自然のリズムとともに　ゆったりと・・・☆

ずいぶん間があいてしまいましたが、

連載、再開します。

よかったらまた、おつき合いくださいね　♡(*^_^*)♡


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　（６）やれるだけのことは、やってみよう


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【連載】　「はっぴ～チョー安産！！までの道のり」

　☆はじめに☆

　連載・・・以前のものは、こちらです
（※いちばん下から、古いもの順になっています。
　　お手数ですが、スクロールしてお読みください）

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【前回までのあらすじ】（１）～（５）

高校生のとき、精神的なストレスから激ヤセし、
そのために、生理が止まってしまい、
産婦人科通いをはじめた私。

「ホルモン治療」をはじめるが、身体がきつかったため、
時間はかかるけれど、体質改善にもなるという
「漢方治療」に変えてもらう。

５年にわたる治療のおかげで、生理は来るように
なったものの、いまだ、「無排卵」の状態。

お医者さんからも、「いまやれる治療は全部終わりましたが、
このままでは妊娠できません。将来、具体的にお子さんが
ほしいという時期になったら、治療が必要です」と告げられる。

そして、その治療には、少しばかりの危険が伴うとも。

やれることはやった、という安堵感と、
これから　どうなるんだろう・・・という
不安のいりまじった状態で、
長きにわたる治療に　ピリオドをうつ。


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治療が終わってしばらくは、何も考えないことにした。

やれることはすべて、やってきたのだから。

でも、ふとした瞬間に、最後の治療で

先生から言われた言葉を、思い出してしまう。



「将来、ご結婚されて、具体的に子どもがほしい

という時期になったら、治療を受けられてください。」・・って？！



こんなときは、日記に書くのがいちばん。

洗いざらい、思いを綴る。



“こんなにやってきたのに？！今までやってきたのは、

一体なんだったの？？

　私は将来、子供がうめるの？　うめないの？　

　いったい、どっちよ？！

　このやりきれない思い、どうしてくれるのーー？！！”　



怒りにも似た、噴出すような思いや、混沌とする思いを、

最初は　ひたすら綴っていたように思う。

でも、書くだけ書くと、冷静な自分がひょっこり現れる。



“ちょっと待てよ。今までやってきた治療のおかげで、

　生理が来るようになったんだよね。

　・・・ってことは、治療の意味は大いにあったってこと！

　そうそう、ここ、大事なとこ！！今までの治療は

　否定する必要がないんだワ。今までやってきたことは、

　精一杯やってきたこと！大事なのは、「これから」だよね！”



そんな風に、過去を冷静に肯定できるようになると、今度は、

“こんな私に、パートナーはあらわれるのかな。

　子供がうめるかどうかの私、理解してくれるパートナーって

　いるのかな・・・　”　将来の不安が出てきたり。



“このところ、私って、生めるの？生めないの？そればっかり

　書いてる気がする。それほど私、子供を生みたいんだろうか。

　それとも、どっちでもいいんだろうか。うーーん、そんなこと、

　考えてみたところで、今の私には正直、よくわからないってばーー！”



その時々の思いをありのままに綴っていると、

ふっと、吹っ切れる瞬間がやってきた。



そうだ！

自分のこころとからだが整えば、もしかしたら・・・！！

という可能性だって、あるかもしれない。

これからは、とにかく、自分の身体を大切にしていこう！

やれるだけのことは、やってみよう！！



やれるだけのことをやって、それでも、

もし万が一、だめだったらとしたら・・・

それはそれで、子どもを授かり、育てる、

という人生だけじゃなく、それ以外の楽しみを満喫する、

っていう人生もあるんじゃないかな！って。



けっしてあきらめではなく、

ほんとうに、心底、腑に落ちた瞬間だった。



何も言わなくとも、私の思いを分かっていたのか、

その頃、母がこんな話も　してくれていた。

母の　お友達ファミリーの話。



お友達には、自ら産んだお子さんがおひとり、いらしたのだけれど、

もうひとり、施設に預けられていた、身寄りのないお子さんとの

出逢いがあって、自分のお子さんとして一緒に暮らすことを選択し、

今はみんなで仲良く暮らしている、とのこと。



「クリスチャンということもあるのかしらね、なんの問題もなく、

とても大らかに、みんなで楽しく暮らしているそうよ」と

母が　そのファミリーの写真入り年賀状を見せてくれながら、

そんな話をしてくれたことがあった。



そしてまたある時には、不妊治療をされている、友達夫婦の

話もしてくれた。そのご夫婦は、色々な検査をしてみても、

ご主人のほうにも、奥さんのほうにも、何も問題が見当たらない、

という。それでもなぜか、妊娠ができない。



悔いのないようにと、できる限りの時間とお金をかけて、

いろいろ治療を試みてきたけれど、

お二人の遺伝子がとても似ているという理由から、

本能的に、自然の摂理的に、

妊娠できにくくなっているのかもしれない・・・

それしか考えられないと、主治医の先生も言われている、と・・・

そんなケースもあるんだということを。



母から　たまたま聞かせてもらった、この二家族のお話から、

私自身、こうして今ここに、当たり前のように存在しているように

感じていたけれど、それはまさに奇跡のような出来事の

連続だったんだ・・・と、改めて命の不思議、を感じた。



そして本来、ひとりの命を授かり、産み育てるということは、

ものすごいことなんだなということを　深く感じるとともに、

今まで小さなところに留まっていた私の世界が、

大きく広がってゆくように感じた。

なにも、自分自身が子供を授かる、ということに

こだわらなくてもいいのかもしれない、

そんなことも、ふと思ったりした。



産婦人科に通っていた頃より、ふと、将来の自分を感じると、

なぜだか子供たちに囲まれて　わいわいにぎやかに

暮らしている姿が浮かんで、今の自分とのギャップに、

不思議な感覚を覚えていたのだけれど、

「子供たちとともに」といったって、

いろんな形があるんだな。



そして、ひとりの命を授かる、ということには、

何か私たちにははかりしれない、天のはからいのようなものも

あるのかもしれない、ということも、感じ始めていた。



きっと、どういう流れになったとしても、それぞれの

人生にとって、いちばんよいことしか起こらないのだろう･･･

そんなことも思うようになった。



「将来、子供を授かれるかどうか分からない、というからだの状態」・・・

それは、同年代の友達に話すには、ちょっと重すぎる気がして、

相談できる友達はいなかったけれど、私の心の中で何かがひとつ、

大きく変わりかけているのを感じた。



堂々巡りをしていた気持ちが、ゆるやかにほどけてゆき、

目の前がぱーーっと開けてゆくような・・・

そんな明るさを感じた瞬間だった。

２０歳ちょい過ぎごろの私。




（続）


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