私は柔道やサンボといった格闘技をかじっています。
こうした格技の視点から英語を捉える事が極めて
自然に出来ており、且つ、役に立っております。
私は、投げ技では、背負い投げが得意な技です。
が、足を開いて踏ん張っている相手を掴んで
投げ技を掛けるのは容易ではありません。
勿論、相手が子供とか力の弱い人であれば
どんなに相手が踏ん張っていても、腕力で投げる事が出来ますが、
力が同じ場合、単に必死に踏ん張っている相手を投げる事は
困難です。そこで、投げ技を掛ける前に、相手を前後左右に
動かし、揺さぶって、相手の重心を狂わせて投げに入ります。
格闘技では、重心を狂わせる事を、「崩し」といい、
投げ技の体勢に入る事を「つくり」といい、
実際に、投げ技を行うのを「掛け」と言います。
相撲、柔道、レスリング、サンボの経験者の
方は良くお判りと思います。
実は、日本語を英語で言う場合にも、その逆に英→日の
場合でも<崩し、つくり、掛け>の原則が当てはまります。
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日本語をそのまま英語に言う方が多いのですが、
そうした場合は、意図した意味合いが通じない事が
多々発生いたします。
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クイズ番組の問題を英語で言う練習を
私は、英語の教室でよくします。咄嗟に英語で
言わねばならないので良い練習です。
『現在走っている(運行している)新幹線の
名前を12個全部挙げなさい』 というセリフ問題があります。
<ヒント)ひかり、のぞみ等の名前を挙げるという問題です>
皆様は、上のセリフをどう仰いますか?
-多くの方は、以下の様な感じで言うと思います。
Please say all the 12 bullet trains which are running now.
「現在走っている」、というのは、
<実際に、今の時間、走っていると言う意味>ではなく、
<運行している、利用できる、つまり、時刻表に載っている>
新幹線という意味合いの「走っている」と言う事ですから、
Name all the 12 bullet trains in service now.となります
in service が、つまりは、<時刻表に載っている>、
という意味合いです
ですので、日本語(の文字)をそのまま英語に
置き換えるのは間違いと言っても良いでしょう。
これは、踏ん張っている相手にいきなり技を掛ける様な
ものです。こうした訳し方をされる方は同業者にも多いですね。
(また、私の受講者にも多いのですが、あまりに
ひどく改善の場合は破門の対象としております。)
日本語のセリフを通して言わんとする内容を
英語にします。
文字に囚われずに、言いたい内容を訳する姿勢が
崩しに相当します。そして、英語の論法を用いて
英語で言うのです。こうした、<崩し、つくり、掛け>を
心掛けると英語の力は上がると思います。
「最近、運動不足でね」と言うスリムな相手(アメリカ人)に
「太らない様にね!」と英語で言う場合は、皆さん、
どう仰いますか?
Don't get fat. と言う人が多い様ですが、
スリムな相手に、「太らない様にね」と言う場合は、
Stay thin. Stay slim. で良いですね。
ご参照ください。ご質問は何なりと。
◎練習問題:試しに問題を出します:
映画のタイトル『誰にでも秘密がある』というのを
英語で言ってみましょう。
この通りに、例えば、Everyone has a secret.としないで
映画のタイトルらしく、
もっとインパクトのある言い方を考えてみてください。
ご興味のある方は英語訳をお送りして下さい
添削します。yhniten14k@yahoo.co.jp