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自然のリズムとともに ゆったりと・・・☆

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2013.08.10
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「はっぴ~チョー安産!!までの道のり」

 ☆はじめに☆ はこちらです。



~ ☆ ~ ☆ ~ ☆ ~ ☆ ~ ☆ ~ ☆ ~ ☆ ~ ☆ ~

高2で、無月経に

~ ☆ ~ ☆ ~ ☆ ~ ☆ ~ ☆ ~ ☆ ~ ☆ ~ ☆ ~



それは、私が、高校2年生のときのことだった。



「あれ?先月も、今月も、生理が来てないなぁ・・・・」 

思春期の女の子だったら、1、2ヶ月ぐらい、生理が来ないことって、

ちょっとした体の変化や気持ちの変化で、じゅうぶんありえること。



同級生の友だちからも、そんな話を聞いたことがあるし。

あまり心配もしなかった。

次の生理が来れば、大丈夫だから・・・☆って。



ところが、3ヶ月経っても、生理が来なかった。

さすがに3ヶ月というのは、今までなかったこと。

このところ、学校行きたくないって、思っていたからかなぁ・・・

生理不順は、精神面の影響も 大きいみたいだし。

それとも、最近、ちょっと痩せたからかなぁ・・・・

それとも・・・ だんだん、不安になってきた。



母もさすがに、これはおかしいと思ったようで、

学校を遅刻して、市立病院に駆けつける。



初めての産婦人科。



待合室で待っているのは、おなかの大きい妊婦さんや、

そのこどもたち・・・とてもほのぼの、ほんわかムード。

私ぐらいの年齢のひとは、誰ひとり、見当たらない。



高校を遅刻しての通院、制服姿のままの私は、

産婦人科の待合室には不似合いのような、

なんだか肩身が狭いような・・・・

そんな落ち着かないきもち、だった。



しばらくして、名前を呼ばれる。

ドキドキしながら、診察室へと入る。



診察室のカーテンをくぐると、そこには、

たぬきのような顔をした、中年ぐらいのおじさん先生がいた。



いったい、どんな風に言われるんだろう・・・・

ドキドキがピークになりながら、

「生理がしばらく来ていないのです・・・」と

事情を、おそるおそる説明した。



すると、

「そんなに放っておいたんか。どうなっても、いいんか?」

先生から、いきなりの答え。

その瞬間、私の胸は、もう、はちきれそうだった。

生理がしばらく来なくて すごく心配だから、

勇気を出して、ここまで来た、っていうのに・・・



言葉につまって、なにも言えなくなった私に、

先生がふたたび、ひとこと。

「生理が来ないって・・・男と、したんか?」

たぬき顔のおじさん先生の、どろ~んとした目が、

私の目の奥をのぞきこむように、たたみかける。



今になって思えば、そういう話、

産婦人科では、当たり前の会話なのかもしれない。

今の私だったら、なーんてことなく、

「いやぁ~ そんな覚えないですョ~♪」って、

笑いながら 答えられる話かもしれない。



でもこの当時の私は、男性経験がないどころか、

男の子と、付き合ったことすらなかった。

まさか、そんなことを聞かれるなんて・・・

思いもよらなかった。



ものすごくびっくりしたのと、先生のあまりのぶしつけな質問に、

おさえていた気持ちが一気にこみあげ、その場で号泣・・・・

そのあと、先生に何を言われたのかも、まったく覚えていない。

母もやはり、何か感じたのか、話もそこそこに、

私の背中をおさえながら、診察室を後にした。



「もう、こんなところ、絶対来たくない!」

しばらく泣きながら、母に訴えていたのを覚えている。

母だって、思春期の娘が、生理がなくなってしまったこと、

ものすごく心配だったに違いないし、

先生の対応に、動揺したに違いない。



にもかかわらず、しずかに寄り添って、

ただただ何も言わず、わたしの様子を見守ってくれた。



しばらくして、私の気持ちが落ち着くと、

「ほかにも、先生はたくさんいるんだから、

違う曜日にまた来たらいいわよ。いい先生はきっといるから!!」 

いい先生がいるかどうかなんて、まだ分からないというのに、

母が凛として、確信を持って言ってくれた、

この一言に、私はものすごく救われた。



そうだ。1回きりで、絶望的になることはない!

あきらめることはないんだ。

いい先生は、きっといるんだから・・・☆



そしてむかえた、次の週。

曜日を変えて、2回目の診察日。



待合室に着いて、びっくり。

この前来たときとは、まったく雰囲気が違っていた!

たくさんのお母さんたちと、

たくさんのこどもたちであふれ返っていた。

こどもたちのわーわー、きゃーきゃー、泣き声と笑い声が、

そこらじゅうに、響き渡っている!



「あら?今日の先生は、人気があるのかしらね。」

母が私に言った。

待ち時間は長かったけれど、こどもたちのにぎやかな声に、

その明るい雰囲気に、私のこころにも、

うっすらと希望の思いが芽生えてくる。 



そしていよいよ、私の番。

診察室へと呼ばれる。

おそるおそるカーテンをくぐると、

そこには、とてもおだやかな面持ちの、40~50代ぐらいの

男の先生が、やさしいまなざしで、私を迎えてくれた。



「どうされましたか?」ゆっくりと、おだやかに

話しかけてくれる先生の言葉に、私の緊張がふっと解けていった。

あぁ・・・よかった。ほんとによかった。



そのやさしいまなざしの先生は M先生といった。

私が事情を伝えると、M先生は、それをひとつひとつていねいに、

「そうでしたか。」「そうでしたか。」と、ただただ、受け止めてくれた。

先生のあたたかな対応に、私のからだにまだ少し残っていた緊張が、

すーっと解けてゆくのがわかった。

私の話が全部終わると、M先生はしずかに紙と鉛筆と取り出し、

ていねいに、今の私の状況を説明してくださった。



妊娠や生理に関わる女性ホルモンはふたつあって、

卵胞ホルモンと黄体ホルモンという。

卵胞ホルモンの分泌は、排卵を前にピークになり、

排卵後は、黄体ホルモンの分泌が増える。

こんな風に、ホルモン分泌がスムーズに起こるようになっていると、

次の準備として、生理がくる。

体温も、それに伴って、こんな風に変化してゆくんですよ、と・・・

図を描きながら説明してくださった。



生理が来ない、という今の状態は、

ホルモンバランスの乱れからきているのだという。

だから、足りていないホルモンを、しばらく注射してあげれば、

生理は来るでしょう、とのことだった。



“ホルモン注射”は、体質に合う人と合わない人がいるから、

様子をみながらゆっくり治療してゆきましょう。

そして、日々の体温の移り変わりが分かるように、

毎朝、“基礎体温”をつけてください、と、

とてもていねいに説明してくださった。



(続く)




 ☆   ☆   ☆   ☆   ☆   ☆   ☆   ☆


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Last updated  2013.08.11 00:22:48
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