十六夜
じまけんさんがCOMITIA86の為に東京へ来ることを知り、その当日に会う約束をした。11月16日。・朝、メール送受信。じまけんさんからスーパーあずさに乗ったと報告を受ける。こちらは雨が降っていたため、じまけんさんに傘の有無をメールで確認。すると『ないから相合傘だね! ふひ、ふひひひ……』と興奮した文章が返信される。それを断り、先日から崩されていた体調について尋ねた。『まだタバコが吸えないのが辛い。だからSSY(Signalを吸ってやる!)』というメールを受信。なので『KMI(きもい)』と返信したが『HMB(褒め言葉!)』と喜ばれる。今日、行くのをやめようかと暫く悩んだ。・電車で新橋駅へ。乗車してビックサイトで会う予定のfoge4850さんへメールを送る。が、音沙汰なしのまま新橋駅に到着。・新橋駅にて。「あの、Signal君ですか?」少し離れた所から僕の名を呼ぶ声が聞こえたので振り返る。見るとロシア系美女に話しかけているじまけんさんらしき人がいた。「Signal君、いやSignalちゃんだよね? っていうか君がSignalちゃんだ、イ゛ェア゛ア゛ア゛!」その人はロシア系美女を僕だと決めつけて嬉しそうに自分のことをじまけんと名乗っていたが、「Вы, оно? Не будет людской разницы?」彼女に怪訝な顔で否定されている。それでも構わずに話すじまけんさんと怯える彼女に不穏な空気が漂い始めたので間に入った。正直関わらずに帰ろうかと思ったけれど彼女の身が危なかったので仕方なく。・合流。固い握手を交わした。それからじまけんさんのブログ5000Hitのお祝いに都電もなかを渡す。お返しにじまけんさんが買ったけど移動中に食べなかったおやき(くるみ、野沢菜、ナス)をもらう。お礼の言葉と一緒におやき(ナス)を返す。・ビックサイト到着。スーツ姿の行列を確認。「コミティアってスーツじゃないと入れないんですかね?」僕は冗談で言ったが、じまけんさんは真剣な面持ちで列に並んでいる女性に確認を取りに行った。離れた場所から2人を見ていた僕には会話の内容が聞き取れない。だけど「44カンチョー!」だけは聞き取れた。その女性にそれをしたじまけんさんは「逃げるぞ、Signal君!」と僕へ言葉を投げて走り去っていく。言葉を受けた僕へ周りの視線が集まり、それに堪えかねた僕はじまけんさんを追って走る。入場前だけど、もう帰りたかった。・東1ホール到着。ちくわさんを探す。「じまけんさん、視界に靄がかかっているのは僕だけですかね?」「会場にいる者達が放つ情熱が衝突しているんだ、仕方がない」「じまけんさん、空気が薄く感じるのは気のせいかな?」「人に空気が、酸素が必要だということを再認識させてくれる場所だから仕方がない。もしも酸素が足りないのなら救護室で酸素マスクを貸してもらうといい。それよりSignal君――」「なんですか?」「――ファブリーズしながら歩きたいんだけど」「何千本用意すれば足りますか?」ちくわさん、見つからず。なので一旦、その件は保留。じまけんさんが参加した同人誌のあるサークルスペースを訪れた。その同人誌をじまけんさんにどうぞ、と手渡されたので頂けるのかと思いきや頂けない。「700円だよ。あっ、これとセットで買うと1000円だから。お買い得だね。だね」じまけんさんの強要する笑顔に押されて買わされた。NOと言える日本人になりたい。・ベンチにて。会場を出て、近くのベンチに並んで座った。飲み物を買いに行くというじまけんさんに後払いで紅茶を頼んで黙々と同人誌を読む。戻ってきたじまけんさんにお金と交換で紅茶を受け取る。その時、じまけんさんの手に残ったペットボトルを見ると『ビックサイト土産ComicWater』だった。「か、勘違いしないでよね! ボクはただ水が飲みたかっただけで、これしかなかったから仕方がなく、仕方がなくだよ!」ツンデレモードのじまけんさんも見ることとなった。・ちくわさんと合流。昼食を取る。「まずっ」「まずいな、これ」「……」3人の気持ちは1つとなった。それからじまけんさんがちくわさんに同人誌とおやき(ナス)を渡した。僕には買わせた同人誌と僕が返したおやき(ナス)をタダで渡した。「そういえば、foge君はどうした?」「連絡がつかないんですよね。じまけんさんに内緒で会わせて驚かせようと話していたのに――」「むしろSignal君が驚いたわけか」ちくわさん多忙の為、昼食後に別れる。・コミティア終了まで別行動。1人になってからfogeさんに再度連絡を取る。しばらくしてから返答があり、今から来るとのこと。その時、時刻は14時23分。『コミティアの終了時間が15時30分ですが』『15時にはなんとか』そして本当に15時ジャストで到着の連絡を受け、10分後に合流。これからどうしようかという話になり、ちくわさんと再合流する運びとなった。再合流後、fogeさんのコミティア巡りは開始10分後にコミティア終了の放送と共に終わる。・合流。当初の予定通りに。fogeさんが飲み物を買いに行った直後に待ち合わせ場所へじまけんさんがやってきた。これから参加したサークルの打ち上げに行くので、ひとまず皆の所へと僕に告げて踵を返す。自動販売機の方を見て、飲み物を買い終えたfogeさんを手招きで急がせる。fogeさんが来たところで気づかずに背を向けて前を歩くじまけんさんに声をかけた。振り返ったじまけんさんはfogeさんのアゴの長さに驚きつつ、そのアゴに触る。触っているじまけんさんは鼻息荒く興奮し、触られているfogeさんも恍惚の表情を浮かべていた。この時、僕が他人のフリをしていたのは言うまでもない。満足したじまけんさんはfogeさんにも同人誌をあげた。僕には買わせた同人誌をまたタダであげた。2人でじまけんさんにサインとイラストを描いてもらう。fogeさんはじまけんさんとRYU3224さんを、僕はじまけんさんとイスナさんを描いてもらった。・じまけんさんが参加したサークルの方々と合流。じまけんさんの計らいでfogeさんと一緒に参加させていただけることになった。了承して下さったPOS街の皆さんに感謝。挨拶を済まし、打ち上げを行う新宿へ移動することとなる。けれど、その前に皆さんと一緒にビックサイト前で記念撮影。すごい恥ずかしかった。この頃からじまけんさんは一緒に打ち上げへ行く女の子の網タイツ(ガーター)に釘付けとなる。そして語尾が網タイツに。・新宿にて。サイぜリヤで夕食を取って、その後、カラオケボックスを訪れた。「王様ゲームとかで網タイツをゲットしてアゴに被せたいですよね、シグさん!」「ボクなら食べるけどね網タイツ! Signal君もだよね網タイツ!」「2人ともドリンクは何にします?」じまけんさんはドリンクメニューの『かふぇらって(練乳がけ)』を見て、興奮を隠せずにいた。「こ、これさ網タイツ。これ、なんで平仮名なんだろうね網タイツ? 文字がエロイよ、これ網タイツ。か、ふぇらって網タイツ……。しかも練乳がけって網タイツ」じまけんさんは一切の迷いなく、それを注文した。届けられた『かふぇらって(練乳がけ)』をじまけんさんは凝視。「ここ網タイツ! ここの垂れていくところがエロいよね網タイツ!」じまけんさんの興奮は増すばかりだった。絵チャでもよくやっている『うろ覚え』をやることに。最初のお題を聞いたじまけんさんがfogeさんと僕に同意を求める。「これって雫君を描けばいいんだよね網タイツ?」fogeさんが帰ると言うので一緒に帰ることにした。POS街の皆さんに礼を述べてカラオケボックスを後にする。まさかカラオケボックスに来て誰一人歌うことなく、帰ることになるとは思わなかった。けど、これはこれで楽しい時間だったのだから構わない。何より皆さんと出会えて楽しい一日だった。以上、今回はこの辺で。web拍手ありがとうございました。