|
カテゴリ:住まいつくり
久しぶりのブログとなってしまいました。
今年は更新しまくるぞ!と誓った割には...。 思いを実行するのは本当に難しいものです。 思うことは誰にでもできますが、その思いをカタチに したり実行したりするのは困難が生じる。 実はそこで困難が生じると考えてしまうことが既に 迷路に陥っていると同義なのです。 とは、あくまで自己体験を基にしたお話です。 かつて若いころ、30歳の頃です。53歳になった今では とてつもなく若いと思いますが、当時は20代を終えた感があって、 なぜかとても焦っていた頃でした。 それは当時自分が置かれている立場があまりも脆弱で、 何かを変えたい、何かを創り出したい、何かを得たい というつまり何の目標もないのに、何かを!という 切望もしくは野望と言っても過言でない得体の知れない 恐怖感に囚われていました。 それは今後の自分の人生においてターニングポイント となる時代でした。 多くの国家資格を取得しました。 それが何よりの早道かと思っていて、思うより 動かねばと日建学院さんの甘い誘惑に乗って(笑) 29歳から35歳まで毎年国家試験にチャレンジしていました。 でもそれは何の解決にもなりませんでした。 資格試験とはあくまで自分だけのもの。 得体の知れない何かの解決には全くならないと。 ただこの時、動けば何かが手に入ると思いました。 逃げるためにひたすら勉強をしました。 仕事が終わり飯食って7時から深夜2時まで。 土日は朝7時から深夜まで。全てに良い結果が出ると、 バカは質じゃなく量で行くしかないという掟を知りました。 この無機質な動きが起点となって、本当の意味での動くことが できたと感じています。 それからの5年間は本当の意味での、動くができたと思います。 それはきちんとした目標と目的を持てたこと。 つまり思いを持てたこと。 無機質なあったら嬉しいかも知れない資格試験から 有機質な思いと目的を持った動くに変換できたこと。 それは非常に苦しいものでしたが、喜びに包まれたものでした。 人間てのは、目的を持つと一気呵成に進むことができるんだと。 いや、進まざるを得ないパワーがみなぎるものだと強く感じました。 自分にとっては何かが目覚めた瞬間でもありました。 若い同業仲間さんたちから聞かれることがあります。 何から始めたら良いのですか?と。 多分それは始めることを始めたいだけなんですよね。 それでは動けない。思いがあるなら必ず動けるものなのです。 実はこの歳になって、そんな若き頃の自分をふり返る善き経験と 大いなる反省を得た出来事がありました。 栃木県益子町で開催されたあるセミナーに妻と参加させていただきました。 めずらしく妻が絶対に行きたいと。ちょっと早めに行って夕暮れの益子町を 散策して、益子焼を愛でて♪ 講師は村上敦さん。環境ジャーナリストであり、持続可能な低酸素型のまちづくり を掲げるクラブヴォーバンの代表でもあります。 そしてお題は、持続可能なまちを創造する~域内循環を高める脱炭素戦略~ というものでした。 とても難易なお題ですが、講演内容はいたってシンプルでした。 地球規模で起きている温暖化は人為的なものであることが確実になった ことから始まり、ではそれを改善する社会の在り方とは何かを 解説してくださいました。 村上さん、10年前に聞いたこときは滅茶苦茶危機感あおりまくり でしたが(失礼)、今はとても優しく分かりやすく。 私もすんなりと村上さんの言葉が心に入ってきました。 お互いよい歳をとったんだと(笑)(失礼) 隣の妻と深く頷きながら、地域の本当の循環の意味そして 今を生きる私たちの行動如何が、この後の世代にとっての重要と なること。そして何より富の有効な活用こそが地域を蘇らせそして それが暮らしやすさになり若者たちが真に生きられる世界になると。 私たちも企業理念を持っています。 健康・安全・省エネを基本仕様とした住まいつくりを 通じて家族が、友人が、地域のみんなが心を通わせる 暮らしを提供する。 というものです。 これは38歳の時に、あることがきっかけとなり、 私が原案をつくり、妻が添削訂正問いかけをするという形式で 一年をかけてつくった私たちと私たちの会社の理念(憲法)であります。 何で高性能住宅をつくっているの? 何で耐震が必要なの? 何で自然素材が仕様なの? いつの間にか業界の形式にとらわれてしまい、2人で決めた 大切なことを置き去りにしていた気がします。 ただ単に建築業をしていては、失敗を重ねてきた意味がない。 1勝99敗を目指した意味。 何より、あの思った瞬間に動けた過去の自分と 比べて、もしかすると今の方が劣っているような気がしました。 建築と世界環境。 それは必ず結びつくものであること。 壮大かも知れないけれど、私たちらしく深く考えて実行していこう! と、帰りの車中で大いに盛り上がりました。 話は尽きませんでした。 妻には妻の夢があり、私にも夢がある。 それはこの講演を機に、不可能から可能へと舵が向かっています。 そして自分たちの理念の再点検にもなりました。 村上さんに大きな感謝を。 会場には、同じ志を持つ同業仲間さんがたくさん来ていました。 過程は違うけれど、向かう先は一緒です。 小さな力が結集していつかより良い社会になる。 私たちの思い。 幸せな暮らしが良き家族をつくり 良き家族が良き近所付き合いをつくる。 良き近所関係が良き地域をつくり、 良き地域が良き都市をつくる。 良き都市が良き国をつくり、良き国同士が 良き地球をつくる。 全ての原点は家族である。 これは15年前に私と妻が考えた理念の骨格です。 目指します、頑張ります。 理念の名のもとに。あの会場に集まった仲間たちに 恥じない自分たちであるように。 妻の背中。 私の背中。(白髪が増えた(汗) 小さなことから積み重ねるのは私たちの専売特許です。 今日も明日も明後日も。 コミュニケーションは神が人類に与えた最大最幸の武器であるbyにろす お後がよろしいようで♪ コミュニケーションを育む住まい 田村工業株式会社 田村 博 青子 追伸 先日、お引渡しさせていただいたS様のお住まいの IECOCORO掲載用の取材をさせていただきました。 S様ご夫妻さま、大学生の長男さま、中学生の次男さま全員 ご参加してくださいました。 そしてご子息さまたちから素晴らしい言葉をいただきました。 雑誌発売になりましたらまた紹介させていただきます。 本当にありがとうございます。 思いは通じる。 そんなお施主様のお住まいを建築できて、私たちは本当に幸せです。 ありがとうございます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2022.10.26 08:57:14
コメント(0) | コメントを書く
[住まいつくり] カテゴリの最新記事
|