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カテゴリ:中国映画
グーっときてしまった。
13歳の息子チュンのヴァイオリンに天性のものを感じた父親は、北京のコンクールに出場する息子と共に田舎から出てくる。コンクールでは5位。実力はナンバーワンだがコネの世界。父親は息子を何とか成功させたいと必死で働き、良い先生につけさせようとあちらこちらで頭を下げる。 そのうちある有名な教授がチュンの才能を認め彼を教える事になるが、チュンは自分の大切なヴァイオリンを売ってしまっていた。 父親がとにかく一生懸命だ。息子のためなら全財産はたいても、何でもするといったような心がまえだ。 時に、なにもそこまでしなくても、と少し恥ずかしくなるくらいなりふり構わず息子の為に振舞う姿は、『北の国から』の五郎さんを思い出してしまった。帽子をかぶったあの風貌…似ている。 途中、父親の気持ちがあまりに大きくて、押しつけがましくなっているような気がした。チュンも年上の女性への淡い恋心を覚えた時期で、父親の言う事ばかり聞いていられない反抗心も芽生えるが、それでも、父親の愛情は深かった。 最初についた先生との関係、年上の女性との関係、親子の関係とストーリーはいろいろ絡んでいる。 そして目に付くのはお金のやり取り。いろんな場面で札束が出てくる。一枚のお札を大切に使わなければならない者から、撒き散らすように使う者。そして、お金には頓着ない者。 決して裕福ではないチュン少年は、何の為にヴァイオリンを弾くのか、何が大切なのかが次第にわかってくる。 成功だけが必ずしも幸せとは限らない、ラストはそんな事を考えさせられた。 チェン・カイコー監督 2002年作品 原題 TOGETHER お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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