「ブルーアーカイブ」と法律。
アニメが大ヒットした「ブルーアーカイブ」。先日、アニメ版は最終回を迎えました。一方で原作となるアプリゲームではメインストーリーの新章公開が続いています。 私はプレイヤーがYouTubeで公開している実況プレイ動画を視聴していて、思うことがあるのです。 あ、「対策委員会編」は法律の専門用語や法解釈がたくさん出てきて、面白いな。 法学部卒業の人間だからか、私にはワクワク感が芽生えてきました。 「対策委員会編」はアビドス高校が舞台となるメインストーリーですが、学校の置かれている現状、世界観を整理しないと、ワクワク感を説明できません。 =世界観= ・学園都市・キヴォトスが舞台で、管内には各学校による自治区が設置されている。その「自治区」が現実世界でいう市町村。 ・「自治区」を束ねているのが「連邦生徒会」という組織(これが現実世界でいう県庁)。 ・「連邦生徒会」の下にシャーレ(連邦捜査局)が設置されていて、プレイヤーたる「先生」はシャーレに所属している。「先生」は、各学校における紛争の調停や、複数の自治区にわたる問題の解決などにあたる。 ・また、様々な学校に在籍する生徒(キャラクター)を、シャーレに強制的に「入部」させることができる。 =アビドス高校= ・アビドス高校は、かつてはキヴォトス有数の発言力を持った学園だったが、現在は廃校の危機に立たされている。銀行からの信用もなく、悪徳金融会社から融資を受けるしかなかった。 ・金融会社からの融資にあたり、土地の所有権などを取り上げられていた。 ・・・考えてみればすごい世界観ですね。学校が行政(都市計画の策定など)も担当するだなんて。 さて、少なくとも「ブルーアーカイブ」(対策委員会編)に登場する、法律要素は以下の通り。 ・不動産(土地、建物)の取引 →民法、借地借家法、消費者契約法など複数の法律にまたがる。 ・賃貸借契約 ・行政法 *行政組織法(地方自治法、内閣法、国家行政組織法、地方公務員法など) *行政作用法(警察官職務執行法、土地収用法、財政法など) *行政救済法(国家賠償法、行政事件訴訟法など) ・金融法 →出資法、利息制限法など。 ・倒産法 →破産法、民事再生法、会社更生法など。 他にも原作アプリゲームの(エデン条約編)では、補習授業部メンバーへの処遇をめぐって、刑法、手続法(刑事訴訟法)の要素が登場します。 世の中を動かす法律。世の中の限界まで支配する法律(宇宙法、海洋法など)。そこにロマンを感じて、高校3年生だった自分は「法学部っておもしろそう!」と感じたことを思い出しました。