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テーマ:DVD映画鑑賞(14214)
カテゴリ:まあまあかな?系の映画
偶然にも馬鹿っ親映画が続いているかのようなチョイスになってしまった。
この映画はキツかった。レビューを書くまでに1日以上の時間が必要だった。 「誰も知らない」 2004年 日本 監督 是枝裕和 出演 柳楽優弥、YOUほか あらすじ ↓ 主演の柳楽優弥が史上最年少の14歳という若さで、2004年度カンヌ国際映画祭主演男優賞に 輝いた話題作。実際に起きた、母親が父親の違う子供4人を置き去りにするという衝撃的な 事件を元に構想から15年、満を持しての映像となった。 けい子(YOU)は引っ越しの際、子供は12歳の長男の明(柳楽優弥)だけだと嘘をつく。 実際子供は4人いて、彼らは全員学校に通ったこともなく、アパートの部屋で母親の帰り を待って暮らしていたが…… 感想 ↓ 柳楽くんが、主演男優賞に輝いたのは頷ける。みずみずしく、年頃の少年らしさと大人びた 冷めた部分をも持つ、子ども離れした長男を好演。 映画を見ると母性ゼロの母親に怒りを通り越し、この母親の生い立ちが知りたくなる。 いったい、どんな育ち方をすると、こんな風に自分の子どもたち 手間のかからない酸素とエサだけ与えておけば、とりあえず育つ縁日ですくってきた金魚 のようにほっておけるのだろう・・・ しかもエサやりは長男の仕事、水飼えは長女の仕事かのごとく・・ 映画を見ると、母親からは与えられなかった、兄弟間の小さくとも美しく繊細な絆を強く感じる。 しかし・・かなり脚色されているような気がした。長男の心情、妹に起こった出来事などを 見ていたら、ある意味一種の美談として描いてしまったような気もした。 そこが非常に残念。馬鹿っ母なのは、十分に伝わるのだから 辛いけれどもう少し 実話をベースにしているのなら、真実の部分も伝えて貰いたかったかもしれない。 だって、子どもたちだけで生きていけるわけないんだから・・ 置き去りにされ、行き場を失った怒りは取り返しのつかない形で 現れてしまうものだと思う。 現実を目の当たりにして、私たちも地域的な目で子どもたちを見られるようにしなければ いけないと、もっと訴えなくては、この実話を映画化した意味がないような気がする。 映画だけ見るのならよいだろう。でも私みたいにこの子どもたちが本当はどんな風だった のか知りたくなって、調べてしまうと・・ 強烈に滅入る映画になってしまうだろう。映画として見るだけのほうが良さそうだ。 個人的には、以前紹介した置き去りにされた子どもたちの映画ロングウェイ・ホームのほうが好き。 子どもたちに対する世間の姿勢の違いも感じられたし。 実際の事件、少しですがWikiにありました・・気になる方はどうぞ↓ 巣鴨子ども置き去り事件 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008.04.14 02:34:45
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