情報開示、災害への対応等すべてにおいて後手、後手に回り、最悪」。特に原発事故は天災ではなく、人災であることを指導者達は胸に刻むべきだ。       

  2011.04.14

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