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テーマ:たわごと(26894)
カテゴリ:C級小説
映画にまつわる思い出、色々あれど・・・
それでは、後半いってみま~す。 前半は↓にあります。そちらから読んでね! 銀座の遠吠えの物語 後半 犬・・犬・・お犬さま。 (サウンド ボーンインザUSA byスプリングスティーン) しばし、ヨセミテの荒野をバイクで走る二人を想像して うっとりするNobubuであったが、姉の一言で現実に 無理やり連れ戻される。 「あんた、スカートじゃん・・」 がーん! 気合を入れて、少し短めのスカートで勝負に でようと思っていたNobubuは、なんの面白みもない 黒ズボンに履きかえなければならない運びとなる。 足取りも軽やかにバイク前まで進むNobubu、 おはよう!と声も軽やかに。 次の瞬間、自分の被っていたヘルメットを脱ぎさる ブルース。そして悩殺スマイルとともに、 「急にこれ(指でバイクをトントン)にしちゃって ゴメン。銀座で駐車場を探すのも嫌だと思って。」 アカデミー映像賞! いい男は何をしても絵になる・・背中に強烈な姉の 視線を感じながら、美しいブルースを見とれるNobubuの 頭にいきなりヘルメットが・・・バコッ。 一瞬、お先真っ暗・・もっと見ていたかったのにぃぃぃ! もうこのままヨセミテまで走って~ と声をあげて呟くNobubu、歌も歌ってしまおうか? どうせ聞こえないし・・などと考えていたのもつかの間、 ブルース君のバイク乗り換え作戦は功を奏し、 あっという間に目的地に到着。 ミニシアター系の映画館(遠い将来、レイフ映画でお世話に なるシアターだとは、このときのNobubuは知る由もない) 上映されていた映画は、冒険家の生涯を描いた 「植村直己物語」 だった。 映画が終わり、イタリアンかなにかのカフェで食事を する2人。いまだ映画の感動が冷め切れぬような 熱い表情のブルース君。 多分映画の事は、既に頭にないと思われるNobubuの 熱いまなざしとブルース君の視線が絡んだ瞬間 ブルース君からの現実っぽい言葉が・・・ 「映画どうだった?」 まさか・・質問形式でこられるとは思っていなかった Nobubuの頭は真っ白になり、先程見た真っ白いヒマラヤ かなにかの光景に同化して、こうつぶやく・・ 「犬がかわいそうだった。」 ・・・・・・・・恐怖の一行感想文。子どもの夏休みの 宿題。ワンセンテンス。ワン、ワン、ワン・・わんこ様♪ ーー映画の中の犬は本当に可哀相だったのだ! 氷と氷の裂け目(クレパス)に身を落とし、 泣き叫ぶ植村直己と一生の別れを余儀なくされるーー しかし次の瞬間、落胆の色を隠しきれないブルース君の 表情をNobubuは目の当たりにする。 でも、お願い、その日本人離れしたブラウンの瞳で、、 そうだよね。可哀相だったね。とか優しい言葉を 返して!と切望するNobubuに、それこそクレパスに 落とされたかのような一言を告げるマイペースな ブルース君・・・ 「他にない? 植村さんに対しての想いとか?」 Nobubuの頭の中に、天国にいるだろうと思われる 飼い犬のポチの遠吠えがこだまする・・・・ ポチ、ポチ、ポチに会いたい!もはや修正不能な状態。 夏だといえども、身体にあたる風は冷たい。 まして、バイクの上では。 心なしか、朝の背中とは別人になったブルース君 との温度差を感じながら・・バイクは走る。 明日は来るのだろうか?と考えるNobubuであった。 The End -----エンドクレジット---- サウンド 越冬つばめ 家に戻ったNobubu に姉が追い討ちの一言。 「うっわ! あんたの頭、鉄仮面になってるよ!」 ヘルメットを呪いたい、というよりバイク全てを 呪いたいNobubuであった。 本日2度目のポチの遠吠えが聞こえる・・・・。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007.05.29 14:55:11
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