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カテゴリ:おシゴト
嬉しい悲鳴で忙しかった秋の仕事の締めくくりは、初の出張 でした。
10月半ばの日記にも書いた、Caravaggioの取材でローマとナポリ! こうしてフィレンツェでもなく宿泊や食事代も負担してまでご指名を頂いて大変光栄でした ・・・が、本番に波乱 があったんです・・・ 出張まで4日前となったある日、昼頃に携帯 がなる。 “シニョーラクミコ?私、○○氏のアシスタントをしているものですが・・・” あの気のよい、ローマの歴史大家のアシスタントからだった。いや~な予感は的中し・・・ “先生がインタビューのアポを忘れてたので、 日を変えられませんか?” ・・・でたよ・・・先生は気のよい人じゃなくって・・・ただの・・・ただの・・・ ただの調子のエエおっさんやった!! “あ、あのいつに変更できるんでしょうか・・・”と動揺を抑えつつ聞いてみると “14日の午後、3時とか4時とか” 14日は時間は未定とはいえこの日はナポリに移動なので“じゃ3時にして下さい”と言うと “いや・・・飛行機は1時半にフィウミチーノ(ローマの空港)着だから念のために4時に” ・・・て、ローマにもおらんのかい!!そういや思い出した。アポをとった電話で、 “11月頭は展覧会の仕事でイギリスにいるんだ、12日希望? 8日は○○博士の誕生日でパーティするからまだイギリスだけど、12日は月曜だよね? 帰ってる、帰ってる!OK~OK~♪” ・・・て、帰ってないやないかい!!! いないんだから仕方なしにアポを変え、急いで出発間際の記者さんに連絡したけれど、 はぁ~ なんでイタリア人てばこんなにアホなんやろか・・・ しかし不幸中の幸いは、最初の電話の時に君の連絡先も教えてと言われ、教えておいた事、 そして実際にちゃんと電話がかかてきた事!これって結構珍しい。 アホ扱いせずに、イタリア人もなかなかやるやないか と褒めてやるべきなのか?? ::::: 記者の方は想像とおり穏やかな方で、時間が経つにつれ家族や趣味の話などもして メインのインタビューが初日から3日目のナポリに経つ直前にずれこんだおかげで Caravaggioの作品のある教会や美術館を見たり、美味しいもの を食べさせて頂いて これでお給料をもらって申し訳ないと思ってしまうほど私も楽しんだ。 そして3日目、ナポリ行きのユーロスターを7時半頃に予約して、念の為に荷物を駅に預け、 時間前には先生の自宅近くで記者さんがメインで取り扱う作品のある教会で再度作品を見る。 自宅はナヴォーナ広場の近く(さすが大家なだけある)で住所も知っていたけど、 具体的な場所を聞くのと、もし早く着いてれば始めさせてもらおうと3時半頃に携帯に電話すると “いや、まだ着いてないよ。約束何時だっけ?4時?4時半くらいになるかな?” ・・・相変わらず口調は超フレンドリ~なのだが、これが今回は逆に頭にくる ま、それはさておき、4時半になり、やっとの事で狭い路地から先生の家を探し当て すんごい美術コレクションにびびりながらもインタビューを始める。 謙遜して、個別のインタビューはちょっと・・・と言っていたヴァチカン古文書官の方も来て頂けた。 しかし、先生、記者の方が前フリを話しただけなのに、もうそれからしゃべるしゃべる・・・ いつもの悩みどころは、イタリア人の大半は通訳を入れる間を無視する(ちゅうか全く気づいてない) ので、何とかメモりながらもやばいと思ったら思いっきり止めさせて頂く。 なのに、通訳してる最中にもまたかぶってしゃべるしゃべる・・・ 私も大変だけど、記者さんも大変だ。 しかし、全く止める猶予もくれずかなりしゃべられた後に、 記者さんが興味を持っていない内容とはいえ、全部メモもとれきれなかったのもあって “はしょりますが・・・”と言ってしまったのは大失敗。 言ったのも悪いし、本来、通訳としてはどんな理由あれどはしょってはいけないのでは? 記者さんはそれで良いですよ、という感じだったけど、ちょっと後悔しました。 気がつくとすでに6時を回っている。しかもここはローマ。 バス の勝手も分からないし、駅で荷物も引き取らないといけない。 電車は逃せないので、まだまだしゃべり続ける先生をちょっとほうっておき、 記者さんに“質問があればした方がいいですよ”と助け舟をだし、 何とか聞きたいことは一応は聞けたし、そろそろ退散しないと・・・って時に、 いちいち自分のコレクションを披露し始めた。 有名画家の本物ですごいはすごいけど、もうええちゅうねん!!と思ったその時、 奥の寝室の壁にある小さいカーテンを開けたら・・・なんとCaravaggioの本物が!!! これには記者の方も大興奮して、先生に絵の傍らに座ってもらいパシャパシャ 写真撮影。 あ、それでは失礼します、ありがとうございました!と挨拶をすると、 “え~行っちゃうの?一緒にメシ でもって思ってたのにぃ” ・・・誰のせいやと思っとんねん!! と頭をはたきたい勢いを抑えつつ、ダッシュで家を飛び出し、大通りに出てバスの切符を買い、 来るバス来るバスの運転手に“駅行く?”と聞きまくる。 もう6時半なのに!と焦り出した瞬間、“TERMINI”と書いたバスが来たので乗り込み 駅の中も小走り移動し荷物を引き取り終わったら、7時15分頃。 はぁ~ 何とかなった・・・と一安心し、駅構内のSPIZZICOでピザセットを買い列車に乗る。 ホンマはナポリ本場のピザやったのぃ と半分肩を下ろしながら電車に揺られるのであった・・・ ↑ ナポリ編に続きます・・・ぽちっと応援よろしく♪ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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