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カテゴリ:おシゴト
昨日がおそらく最後の外での通訳の仕事でした。
通常、日本から取引先が来るイタリア企業、イタリアの取引先に来る日本の企業などなので 遅くとも2週間前には連絡がやってくるし、割合急に“来週行きます”て事もある社長からも 12月中に出張はないという連絡もあったので、 “おそらく最後” のはず。 その最後のお仕事は、 6月にヘロヘロになった同じ企業間 の通訳。 今回は日本側からは1人で、最初っから臨戦態勢 という感じではなかったんですが・・・ 彼らのコミュニケーションは通常英語なので、結構最初の挨拶とかも英語で、 実際ミーティングが始まっても英語・・・あの、私の立場は 元々今までの経緯を知らないので、まぁ通訳だから文字面を訳せばいいのかもしれないけど、 問題は両方私が全て知ってるかのように&この英語のやり取りまで私が理解してるかのように 私の英語レベルは中学生レベル、いやそれ以下やっちゅうのに そして、お互いに英語でうまく伝わってない、あるいは言葉が出てこない時に 突然イタリア語・日本語にシフトされると・・・ なんか訳してても意味不明 しかし、そんな問題もありつつも、今回も自分の力不足を感じました 今まで商談と言っても 投資 の話や 何十億レベルの数字 が出てくる事なんてなかったんですね。 ご存知の通り、イタリア含め多くの外国語は0が3つ、コンマと同じところで数を表しますが 日本は0が4つなので、そのまま置き換えるだけではダメなんです。 よってこれが元々苦手なんですけど、まぁミリオン(百万)までは何とか・・・ あとは資料が近くにあって、覗き見 してしのいできたんですけど、 今回はこの何十億とかいう数字が資料もなしにお互いにバカバカ出てくるもんで 私も混乱してケタを間違えて訳してしまい・・・幸い1桁間違えるととんでもない数字 になり すぐに間違いだって気づかれるのでその点ではある意味問題がないのですが、 それで更に焦り 、念のために書き出してゼロを書き出して確認を・・・ ・・・そうなると通訳が遅れる、すると英語で数字を言い出す、会話も英語で続く・・・ ・・・そして3ヶ国語が入り乱れ、私は焦燥のままその英語の会話を何とか理解しようと必死・・・ で、結局パニーノで昼休憩15分のランチだけで 11時から17時まで6時間ぶっ通し でも今回は英語の時は訳さないので前回よりも労力は少なかったんだけど、 それよりも何だかやるせなさと情けなさで凹みました あといつも思うのは、 まだまだ語彙力が足りない という事。 今回イタリア側から日本側の話はよく分らん、今回は白黒だけでグレーはないよ、と言った後で “君達はいつも ipocrita だ、まさにこの単語だよ、君、日本語で何て言うか分るでしょ” ・・・そんな単語、知らん!!!!! でもそんな風にかつ威圧的に言われたものだから知らんとは言えず、 しかし、一瞬で知らんと言えぬと判断したからには何が何でも日本語で何か言わないといけない・・・ これも通訳の1つの試練ですけど、毎度心臓が縮まります 幸いその前の流れで何とか “あいまい” という訳を出しましたが、 家に帰って走り書きしたノートを見て辞書を見ると、“偽善、二枚舌”と書いてありました。 ダンナと話をすると、あいまい、でもOK、いや逆にしっくりくる感じ。 というのも“あいまい”は日本人特有のもので、基本的には偽善とか二枚舌というように 本当は悪意がないんですよね でも一番厄介だったりする あともう1つ覚えた単語は redazione 。辞書では“(文章の)作成、執筆、編集” これは商品が掲載されている雑誌のスクラップファイルを見ながらの話で 単語そのものを知らなくても“記事”を指す事はすぐに分かりましたが、 ipocritaと同じく、確かに微妙なニュアンスでいろんな言い方があるとはいえ、 何気に辞書にしっくりくる訳がない事って多くないですか 話はそれますが、広告宣伝費に投資する金額について討論があって、やっとこ判明したんですが こういう紹介記事って日本では有料なのに対して、イタリアではタダなんですね。 そういうそれぞれの常識の違いを知らずに同じだと思って話しているから誤解や不信を招く、 これって本当にめちゃめちゃ多いです。 広告宣伝の用語についても実は他でも苦労していて、別で通訳・翻訳をしている所でも 純広告・パブリシティ(記事でも無料のもの)・タイアップなど、専門用語って難しい。 辞書にも載ってないし(英伊でも )、PC用語のように英語で通じるものなのかも迷うし、 ダンナに説明して聞いてみても 一般イタリア人レベルでは知らんしね だから今は単語を純日本語ではどう言うのかネットなどで調べつつ、それもなければ 周りくどい補足説明をつけたような訳になってるんですが、あらかじめ資料がある場合は別として 今回みたいに広範囲にわたるミーティングの時にぽっと出てくる、 こういう単語知識はどうやってつけていいのか、ほんまにどーしたらええのん もちろん専門用語だけでなく、単語一般レベルでも足りない私の場合はどう補えばいいのか。 今年最後の仕事にして、前から感じていた事を痛切 に思い知らされました。 通訳の仕事はお得意先になれば呼んでくれるけど、初めてのときはもちろん、 いったんお得意先になったとしても失態を起こせばあっさり切られる世界。 仕事が来てから慌てるのでなくて、 日々日頃から語彙力を増やす努力をする 、 これが来年の目標 だけど具体的にはどうしたらええんかなぁ。 私は学生の時でも範囲の決まってる中間・期末テストは得意だったけど、実力テストの類は 結構苦労したんよね・・・時間をかけていろんなものを聞く・読むを繰り返すしかないんかな。 ↑ 今回の企業にはまた呼んで頂けるものか ・・・ぽちっと応援よろしく♪ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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