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2007.11.27
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ひよこ非常に悩むハ行!「バベットの晩餐会」「北京ヴァイオリン」
 「フローレス」「ホテル・ルワンダ」などの良作ぞろいの中から、
 個人的に、やっぱり1周年記念のハ行の
 映画はこれ ↓

 かちんこ「バーディ」←あらすじ、感想はクリックしてね。 
 1984年 アメリカ
 監督  アラン・パーカー「フェーム」
     「ライフ・オブ・デビッド・ゲイル」
 出演  マシュー・モディン、ニコラス・ケイジ他
     Matthew Modine
     

 ---ショート・ショート---
 黄色のインコ

 鳥という言葉を聞いて、すぐに思い浮かべるのは
 自由~という響きではないだろうか?
 
 9歳くらいの頃だったろうか・・
 神社のお祭りに出かけたときのこと。 

 今思うと、昔のお祭りの露店とは、かなり怪しげ
 だった。ピンクのインコや、ピンクのひよこなども
 売られていた記憶がある。
 
 参道の両脇にところ狭しと並ぶ露店。
 あんず飴や、水あめ、絶対失敗する
 型抜きなどもあった。(ピンクのガムを堅くしたよう
 な中に線で絵がかかれていて、その型どおりに
 うまく絵を抜くと、なにかもらえる~というもの、
 しかし成功例を見たことがない)

 数多く並んだ露店の中に、そのお店はあった。
 おおきめの箱に、50匹ほどの赤ちゃんインコを
 ごちゃ混ぜに放っている。
 箱の大きさは、金魚すくいの水槽ぐらい。 
 
 その店で売られているインコが、どうしても
 欲しくて、何度も何度もその店に足を運び、
 じっとインコを見つめていた。

 どうしても欲しかったのだが、
 意外と高かったような気がする。
 子どもには手の出せない金額だった。

 すると、その露店のおじさんが、さすがに金も
 持っていないだろうが、物欲しそうな顔をした
 子どもの熱意に負けたのか?迷惑だったのか?
 はたまた貧乏そうに見えたのか?

 隅のほうに転がっている一匹のインコを
 持ち上げて、こう言った
 「これ、すぐ死んじゃいそうだけど、そんなに
  欲しいのなら、あげるよ、持ってけ~」

 手のひらに乗った黄色いインコは、見るからに
 弱々しく、虫の息という感じだった。

 ハンカチに包んで、いそいで家に戻り
 スポイトで水を与えた。
 
 ケーキか何かの箱に入れ、祈るような
 思いで、寝床の脇に置き奇跡を祈った。
 
 そして、次の日の朝・・・
 驚いた事に、私はインコの声で目が覚めた
 のだった。

 前日の虫の息が信じられないほどの元気な
 鳥の声、しばしあっけにとられた私の
 方を見つめる、インコの黒い丸い可愛らしい目。
 出会えた喜びをお互いにかみしめるかの
 ようだった。
 
 今でも鳥の目を見ると、あの日のことを
 思い出す。
 
 そして、名もなかったインコは少し大きくなった
 頃に、爪楊枝使いが達者ということで、
 木枯らしモンジロウにあやかり、
 「もんじろう」という名をもらった。

 そして、もんじろうは私の名前も覚えるほどの
 お利口さんに成長し、おもちゃのような
 声で、よく私の名前を呼んでいた。
 ついでに、ポチの名前も呼んでいた。
 
 すぐに死んじゃうぞ~
 という予想を見事に裏切り、なんと、
 その後18年という長寿を全うした。
 
 最後の日、出会った日と同じように私の手の中で
 小さく震えていた。
 獣医さんにも見せたが、やはり歳ということで
 風邪みたいだけれど、どうすることも出来ないと
 言われた。
 
 母と共に、夜通し見ていた。長く一緒に
 いてくれた可愛らしい黄色いインコを。
 
 明け方、それまでじっとしていた身体を
 大きくはばたかせ、まるで手の中から飛び立つ
 ような姿勢で、羽を思いっきり広げた姿で
 息絶えた。

 「自由に飛んで行っちゃったね」と母が言った。
 「飛べて良かったね」と私が答えた。

                 The End
 





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最終更新日  2007.11.27 22:11:52
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