カテゴリ:島ネタ
この冬 島の商売はどこもハードインパクトを受けている。どのへんがハードなインパクトなのかって前年度対比の落ち込み方である。景気が悪いとかなんとか言ってもこれまでは前年度対比で70%とか65%という数字であったものがこの冬はあろうことか20%や15%なんて数字を叩き出している業種や店舗が存在するのである。
ありていに言ってこの数字は休業してるほうがまだましって数字である。なぜなら利益が出せる売り上げに対して営業経費全般で普通は30%や40%は見込むのであるし、これに人件費が掛かってくると前年度対比20%の売り上げはただただ瀕死の赤字を垂れ流しているだけの悲惨な状態とは言わざるを得ないのだ。 ま、そのような数字の捉え方に関しては私などより詳しい方は死ぬほど居るのだろうから島の経済に分析や展望などを加えるつもりは寸毫なくて私は嘆くばかりである。どうしてこれまでもっと真っ当な商いをしてこなかったのかと。 島ではこれまで、肉の下処理もできない人が食堂の厨房に立ち、時給600円のアルバイトのネエちゃんが観光客用のTシャツのデザインをし、のこぎりも満足に引けない人が家を作り、人材など代わりなどいくらでもいるさと嘯く(うそぶく)ような経営者が有能との評価を受けてきたのである。島の土産屋で売ってる商品の多くは台湾やフィリピンで作らせたものである。基幹産業なんて呼ばれるさとうきびやパイナップル、マンゴー、島唐辛子なんかの栽培には多種の農薬が無配慮無制限に使われ、観光資源であるはずの海には家庭排水がそのまま流れ込み(もちろん浄化槽は通してあるが)、そこを走る何百隻ものの船舶の船底に塗ってある塗料は劇薬に等しい成分のものである。 はっきり言うがこんなものは真っ当な商いではない。ただ金の計算だけが先行優先しているだけの金儲けに過ぎない。金儲けなら誰でも出来るのだ。金儲けには素人も玄人もない。金を払う人を騙したって誤魔化したっていいのであるから。 真っ当とは堂々と胸を張れるってことであり、真っ当な商いとはその商行為が世間につまびらかになったとて誰に恥じることもなくて、世間を広く納得させられる行為でなくてはならないのは今更私がここで言うべき事でもないだろう。 粉飾だとか偽装だとかやらせだとか残業代を払わない確信犯的経営者や会社が糾弾されるようになって久しいが、ニュースになるようなものは所詮氷山の一角でしかなく、この島ばかりではなくニッポン津々浦々あらゆる業種業態には膨大な数の破廉恥野郎どもが蔓延り、社長!なんて呼ばれてふんぞり返っているのである。 ま、しかし島に住む私には島以外のニッポンでどんな商行為が行われているのかそれほど興味はないし、あったところで興味を向けている暇も余裕もない。まずは自分の足元である。立ち位置が具合悪いのに他の場所のことなど気にしていられないではないか。 真っ当な商い。そんなに難しいのだろうか。偽装や粉飾や詐欺まがいや誇大表現や残業代不払いをやらなければ会社経営をしていけないのだろうか。しかしそんなやり方しか出来ないならそれはやっぱり経営者としての能力が著しく低いって事であり、経営者に不適格という事に他ならず、かかるに真っ当な商いがもしそんなに難しいニッポンは経済大国なんて看板はこの際素直に下ろして、世界的認識としてはアジアの第三国扱いとしてもらい、さしずめ石垣島はその弱小国の中でも最も貧弱な経済区として戦後復興よろしく今一度ゼロからやり直そうではないか。 しかしそれだと汚くても姑息でも恫喝まがいもなんでもありで、それってやっぱり今と変わんないじゃんって事になるのだろうか?(笑 ニッポンの経済、やれやれどうにも難しいみたいだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009.01.19 09:56:39
コメント(0) | コメントを書く
[島ネタ] カテゴリの最新記事
|
|