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テーマ:映画から何かがはじまる(571)
カテゴリ:ショート・ショート
やはりタ行といえば、この映画。
1年に1度は必ず観てしまう名作「大脱走」。 ブルンブルンとエンジン音を鳴り響かせ、滑走する マックィーンのバイクでの逃走シーン、 トンネル掘りの名人ブロンソンの隠された秘密、 ジェームス・コバーンの飄々としたエスケープぶり。 好きなシーンがこれほど盛りだくさんな映画も そうそうあるものじゃない。 あの軽快な挿入歌は、不朽の名作のリズム。 とにかく、最高! 「大脱走」の日記へジャンプ 1963年 アメリカ 監督 ジョン・スタージェス「荒野の七人」 出演 スティーヴ・マックィーン、 ジェームズ・ガーナー、チャールズ・ブロンソン他 ---ショート・ショート--- 大脱走 この古い映画を観るたびに、思い出すのは 子どもの頃、家族の一員だった飼い犬のポチ。 家から小学校までの道のりの途中に、 おとなしくて、優しい犬を飼っている 老夫婦がいた。 ある日、その犬が赤ちゃんを5匹ほど産んだ。 産まれたての子犬のそのかよわさに、子供心に、 大丈夫なのだろうか?と心配にもなったが、 その中の一匹に一目惚れしてしまった。 どうしても欲しくて、見た瞬間に予約を いれてしまった。親の承諾も得ずに・・ 小さいときから、事後承諾が得意な性格。 その後の展開は、大変なものだった。 勝手に犬を貰うと決めた末娘のワガママぶりに 両親は怒涛のごとくに怒り、 「飼えない、ごめんなさい」と言ってこい! と怒鳴られた。 しかし、あのお茶目な可愛らしさを諦められる 訳もなく、これはどうにかしないと・・・ 切羽詰った私は、置手紙を用意し、 テーブルの上においた・・・ 「犬が飼えないなんて、悲しすぎる。 飼えないなら、犬と一緒に家出します。」 そして、家を脱出し、犬を貰いに・・・ が、しかし、まだ産まれて数日しかたっていない 犬をくれるわけもなく、結果、わびしく一人で 日が暮れ、不気味な公園を徘徊することに・・ 夜7時くらいになった頃だったろうか・・ ブランコでひとり、空を見上げ足をぶらぶらさせて いる私に、聞き覚えのある優しい声。 兄の声だった。「一緒に家に帰ろうよ。 犬は、しょうがないから飼ってもいいと言ってたよ。」 大脱出は成功した!とほくそ笑む私だったが、 後日談を聞くと、兄は母親にこう言われたらしい。 「多分、公園にいるから迎えにいってきて・・・」 なんともお粗末な小脱出というのが、真実。 ポチは、私に似たのか、脱出が大得意な犬だった。 しかし、お金を拾ってきたり、脱出して私を 学校まで迎えにきていたりと、意外といい奴だった。 一度など、大切に埋めていたと思われる ソーセージをもらったことがある。 さすがに遠慮したが、本当に律儀な犬だった。 The End お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007.11.26 08:06:23
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