|
テーマ:おすすめ映画(4068)
カテゴリ:イラン映画
≪走れ、走れ!運動靴に向かって走れ!三位になるのは大変です≫
寒いですね~。12月からこんなで先が思いやられます。 おとといは暖かかったので大掃除の一部を済ませました。今年は早めに大掃除を、と思っていたらこの寒さ。なかなか思い通りには行きません。 こんな日は何をしようか、そうそう、年賀状書きが終わっておりません。少しは書いてみたもののなんだか気が乗らず、「そうだ、ブログ何日がさぼってるぞ」と気がついてここに来ています。 今日はイラン映画を。イラン映画まだ2作目なんですが、これも良いです。 9歳の少年アリは修理してもらったばかりの妹ザーラの靴を、おつかいの途中失くしてしまう。家は貧しく親にも言えず、兄妹はアリの靴を交代で履いて学校に通う。そんな事が続いたある日、アリは小学生のマラソン大会の三位の賞品が運動靴だと知り、その大会に出て三位になりザーラに運動靴をあげようと頑張るが… のっけから靴を失くし、探しているときの様子はハラハラしてこっちまで泣きそうになります。アリやザーラの気持になって観ていたので、始終ハラハラ、ドキドキ、悲しくなったり、喜んだり、自分も一緒に走っている気になったり。 イランの一般的な生活ってこんなものなのでしょうね。貧富の差も大きいと思います。それは映画の中でもはっきりと描かれています。そして、男女の差や、家庭内での男女の役割などもこの映画を観ていると想像ができます。 一足の靴を兄妹で履く、でも妹はお兄ちゃんの大きくて汚い運動靴がイヤでたまらない。学校に履いて行った時のザーラの様子や、自分の靴が途中見つかる時の様子など実に細かく描かれています。子供の時って特に人と違っている事をとても恥ずかしく思ったりするものですが、そのあたりの描写やザーラの心情を巧く描いています。 最初はちょっと傲慢に思えるアリですが、マラソン大会で妹を思って走る姿には、オリンピックのマラソン競技で日本選手を応援するかのごとく必死になって手に汗握るほどでした。いつの間にか「頑張れ、頑張れ!」と口に出して観ていました。 この映画は最初から最後まで、「気をつけて!」「速く!」「急いで!」「止まって!」 「追い抜いて!」とかそんな言葉を言い続けながら観ていました。 切ないんです。でも、ほのぼのとさわやかなんです。 途中の庭師の仕事や、ザーラの靴を履いていた女の子のエピソードなども良くて、脚本が巧いと感じられました。 赤い金魚はどこで出てくるんだ?と思っていたら…なるほどね。 お兄ちゃんの面目は…?ですが、金魚だけはちゃんとわかってくれた、と言うことなのでしょうか。 アリもザーラも一般から選ばれたそうですが、二人ともかわいくて上手です。特典映像の選出の秘話には驚きでした。 又言ってしまいますが、日本映画もこんなの作って欲しい!! BACHEHA-YE ASEMAN / CHILDREN OF HEAVEN 1997年 イラン 監督/脚本:マジッド・マジディ 出演:ミル=ファロク・ハシュミアン、バハレ・セッデキ、アミル・ナージ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[イラン映画] カテゴリの最新記事
|
|